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5月のプレミアムシアター情報です。

コンセルトヘボウのガラコンサート、カルロス・クライバーのドキュメンタリーが2つですが、先月書いた時には4月29日だった気がしましたが、5月13日に放送に変わっているようです。それから、今月バーデンバーデンで演奏されたベルリン・フィルの「魔笛」が放送されますね。

5月13日(12日深夜)

ロイヤル・コンセルトヘボウ 創立125周年記念ガラ

  • 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲(ワーグナー)
  • 歌曲集から(マーラー)
  • 「アイ・ガット・リズム」変奏曲(ガーシュウィン)
  • セレナード ハ長調 から エレジー(チャイコフスキー)
  • 序奏とロンド・カプリチオーソ(サン・サーンス)
  • 「ばらの騎士」組曲(リヒャルト・シュトラウス)

ドキュメンタリー「カルロス・クライバー ~ロスト・トゥー・ザ・ワールド~」

ドキュメンタリー「目的地なきシュプール ~指揮者カルロス・クライバー~」

5月20日(5月19日深夜)

ドキュメンタリー「カラヤン ~ザ・セカンド・ライフ~(仮題)」

パリ・オペラコミック公演 歌劇「真珠採り」(ビゼー)

5月27日(5月26日深夜)

バーデン・バーデン復活祭音楽祭公演 歌劇「魔笛」【5.1chサラウンド】

ベルリン・フィル ジルヴェスター・コンサート2011

  • スラブ舞曲集 作品46から 第1番(ドボルザーク)
  • 交響的舞曲 作品64(グリーグ)
  • ピアノ協奏曲 イ短調 作品16(グリーグ)
  • 道化師の朝の歌(ラヴェル)
  • 楽劇「サロメ」から 「サロメの踊り」(リヒャルト・シュトラウス)
  • バレエ音楽「火の鳥」から(ストラヴィンスキー)
  • ハンガリー舞曲 第1番(ブラームス)
  • スラブ舞曲集 作品72から 第7番(ドボルザーク)

今日は在宅。明日は戦場。頑張ります。

Alban Berg,CD紹介,Classical,Richard Strauss,Vocal

可愛らしいカワウソ。日本のカワウソは絶滅してしまったそうです。カッパのモデルにもなったそうです。英語ではオッターと言います。


こちらはデハビラントカナダ社のDHC-6という小型旅客機。通称Twin Otter。日本語ではツイン・オターと書きます。オッターではありません。オッターは語呂が悪いのです。飛行機なので。これは実話で、私のダジャレではありません。


次が今回の主人公のオッター様。


アンネ・ゾフィー・フォン・オッター。スウェーデン生まれのメゾ・ソプラノです。

私の中では、クライバー指揮「ばらの騎士」でのオクタヴィアンが最も印象的。あとは、シルマー指揮で、フレミングも出ていた「カプリッチョ」で、強気なクレロンを歌っていたのも思い出深いです。

あとは、一昨年でしたか、アバドがベルリンフィルを振ったマーラーの大地の歌ですかね。最後、感極まって涙を感極まって流していたのを覚えています。

今日聴いているのはLove’s Twilightというアルバム。シュトラウス、ベルク、コルンゴルトの歌曲集です。

冒頭のシュトラウスのRosenbandが素晴らしいです。この曲の素晴らしさはこのアルバムで学びました。ゆったりと遅めのテンポでふくよかに歌ったいます。転調しながら上昇するあたりの昂揚感は絶品です。

あとは、ベルクの七つの初期の歌、ですかね。こちらもかなり緩いテンポ。無調の浮遊間とあいまって、聴いている方も揺蕩う感じ。この無解決感が、底の見えない真っ青な湖の底を覗き込む時の不安と崇高を感じさせるのです。

残念ながら実演で聴いたことはないです。歌は録音では分からないことがたくさんありますので、きっとすごいんだろうなあ。

CD紹介,Classical,instrument

マルセル・デュプレの作品をマイケル・マレイのオルガンで楽しみながら帰宅中。日付が回りましたが…。


それにしてもフランスのオルガンの伝統は素敵です。ウィキによれば、フランス革命で破壊された中世からのオルガンの復興の過程で、フランス楽壇にオルガンの伝統が生まれたのだそうです。

