Opera,Richard Wagner

今日は少々寝坊。(禁じられているというのに)昨夜ワインを少し飲んでしまい、却って眠りが浅くなって、寝坊してしまったというわけ。アルコールは楽しいですが、控えめに……。

さて、今日も朝からワーグナー漬です。ショルティのヴァルキューレを執拗に聴き続けています。ジークムントをジェームズ・キングさんの声が素晴らしく思えます。ニルソンさんのブリュンヒルデは意外と繊細な感じに聞こえます。ホッターさんの丸味のある独特の声。これはちょっと異論ありかしら。ラインの黄金のロンドンさんのほうが好みだな、と思いました。

なんだか無間地獄に堕ちていくような深さをもつ指環の世界。図書館でカラヤン盤とレヴァイン盤の一部を借りてきています。ですが、まだ楽曲の理解が先で、聴き比べはもう少し先でしょうか。そうそう、DVDも昨日少し見たのですよ。サヴァリッシュ盤の神々の黄昏の冒頭部分です。神々の黄昏は急に登場人物が変わってしまうような気がして、少し違和感を感じるのは気のせいでしょうか。

 

  • 管弦楽==ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 指揮==ゲオルグ・ショルティ
  • ヴォータン==バス==ハンス・ホッター
  • ジークムント==テノール==ジェームズ・キング
  • ジークリンデ==ソプラノ==レジーヌ・クレスパン
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==ビルギット・ニルソン
  • フンディング==バス==ゴットロープ・フリック

いつも上記のように、役柄や名前などを載せていますが、これをアクセスのデータベースに入力して、エクセルにデータを移し、エクセルVBAでタグと一緒にソースを自動生成、というスキームをやっと作りました。名前を毎回毎回入れるのが面倒なので、効率化です。それでもまだまだ効率出来そうですし、意図と違う動きをしているところもあるので、少しずつ直していこうと思っています。このブログも少しずつ効率化していまして、だんだん更新が楽になってきました。

Opera,Richard Wagner

昨日から今日にかけては、ショルティの振るワルキューレを聴いています。指環の全曲レコーディングはショルティが初めて行いました。以下のようなイメージで挙行されたのだそうです。

  1. 1958年:ラインの黄金
  2. 1962年:ジークフリート
  3. 1964年:神々のたそがれ
  4. 1965年;ヴァルキューレ

ヴァルキューレは、ジークムントの悲愴な歌声が聞けたり、ヴォータンとブリュンヒルデの惜別の場面、それからあまりに有名すぎて天の邪鬼な私にとっては少々気恥ずかしさも感じてしまうヴァルキューレの騎行が聴けたりと、何度聞いても美味しいですね。

演奏で言うと、ニルソンさんのブリュンヒルデとホッターさんのヴォータンの惜別の場面。泣かせますね。ホッターさんの丸味をおびた独特な声がブリュンヒルデを追っかけてくるところの録音効果も面白い。というか、ショルティ盤全体に言えることですが、録音を結構工夫しています。雷鳴が鳴り響いたりと、聴く人を情景の中に誘ってくれています。

ですが、やはり時代が古いと言うこともあって、録音品質は今ひとつ。音がくぐもっているイメージはぬぐいきれません。クワイエットコンフォートとiPodの組み合わせでは少々ストレスを感じる場面もあります。もっと新しい録音で指環を聴いても良いな、とも思っています。

どうしてこのショルティ盤を買ったのかというと、国内盤だけかもしれませんが、ライトモティーフの解説CDが三枚付属しているからです。これでライトモティーフの勉強をしよう、と思っていたのですが、なかなか聴けていません。

あと一日で二月も終り、今週も終りますね。個人的には最終週になって、再びお客と対立が発生したり、同僚とトラブったりと、いろいろあった一週間でした。まあ働いていればなにかしらのそう言うことは避けられないのですが、そういったインシデントに巻き込まれても、泰然として気にせず、素早く通常の精神状態に復帰することが大事だと思います。ですが、残念ながらまだ復帰しきれていないですね。今朝も朝から少々思い悩んでしまったり、仕事が気になったり……。こういうときはマルシャリンや伯爵夫人マドレーヌに慰めて欲しい所ですね。

Opera,Richard Wagner

ニーベルングの指環の予習を最近行っているのは、昨日の通りだけれど、あらすじやリブレットを読んだり、DVDを見たりして思ったのが、登場人物のうち誰に感情移入できるかなあ、ということ。

