Opera

そろそろ結婚式の季節が近づいて参りました。と言うわけで、昨年に引き続き今年もサックスを二次会で吹くことになってしまいました。それも、アルト・サックスはもちろんソプラノ・サックスのリクエストも……。二本持って行くですか……。

もう楽器は吹けない身体になっていると思うのですが、昨日夕方に少しマウスピースを加えてみるのですが、いやあ、アンブシュアが乱れきっていて、ほとんど音が出ないですねえ。近所迷惑なのでEWI(ウィンド・シンセ、T-SQUAREの伊東たけしさんなどが吹いている)で、ヘッドフォンをつけて練習。指がまわらないし、唇は疲れるし……。ちょっとこれは計画的に練習しないと駄目そうです。

昨日に引き続き、新国立劇場のキャストについて

  • 指揮==ダン・エッティンンガー
  • 管弦楽==東京フィルハーモニー交響楽団
  • 合唱==新国立劇場合唱団
  • オットカール侯爵====大島 幾雄
  • クーノー====平野 忠彦
  • アガーテ====エディット・ハッラー
  • エンヒェン====ユリア・バウアー*
  • カスパール====ビャーニ・トール・クリスティンソン
  • マックス====アルフォンス・エーベルツ
  • 隠者====妻屋 秀和

指揮者のダン・エッティンガー氏は、これまでもヴェルディ「ファルスタッフ」やモーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」などを新国立劇場で振っておられます。私は数年前のファルスタッフを観に行ったことがありますね(昨年は所用で行けませんでした。チケットは取ったのですが……)。若手ホープのようです。今回は予習をしっかりして、どういう指揮をされる方なのかをじっくり聞いてこようと思います。

アガーテのエディット・ハッラーさんは、バーデン州立歌劇場にて、「さまよえるオランダ人」ゼンタ、、「ワルキューレ」ジークリンデ、「イドメネオ」エレットラ、「フィガロの結婚」伯爵夫人、「ナブッコ」アンナ、「オテロ」デズデーモナ、「ホフマン物語」ジュリエッタなどを歌ってこられた方。2006年にはバイロイト祝祭劇場に「神々の黄昏」グートルーネ役でデビューされたそうです。実力派の予感。楽しみですね。

マックス役のアルフォンス・エーベルツさんはドイツのご出身。ザクセン州立歌劇場を中心に活動されていて、「ラインの黄金」ローゲ、「ワルキューレ」ジークムント、「ジークフリート」タイトルロール、「神々の黄昏」ジークフリート、「トリスタンとイゾルデ」トリスタン、「パルジファル」タイトルロール、「さまよえるオランダ人」エリック、「フィデリオ」フロレスタンなどを歌ってこられたそうです。バイロイトや、ベルリン・ドイツ・オペラ、ハノーヴァー立歌劇場などでもご活躍。期待してしまいますね。

そんな感じで、クライバー盤の魔弾の射手を聞いて予習中です。

Opera

人物相関図

<Der Freischütz

あらすじ

ボヘミア、オットカール伯爵の領地の森林保護管クーノの娘アガーテは、マックスと恋仲になっている。来る御前射撃大会で優勝すれば、マックスとアガーテは結婚する約束であった。ところが、マックスは第一回目の競技で敗れてしまう。

そのマックスに悪魔のザミエルが目をつける。すでにザミエルに魂を売っていたカスパールは、マックスを唆し、絶対に目標を逃さない魔法の弾丸の威力を見せつけ、狼谷へと誘う。というのも、カスパールは明日までに新たにザミエルに魂を売る人物を捜さなければ死ぬことになっていたのだった。

マックスは魔法の弾丸を得ようと、狼谷へ向かう。狼谷でカスパールと落ち合ったマックスは、カスパールがザミエルの指示で鋳造した魔法の弾丸を受け取る。アガーテは悪い予感がしてならず、従妹のエンヒェンはアガーテの気を晴らそうとしていた。