その伝統の中で生まれたのが、サン=サーンスのオルガン付き交響曲なのです。

そうしたフランスオルガン人脈の一人がマルセル・デュプレとマイケル・マレイ。二人ともミカエルから来た名前を持つのは偶然ですかね。だから題名は二人のマルセルです。

マルセル・デュプレは1886年に生まれた天才オルガニストにして、作曲家、音楽教育者。バッハの全作品を暗譜で演奏したそうです。(全作品が何をを指すのかは継続調査)

マイケル・マレイはアメリカのオルガニストで、晩年のデュプレに師事したそうです。デュプレの伝記も書いているようです。これは英語なので私にも読めそうですね。

デュプレ作品との出会いは高校時代です。NHK-FMで聴いた「行列と連禱」という曲。二つの相反する旋律が止揚していくさまは圧巻です。

この曲を結婚式のBGMにしたのですが、手前味噌ではありますがずいぶんいい選曲だったと勝手に思っています。

短信のつもりでしたが、長く書いてしまいました。ちょうど野営地に着きました。これから糧食を食べて明日からの戦闘に備えます。

2012/2013シーズン,NNTT:新国立劇場,Opera

春のさかりももう終わりですか。春は光速で去って行きます。


いやあ、もう、週末に限って体調を壊すというモーレツ社員でして、朦朧とした中で、モーツァルトとのフリーメーソンな世界の中にいるのは半端なく辛い体験でした。

なので、オール日本人キャストの魔笛をちゃんと聴けたかというと、これはもうなんともかんとも。

ただ、すこし事故があったとはいえ、望月さんの安定した技巧に驚きました。

なにより萩原さんのパパゲーノの剽軽ぶりに驚きました。

おそらく、これも事故と思いますが、本当は舞台からせり上がってくるはずのワインが出てこなかったところ、うまくやりおおせていたなあ、と思います。時に日本語も交えていましたし。

萩原さんの印象は、ヴォツェックのカバーに入っておられた時に、オペラトークでピアノ伴奏でヴォツェックを歌ったときの印象が強いのです。真面目なイメージでしたが、良い意味で裏切られました。

タミーノの砂川さんもお美しくあり、かつダイナミックな歌で、感動でした。

ザラストロの松位さんも相変わらずの美声でした。

悔やまれるのは私は私の体調のみ。全くついてません。

最近、仕事は修業なので、どんなに辛くても耐えられるのですが、身体はついて来ませんね。もう少し大人になります。

MAC

私のパソコンには、プッチーニオペラに登場人物の名前がつけられています。LANでつないていますので、名付けが必要なのです。


で、今日になってTurandotのなかでミラーリングしている3TBディスクにアクセスできなくなりました。しばらく前から変だったのですが、何とか使っていたんですがね。あるいはBIOSの不具合かも。

ミラーリングなんで二台のうち一台は生きていると思うので、多分影響は少ないはず。

復旧させないと。

ちなみに、最近買ったMac PROにはMusettaと名付けました。10年前に買ったThinkpad X30はButterfly。いまは休眠中です。

今日はこれから魔笛に出動です。

Miscellaneous

手続きのためにとある公的機関に来ています。

時が止まっています。

まずは35年前の懐かしい絵本。小さい頃に読みましたが、全部覚えていました。


印刷されてからもうこんなにたったんですね。


60年代?の応接セット。昔 当時のアメリカ映画に出て来そうなもの。


ニホンカモシカの剥製。何十年も前のドライブインにありそうなもの。


オブジェです。


これはおそらくベビーベッド


この公的機関、みなさんモラルが高くて、必死に働いているのがよくわかります。応対も完璧。親切で一生懸命です。

でも、十年以上前と思われる画面の小さい国産PCを使って気の毒なぐらい。

またこの街が好きになりました。

Opera,Richard Wagner

いや、申し訳ないですが、さすがに体力が。。

というのも、3月からの仕事の方の春祭りが絶好調で、私もほとんど祭り気分で働いているんですが、まあ、たまに週末に休むとどうしても気が抜けて、そうするとドッと疲れが出てしまう感じ。