全体を通しての主人公は、緒論はあると思うけれど、ラインの黄金ではヴォータンで、ヴァルキューレでは、ジークムントとブリュンヒルデだろうか。ジークフリートでは、もちろんジークフリートで、あるいはブリュンヒルデもそうかもしれない。ラインの黄金では、主人公はジークフリートとブリュンヒルデとなるだろう。

じゃあ、誰に最も感情移入できるだろうか、と考えてみると、今のところジークムントなのである。味方を失い、父、つまりはヴォータンともはぐれてしまい、フリッカの諫言でヴォータンに見放され、ブリュンヒルデの同情を得てフンディングを倒せるも、命を落としてしまうとは。あまりに可哀想なキャラクタ。しかし、それでも男らしく振る舞う姿には涙がこぼれてしまう。ジークリンデとの禁じられた恋愛もあまりに切なすぎて、という感じ。こういう可哀想なキャラにどうしても惹かれてしまう。

しかし、本来はジークフリートが全体の主役級で、ジークフリートの英雄性に惹かれなければならないのかもしれないけれど、どうしてもジークフリートには感情移入が出来ない。

理由は二つ。一つ目はサヴァリッシュ盤のDVDの演出の先入観が強すぎること。ジークフリートはルネ・コロが演じていたのだが、なんだか図体の大きいわがまま息子みたいな演出がつけられていて、あまりに純朴で複雑な心の機微など持たないようなジークフリートだったのである。

もう一つなのだが、まだ指環ビギナーなので、この時点でこういった断定をしてしまうのが危険なことは分かっているけれど、ジークフリートは浅薄な図体だけ大きなわがまま力持ち、といった感じを受けてしまっている。魔法の薬を飲まされて、ブリュンヒルデを忘れてしまうとか、易々と背中を攻撃されて死んでしまうとか、あまりに失策が多いよなあ。

まあ、これからいろいろ演奏を聴いたり、演出を見たりしていくことになると思うのだけれど、こうした先入観が消えて、ジークフリートを正当に評価できるようになりたいものである。

でも、今はジークムントだなあ。頑張って欲しい、ジークムントには。

Opera,Richard Wagner

Siegflied

 MIDI

神々の黄昏で随所に現れるこのジークフリートの動機。雄々しくて壮烈な動機で、前提知識がなくても、ああこれがジークフリートのテーマなのだ、というのが身体にしみこんでくる。

ちなみに、映画スターウォーズのサウンドトラックの旋律と似ているなあ、などとおもったりして。有名な話だとは思うのだが、どの場面だったのかが思い出せない。iTuneで調べてみたけれど、見つからない。本当ならここでご紹介できれば良かったのだけれど。

いずれにせよ、楽しみはつきないですね。指環。

Opera,Richard Wagner

指環ビギナーにとって、「神々の黄昏」はあまりに長いので、幕毎に聴くことにしました。wikiによると、全幕で四時間半かかるとありますから。一日じゃ絶対に聴けないわけです。

ということで、まずは最終幕を聴いています。この幕には、ジークフリートの葬送行進曲がありますし、ブリュンヒルデの自己犠牲の場面もありますので、あらすじをある程度押さえておけば楽しめますね。特に葬送行進曲の部分は感動的ですね。ショルティらしい迫力のある研ぎ澄まされた演奏。

ともかく、私はまだ全体を楽しめるという境地にまでは至っていません。また楽譜を見たくなる病が出てきています。随所に聞こえる示導動機がなんなのか知りたくなってきます。ともかく、聴き倒しましょう。そしてDVDを見ることにしましょう。一年後に新国立劇場のニーベルングの指環を観に行く予定もあります。楽しみですね。

 

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー
  • 指揮==ゲオルグ・ショルティ
  • 管弦楽==ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
  • 合唱==ウィーン国立歌劇場合唱団
  • ジークフリート==ヴォルフガング・ヴィントガッセン
  • グンター==ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ
  • アルベリヒ==グスタフ・ナイトリンガー
  • ハーゲン==ゴットロープ・フリック
  • ブリュンヒルデ==ビルギット・ニルソン
  • グートルーネ==クレア・ワトソン
  • ヴァルトラウテ==クリスタ・ルートヴィヒ
  • ヴォークリンデ==ルチア・ポップ
  • フロスヒルデ==モーリン・ガイ
  • 第一のノルン==ヘレン・ワッツ
  • 第二のノルン==グレース・ホフマン
  • 第三のノルン==アニタ・ヴェルッキ

 

 