第二回目の御前射撃大会で、オットカール伯爵はマックスに鳩を仕留めるように命じる。マックスは既に魔法の弾丸を一つを残して討ち果たしていた。マックスは鳩を仕留めようとするが、アガーテはその鳩は私の分身なので撃ってくれるな、と叫ぶのだが、マックスは既に弾丸を発射していた。アガーテは倒れるが頭につけていた聖なるバラに守られたすかる。弾丸は鳩をそれて木陰に身を潜めていたカスパールに命中する。

伯爵は、マックスに事情を話すよう命じる。マックスは悪魔と契約したことを罪悪感を持ち、全てを告白する。伯爵はマックスを追放しようとするが、隠者が現れ、処罰を軽くするよう取りなす。伯爵も隠者に従い、マックスとアガーテは結婚することが許されたのだった。

 

Opera

新国立劇場の4月オペラ公演は「魔弾の射手」です(4月10日、13日、15日、18日、20日)。私もチケットを取りましたので行く予定です。と言うことで、予習といたしまして、クライバーの振る「魔弾の射手」を聴いています。

「指環」ばかり聴いていたこの二ヶ月ですが、ちょっと目先を変えて(とはいっても、ワーグナーが影響を受けた曲でもあり、全く関係ないというわけではないのですが)、しばらくは「魔弾の射手」で愉しんでいこうと思います。それにしても、やっぱりワーグナーばかりきいていたと言うこともあって、なんだか音が古典的で、フィデリオのようだな、と思うなあ。良い曲ですけれどね。

クライバーの指揮は素晴しい。序曲はもちろん、序曲が引けたあとの合唱が入ってくるあたり、ブレのないキレのある演奏でうなってしまいました。リズム感抜群で、オケも歌手たちも合唱もきちんと追随している。恐るべきアンサンブルです。それから、アガーテがヤノヴィッツさんですね。ここでもお会いできるとは本当に幸せです。ヤノヴィッツさんのいつもの透き通っていながら芯のある美しい歌声を聞けるとは! 感動でした。それからシュターツカペレドレスデンのサウンドも健在。もちろん録音はルカ教会。こんなに透き通ったほどよい残響音。このサウンドだけでも喜びでいっぱいになりますね。これがあるからクラシックを聴くのはやめられません。

三つリンクを貼りましたが、HMVが一番安そうですね。私が買ったときより安くなっていてショック。リブレットがついていないのかな??

  • 指揮者==カルロス・クライバー
  • 管弦楽==・ドレスデン国立〔歌劇場〕管弦楽団
  • 合唱==・ライプツィヒ放送合唱団
  • バリトン==ベルント・ヴァイクル
  • クーノ==バス==ジークフリート・フォーゲル
  • アガーテ==ソプラノ==グンドゥラ・ヤノヴィッツ
  • エンヒェン==ソプラノ==エディト・マティス
  • カスパール==バス==テオ・アダム
  • マックス==テノール==ペーター・シュライアー

予習を兼ねたあらすじのご紹介などは明日の予定です。

Opera,Richard Wagner

毎日20分ずつ観ていたサヴァリッシュ盤DVDですが、めでたくフィナーレを迎えることが出来ました。DVD自体の購入は4年ほど前になりますが、なかなか聴く機会がなくて、そもそもオペラの楽しみ方を知らなかったと言うこともあるのですが、ラックの肥やしになっていたのですが、昨年のはじめに「ラインの黄金」から「ジークフリート」を見終わり、今月から神々の黄昏を、毎日20分ずつ見てようやく完了です。長かったです。「神々の黄昏」の最後の和音がご褒美に聞こえてならないです。

ジークフリートはルネ・コロさんで、最初は違和感を感じていた衣装も、最後の方になってようやく気にならなくなりました。と言うか、隠れかぶとを被ってグンターに変装したときが一番格好良かったかも。歌唱は抜群です。ブリュンヒルデのベーレンスさんは、強力ですが、少し胃にもたれる感じもありました。ハーゲンのマッティ・サルミネンさんのハーゲンは毒々しさを出した歌唱・演技で、とても良かったですね。

演出は少し癖があって、未来と現代と過去が一緒くたになったもの、とでも言いましょうか。初めて見るものとしてはあまり適切ではなかったかもしれません。聴くところによればレヴァイン盤のDVDはワーグナーの台本に比較的忠実である、と言うことなので、ビギナーとしてはそちらを見たほうが良かったかもしれないです。レヴァイン盤はこちら。