昨日、英会話で、ジャックというイギリスの若者に「月曜日には25時間連続で働いたよ」といったら、ジャックは言葉を失いました。

「で、2時間仮眠してまた夕方の5時から11時まで働いたよ」といったら、さらに言葉を失いました。

それから、「日曜日にはオペラを見るんだけど、5時間半あるんだ」といったら、何も話さなくなってしまいました。

その後、ポツリと「日本人じゃなくてよかった。。。」とのこと。

これだけ働いて、2%給料が上がらなかったらアベノミクスを批判します。冗談です。

というわけで、本日は上野の東京文化会館にて「ニュルンベルクのマイスタージンガー」をたっぷり聞いて来ました。

過程を省いていっちゃうと、三幕第一場最後の五重唱以降は涙が止まらないですよ。カタルシス。

フォークトのヴァルターは強力過ぎます。最後のあの歌、嗚咽をこらえるのに必死。

一年ほど前にこちらのCDを紹介しましたが、もう一度紹介しておきます。ここで、聞けますよ。

フォークトについてはこんな記事を昨年書いています。

新国立劇場「ローエングリン」タイトルロール、フォークトの記事が朝日新聞夕刊に。

フォークト、確かに絶好調ではありませんでしたが、十分観客を鷲掴み。それどころか、女声合唱団の心も鷲掴みです。カーテンコールで入ってきた時、女声合唱団に投げキッスをしたんですが、とたんに女声合唱団が沸きに沸いたそうです(カミさんの目撃情報)。

ワーグナーのオペラは、5時間かかるからこそ感動するんだろうなあ、と思いました。

で、ストラヴィンスキーがバイロイトを酷評しているのを思い出しました。

この逸話、岡田暁生さんの著書「音楽の聴き方」(中公新書)で読みました。狭くて硬い座席で座って「宗教儀式」のようなオペラを聴くことのへの疑問です。

ただ、これ、宗教儀式だとしたら合理的すぎます。5時間の労苦の先にあったのは、ヴァルターの甘美な歌に酔いしれ、ハンス・ザックスのドイツ讃歌にぐっと胸を掴まれますので。

5時間の時間は、いわば悟りを開くための苦行であり、その労苦への報いが最後の感動なんだなあ、と。

それから、他にも色々発見しました。

このオペラ、リヒャルト・シュトラウスの「カプリッチョ」と「ばらの騎士」だわ、みたいな妄想。

意外と、ハンス・ザックスとエファが互いに持つ変な恋心みたいなものが、興味深いですよ。これ、今回はじめて気づきました。これが、「ばらの騎士」。あとは、オペラの中で芸術論ぶってしまうところが「カプリッチョ」だなあ、というのは普通の考えです。

明日も続きます。もう少し細かく書かないと。

明日は5時半に起きなければならないのでこのへんで。

NNTT:新国立劇場

昨日、かみさんから、「帰ったらいいニュースあるよ」とメールが来たので、なにかな? と思って帰ってみると、新国立劇場から電話があったそうな。

なんでも、6月のコジ・ファン・トゥッテ、NHKの収録があるそうなんですが、私の席だとカメラに遮られて舞台が見られなくなるのだそうです。ということで、座席がA席からS席に変更になりました。無償です。やった!