Miscellaneous,Opera,Richard Wagner

昨年、ニーベルングの指輪をDVDで見ていましたが、「ジークフリート」までで止まっていて、まだ「神々の黄昏」まで入っていません。DVDで見るとはいえ、さすがに長大な「ニーベルングの指輪」は見るためには意志力が必要。その場で理解することなんてできやしません。ですので、いつもオペラを見に行く前にやっている予習をしてから、DVDを見ようと思った次第。そういうわけで、まずは曲に慣れる、ワグナーに慣れるという意味で、ショルティの「神々の黄昏」を聴いています。しかし長いですね。なかなか進みません。ちょっと計画的に聴いていかないとなかなか歯が立たないようです。

昨日は、また小田急電鉄が主催する「のんびりハイク&ウォーク」に参加してきました。といっても、今回は山登りではなく、町歩きでした。ウォーキングとしては良かったです。ただ、町中を歩くので、森林の中を歩いて得られる清々しさはあまりなく、いつもの山行よりも帰宅してからの疲労度は激しかったです。

コースは、玉川学園前駅から、町田の市内をぐるりと歩いて鶴川駅まで歩くもの。住宅地中心とはいえ、多少はアップダウンもあり、公園の中にもコースが取られていたので、風景に飽きることもなく楽しめました。驚いたのは、玉川学園前に受付時間の20分前ぐらいに到着したのですが、既に受付には長蛇の列。団塊の世代の方々が多く、少々気後れしてしまいました。 一応10キロのコースで、標準的な速さで3時間かかるところを、最初のほうで結構飛ばしたおかげもあって、2時間強で歩き終えました。

Map

コースには町田市の中心部の薬師池公園も含まれていて、園内には池や不動尊があったりして、なかなか良い雰囲気。巨大な銀杏の木も迫力ありました。

icho

そんなこんなで、帰宅してから、異様に疲れてしまい、久々に長時間眠り込んでしまいました。おかげで今朝は早起きが出来ず。起きたのは8時前頃でした。久々に長い距離を歩いたので疲れていたのでしょう。起きてすぐに手早く準備をして近所のカフェへ。仕事をしたのですが、少々はかどりが悪い。最近は少し気が抜けている。これから気合いを入れ直して仕事に励みます。

Opera,Richard Strauss

昨日からショルティの「ばらの騎士」を聴いています。Amazonよりタワレコのほうがかなり安いですね。2000円も安いです。

主要メンバの中で一番印象的なのが、オックス男爵のユングヴィルトさんで、芯のある輪郭のくっきりとした声で、オックスを歌い上げています。オックスの性格も巧く表現しています。それから、パヴァロッティのイタリア人歌手のすばらしさ。カメオ出演ですが、本当に素晴らしいですね。以前にも増してパヴァロッティの偉大さが心にしみわたりました。ショルティの指揮は虚飾を排した流れるような指揮ですが、たとえば第三幕の序奏の部分では強力な音を聞かせてくれます。こういう迫力もショルティの持ち味なのでしょう。

週末に時間のあるときに、ばらの騎士のスコアを見ながら少し聴いてみたのですが、この曲は本当に難しいのですね。二拍三連の三拍目から歌い出さないといけなかったり、どこが裏でどこが表か分からないところがあったり。オケの方々、歌手の方々を改めて尊敬する次第です。

  • 作曲==リヒャルト・シュトラウス
  • 指揮==ゲオルク・ショルティ
  • 管弦楽==ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
  • 元帥夫人==レジーヌ・クレスピン
  • オックス男爵==マンフレッド・ユングヴィルト
  • オクタヴィアン==イヴォンヌ・ミントン
  • ゾフィー==ヘレン・ヴィナー
  • イタリア人歌手==ルチアーノ・パヴァロッティ
  • 録音==1968/11
  • 場所==Sophiensaal, Viennna

Opera,Richard Strauss

Salome in NNTT

行って参りました。サロメ@新国立劇場。

結論。面白かったですが、初日と言うこともあって、さすがにすこしこなれない感じはしました。

ウシャコワさんは、初のサロメ役ということもあって、少し硬くなっていたでしょうか。出端は少し緊張して居たのかもしれません。にもかかわらずパワフルな歌でしたし、中盤以降は少しずつ盛り返してきたかな、と言う感じ。レパートリーとしては、ミミ、蝶々夫人、リュー、ヴィオレッタ、デスデモーナという感じですので、サロメはご本人にとっても、性格的に新たなる境地と言うところなのではないでしょうか。さすがに難しいのでしょう。