ニーベルングの指環*楽劇
ニーベルングの指環*楽劇
  • 発売元: ポリドール
  • 発売日: 1999/12/22
  • 売上ランキング: 26659
  • おすすめ度 4.5

とにかく、(理解度はともかくとして)ある種、憧れでもあった指環を映像で見終わるという僥倖に恵まれました。今年の秋には実演にも触れられる予定。楽しみになってきました。

Giacomo Puccini,Opera

今晩のクラシックロイヤルシートですが、ネルロ・サンティ指揮のNHK交響楽団による、プッチーニのボエームの演奏会形式公演が放送されます。夜遅い時間ですので、これは録画せねばなりませんね。

サンティは近年NHK交響楽団によくいらっしゃいますね。1931年生まれと言うことですので、もう77歳です。去年の11月の公演だそうですので、観に行けば良かったなあ、と思いましたが、今晩放送ですからね。

また見たらご報告しますね。

Opera,Richard Wagner

昨日は午前中から所用のため都心へ。

と言うか、もう場所出しても良いでしょう。素晴らしかったんだから。神保町近くスタ-バックス神田小川町2丁目店でのこと。

時間待ちをしていたときのこと。コーヒーをかなりこぼしてしまったのですよ。幸い、周りに人はいなくて迷惑をかけることはなかったのが不幸中の幸いで、店員さんに頼んで床にこぼれたコーヒーを拭いて貰いました。

ここまでは予想出来たのですが、それ以降が想定外だった。

改めて380円だしてコーヒーを買って、席にもどって「神々の黄昏」を聴いていると、店員さんがいらっしゃる。何かと思うと、こぼしたコーヒーの代わりにコーヒーを買うときにはお代は要らないと言って、さっき払った380円を返してくれたのだ。

こちらの不注意でコーヒーをこぼしたというのに、無料でコーヒーを頂けるなんて、感動。世間の常識なのかもしれませんが、知らなかったですよ。

そう言えば、エクセルシオールカフェでもやっぱりコーヒーをこぼしたこともあって、その時は、買った直後だったので、親切で交換してくれて、そのときも感動したけれど、スタバは、飲みかけのコーヒーでも交換してくれるんだもんなあ……。ありがとう、スターバックス。

そんなこんなで、ショルティ盤の「神々の黄昏」を聴いてしまいました。聞き飽きるほど、といってもいいぐらいです。だんだん曲にも慣れてきて、ライトモティーフも少しずつ覚えてきました。やっぱりハーゲンが登場する時に決まって現れる金管の半音下降の旋律が不気味すぎ。ジークフリートのヴィントガセンさん、いいですねえ。ニルソンさん、ちょっと声を張り上げ気味かなと思う場面もあるのですが、やっぱりパワフルで偉丈婦(?)的ブリュンヒルデを歌いあげていますね。第一幕のジークフリートとブリュンヒルデの二重唱の所は、このあと二人に訪れる不幸を知っているだけに複雑な思いです。

映像のほうは進まず。まだ二幕ですが、やはり映像を見た後だと、旋律を覚えやすいですね。

 

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー[ヴァーグナー]
  • 管弦楽==ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • アルベリヒ==バス==グスタフ・ナイトリンガー
  • ジークフリート==テノール==ヴォルフガング・ヴィントガッセン
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==ビルギット・ニルソン
  • グンター==バリトン==ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
  • ハーゲン==バス==ゴットロープ・フリック
  • グートルーネ==ソプラノ==クレア・ワトソン
  • ヴァルトラウテ==メゾ・ソプラノ==クリスタ・ルートヴィヒ
  • 録音年==1964年
  • 録音場所==Sofiensaal, Vienna

Opera,Richard Wagner

数ヶ月前だったと思うが、イギリスで起きた気の毒な話が新聞に載った。恋に落ちた二人がいざ結婚しようとした段になったとき、実は、二人が生き別れとなった双子の兄妹だったと言うことが分ったというのだ。もちろん結婚は出来ず。悲恋ですね。