で、私、いつもの不屈の精神で、席は希望できるんですか? と図々しくも聴いてみたんですが、まあやはりダメみたいで、指定された席ということです。舞台下手方面ですが、割と近い席のようで満足です。

まあ、ほうっておくとクレームものですが、こうしてわざわざ電話してくれるのはありがたいばかりです。

艦長就任一週間は嵐の中の航行でした。晴れる気配なし。いつまで荒波を乗り越えればいいのか。乗員の安全が第一。

Miscellaneous

また夜勤の日々が始まりました。まあ季節ものなので。最近は24時間連続勤務も平気です。

この前の日曜日のNHKスペシャルで取り上げられていた佐村河内守さんの凄絶な仕事ぶりに比べればまだまだです。

耳鳴りを抑えるために精神薬を大量に飲み、二日間眠らずに頭の中で作曲を続けるなんて、並の精神力ではできません。

足元には及ばずとも、まだまだ頑張らないと、と思います。本当に。

Concert,Richard Strauss

今日は、上岡敏之と日フィルで、シュトラウスとブルッフを聞きに初台のオペラシティに行って来ました。

IMG_2504.JPG

今回の日フィルも圧倒的で、ほんとうに来てよかったですよ。。

ブルッフ

前半のブルッフ、郷古廉さんのヴァイオリンがあまりにすごすぎるわけです。

第二楽章の甘美で官能的なところは圧倒的でした。

音は豪放な部分もあれば繊細に歌うこともできるところで、指揮の上岡さんがたくみに導いていたとはいえ、圧巻でした。

今日も滂沱でした。

郷古さんは、1993年生まれの二十歳なんですが、なんだかあまりに出来上がった大人な演奏をしてしまっていて、早熟な天才だと思います。これから壁に何度もぶち当たるんでしょうけれど全部飛び越えてしまいそうですね。

演奏が終わったあともオケのメンバーからも賛嘆の眼差しを受けていましたし、客席も大喝采でした。

アンコールで弾いた曲がシュトラウスのオペラ「ダフネ」のフレーズを使ったエチュードですよ。考えていたんでしょうけれど、後半のアルプス交響曲と絡めた選曲で、全く粋なことをしてくれるものです。

アルプス交響曲

後半のアルプス交響曲も、圧倒的でした。

上岡さんの指揮は、雄大で、マゼールのアルプス交響曲に似た印象を受けました。テンポは中庸から少し遅いぐらい。日本人的な「粘り」がなく、スマートで洗練された正統派ドイツ的演奏と思いました。

これは、もうセリフ無しのオペラといってもいいのではないでしょうか。それぐらい映像が思い浮かぶいい演奏でした。

日フィルも上岡さんの要求によく応えて、疵も乱れも殆どない演奏だったと思います。日フィル、やっぱり巧いですよ。今回もそう思いました。

ただ、ホールの音響的に言うと、私の席(10列の右側)から音が回っているような印象を受けました。

アルプス交響曲の隠れテーマ

今回の演奏会のパンフレットの広瀬大介さんの解説が面白いですね。

アルプス交響曲は単なる写実交響曲ではなく、「アンチクリスト」という隠れテーマがあるという論点でした。

この論点、知ってはいましたが、まとめてくださっていて有り難いばかりです。

「アンチ・クリスト」というのはニーチェの思想ですが、もう一つシュトラウスが作曲したニーチェがらみの曲が「ツァラトゥストラはかく語りき」です。

で、ですね、アルプス交響曲には「ツァラトゥストラはかく語りき」の冒頭の上行していくファンファーレのフレーズが随所に登場するのですよ。広瀬氏もパンフレットで指摘しています。

そればかりではなく、上行ファンファーレの下降バージョンも最終部に登場します。

ここまでは、広瀬さんの解説にもこの下降ファンファーレは「自然の前に打ちひしがれる姿」として指摘されています。

実はですね、この下降バージョンのファンファーレは、オペラ「アラベラ」が、最後に水を持って階段を降りてくるところでも登場します。

これは新国立劇場のオペラ・トークで評論家の田辺秀樹さんが指摘されていたことです。ここでは、「ツァラトゥストラ」のような男性的な上昇志向に対して、女性的な志向なのである、とおっしゃっていたと記憶しています。

終わりに

やっぱりドイツ後期ロマン派は素晴らしい、とあらためて思いました。官能と甘美があるのですね。

来週からまた戦う勇気がわきました。

明日は勉強やら日常業務やらをこなす予定。やることがたくさん。