ちなみに、七つのベールの踊りも以前みたものとくらべて格段に良かったですね。さすがにオペラグラスで見るのは憚られました。オペラグラスでみていたら、下卑た男だと思われてしまいそう。それぐらい扇情的な場面もあったのでした。

ヨカナーンのヴェーグナーさんも良かったですね。ヴォータン歌いなのだそうですが、さすがの歌唱力。途中で歌詞をロストした様な気がして、聴いている方も動揺するぐらいだったのですが、その後は安定した歌唱を披露。ああいう声は西欧人しか出せないのだろうなあ、と思うぐらい。

一番良かったのがヘロデ王を歌ったヴォルフガング・シュミットさんで、ヘロデ王の神経質な性格をよく歌い出していて、しかも歌も安定していて、舞台を引き締めていたと思います。

オケは良かったと思います。こちらも出端は勢いが感じられず、少し心配になりましたが、中盤以降がよかったです。レヒナーさんの指揮はやはりテンポコントロールをしっかり取っていた演奏でしたね。

二週連続でシュトラウスのオペラを見ると言うことが出来るという僥倖に恵まれました。これは本当に感謝ですね。

次のオペラ予定は少しあいて、4月13日に新国立劇場で「魔弾の射手」を観る予定。またそろりと予習を始めようと思います。

  • 作曲==リヒャルト・シュトラウス
  • 演出==アウグスト・エファーディング
  • 指揮==トーマス・レスナー
  • 管弦楽==東京交響楽団
  • ヘロデ==ヴォルフガング・シュミット
  • ヘロディアス==小山由美
  • サロメ==ナターリア・ウシャコワ
  • ヨカナーン==ジョン・ヴェーグナー
  • ナラボート==水口聡
  • 日時==2008/02/03
  • 場所==新国立劇場大劇場

ウェルカム・フラワーは、昨週とは違うものに変わっていましたね。おしゃれすぎ。これから新国に行ったら毎回写真撮ろう!

Salome in NNTT

雪の降りしきる中の新国立劇場。

Salome in NNTT

「オペラ・パレス」とはちと言いにくいですね、さすがに。面映ゆい。

Salome in NNTT

Opera

いよいよ今日は新国立劇場のサロメです。

ナターリア・ウシャコワさんの略歴が、新国立劇場から送られてくるThe Atreに載っているので見てみたのですが、やっぱりこの人も工業大学で物理学専攻だったそうで、ベルリンへ物理学のために留学しようか、と言うところまで行ったそうです。クライバーもそうでしたが、やっぱり音楽には理系の頭も必要なのですね……。

現在はウズベキスタンに属しているタシケントで育ったそうで、歌自体は、小さい頃からオペラが好きだったとのこと。それで、物理学をから音楽に転身してサンクト・ペテルブルク音楽院へ留学。ネトレプコと三年間同じ部屋に住んでいたのだとか。

ウシャコワさんの冷徹なサロメの性格分析が興味深い。ウシャコワさんによれば、サロメはただのわがまま娘で、ほしがるものは何でも与えられていた「子供」なのであって、初めて「ノー」と行ったのはヨカナーンで、首を切られたヨカナーンの唇に血の味を感じたとき、自分の望んだことの意味を知るのである、という解釈。なるほど、ですね。

ただ、個人的には、どうしてサロメがヨカナーンの唇を欲したのか、というところがどうにも難しくて仕方がない。ヨカナーンのことを悪し様に言っておきながらも、唇を欲するとは如何にも猟奇的でなのであって、わがまま娘だからというだけではなく、頽廃的な欲求がそこに隠れているに違いないのです。それは、人類誕生からあった心の闇の部分なのであって、おそらくは皆が皆、多少の違いはあれ持っているものなのであり、それをオペラで見せつけられるときに、自ら持つ闇が揺り動かされ、感興が生じるのです。

今日の東京地方は雪ですね。明け方から静かに降り続いています。電車が止まらずに無事に新国立劇場に行けますように!

Snow

Opera,Richard Strauss

ちなみに、楽譜も届きました。正解は以下の譜面の通り。三連符でしたか。だから、頭とか裏とか分からなかったのですね。未熟でした。しかし、言い訳を言わせて貰うと、その後、拍子が変則になって、4/4→(3/4→3/3)×3回→5/4→3/4と、一小節ごとに拍子が変わっている。変拍子です。これじゃあ全くとれなくてもやむなしだなあ。指揮者はどうやって振るんだろう? 

Salome

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