Gustav Mahler

シノポリの演奏

先日来聴いているマーラー。

今日はシノポリが振る交響曲第5番を。

シノポリといえば、わたしの中では「マノン・レスコー」なんですが、なんというか、うねりととも、に深みのある甘美な感じをもたらすような、豊満な演奏、という感覚があります。これは、私の中の勝手な感覚で、他の方と共有しうるものではないのだろうなあ、と思います。

指揮者ごとに感じる身体的な感覚

以前にも書きましたが、指揮者ごとに感じる身体的な感覚のようなものがあります。カラヤン、ラトル、アバド、マゼール、デイヴィス、ショルティ、シノポリ、チェリビダッケなどの演奏は昔からよく聴いていますので、なんとなくそうした演奏を聴いたときに感じるものは共通しています。

この感覚は、言語化が難しいのですが、感覚を研ぎ澄ませて、そこに浮かぶ情景や感覚を掴み取る営みは、なかなか刺激的で充実感を覚えるものです。

もしかすると、それば独り善がりとも言えますが、ひとつの創造的行為であるといいな、と勝手に考えています。

シノポリは、前述のように、深みのある甘美、豊満な美しさ、という感じを覚えます。それは、「マノン・レスコー」でミレッラ・フレーニが歌うマノンのイメージが付随しているから、とも思います。

今回聴いているマーラー交響曲第5番も、やはり、深みのある甘さ、という言葉を当てはめたくなりました。甘みと言っても、甘ったるいというものではなく、甘美でいて、そこに何か、ふくよかで、重みと深みのあるもの、もしかすると、それは赤ワインの類いかもしれません。

それは、言葉で表現されるものですが、なにか直接的に五感につながるもののように感じるのです。甘みとか、柔らかさとか、温かみとか、そう言うものです。

音楽を聴いて、こうやって当てはまるイメージと言葉を見つけるのはなかなか刺激的で楽しいものです。願わくは、なにかそこから価値が生まれると良いです。

最後に

今日は、台風10号が日本列島を直撃しました。東京地方は雷雨に見舞われただけで済みましたが、きっと大変だった方も多いと思います。ここからお見舞い申し上げます。

それではおやすみなさい。グーテナハトです。