一ヶ月続いた風邪もやっと抜けました。風邪は辛かったです。
いい時も悪い時もある。いまはどちらかは、今わかることもあれば、先にならないとわからないこともある。
それで撮った写真。
朝日の中に、黄葉が光り輝いていました。装飾品のようなきらめきに心が打たれました。ただ、これから散りゆく運命にあることも確かです。枝からは、すでにだいぶんと葉が散っています。それは去り際の美しさ。あるいは惜別の感覚。その向こう側にある高層マンションでは、変わらない日々の生活が営まれていることでしょう。その中で、まるで、気づかれることなくひっそりと去りゆく名優のように、黄葉は散りゆくのでしょう。
こう言う美しさも、単調な生活の中で大切にしなければ、と言うことなんだと思います。
辻邦生なら、きっと写真に撮ることなく、文章だけで表現するでしょう。加賀乙彦さんは、先だっての夏の講演で、辻邦生が旅先で写真を撮ることなくただただ風景を書き連ねていた、と述べておられました。「ピアニストがピアノを毎日弾くように」、辻邦生は絶えず書いていたと言うことです。
さすがは師走。寒い毎日。インフルエンザも流行りだしました。みなさまもお気をつけて。
おやすみなさい。グーテナハトです。