記事にはさらに興味深い内容が描いてあって、男女の双子は互いに嫌悪感を抱くことが多いのだが、お互いが双子であると言うことを知らなかった場合、互いに惹かれあう、というのだそうだ。

最近指環漬けになっているということもあって、この話を聞くとジークムントとジークリンデの話を当然思い出してしまう。互いにそうと知らずに禁じられた恋愛に落ち込んでいくというのは、劇中にとどまるというわけではなく、実際に起こりうる話なのだということが分る。

禁じられた恋愛と言えば、辻邦生作品にもそうした話があって、「風越峠にて」という話は、出征直前に出遭い恋に落ちた女性が実は……、という話で、15年ほど前に初めて読んだときには、そのどうしようもない運命性に心を打たれてしばらく呆然としてしまった記憶がある。

そんなことを思いながらヴァルキューレを聴きました。やっぱりカラヤン盤で、ヤノヴィッツさんのジークリンデに心を打たれるのでした。第一幕の第三場以降のジークリンデとジークムントのダイアローグは聴き所ですね。ヤノヴィッツさんの透明な声と、ヴィッカーズさんの半ば情熱的な声に心身ともに翻弄されてしまう感じです。第一幕ばかり執拗に聴いている感じです。

しかし奥深いなあ、指環。指環のライトモティーフの全貌を知りたくて知りたくてたまりません。研究者でもないですし、スコアも読めませんので、ライトモティーフ完全収録の本などあれば良いのになあ、と思います。図書館で探してみますか……。

それにしても、まだまだ楽しみはつきません。(僕にとっては未採掘の)金鉱をせっせと掘っている感じです。慌てても仕方がないのですが、果敢に聴いていきましょう。

  • 管弦楽==ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
  • 作曲==リヒャルト・ヴァーグナー
  • 指揮==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • ヴォータン==バス==トーマス・ステュワート
  • ジークムント==テノール==ジョン・ヴィッカーズ
  • ジークリンデ==ソプラノ==グンドラ・ヤノヴィッツ
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==レジーヌ・クレスパン
  • フンディング==バス==マルッティ・タルヴェラ

Opera,Richard Wagner

Hagen

niebelung_hagen.mid

ハーゲン、とても気になる存在です。グンターの異父弟にして、アルベリヒの息子。奸智にたけた男。そんな男がもし現代に生まれたらどうなっただろう?

企業組織の立場から言うと、絶対に必要な人物でしょうね。もしハーゲンが企業の中に収まることができたとしたら、間違いなく権力を持って出世していくはず。ある種の目的に向かっては手段を選ばず、それが仮に善意に悖るものであったとしても平気でこなしていく。こういうある種の狡賢さがなければ、企業組織で生きていくことは難しいでしょうね。今の世の中においてなら、ハーゲンは間違いなく命脈を保てる。そして「指環」(に相当するもの)もきちんと手に入れるのでしょう。

ですが、そうした時代も少しずつ変わってくるのかもしれません。コンプライアンスな世の中になりつつありますから。まあ、お互いたたき合っている世の中とも言えますけれど。

ハーゲンの動機はレヴァイン盤(図書館から借りてきた)のライナーに載っていたものを載せてみましたが、この旋律が変形して、ジークフリートを呼ぶ不気味な「Haiho!」という呼びかけが加わると途端に背筋が寒くなります。それに応えるジークフリートの純朴さ。あまりに純朴すぎて、だいじょうぶかな、とやきもきしたり、歯がゆさを感じたり……。

そんなことを思いながら、今日は神々の黄昏を聴き続けておりました。

Opera,Richard Wagner

昨日は、どうしてもあらがえず、カラヤン盤のヴァルキューレの第一幕を聴いていました。ジークリンデを歌うヤノヴィッツさんの歌に感動しました。透明な声でありながら芯があって、苦悩するジークリンデを巧く歌っておられると思いました。カラヤンの指揮も良いですね。序奏などは、ショルティ盤よりも疾走感たっぷりでした。録音も良くて、(おそらくベルリン・イエス・キリスト教会。ライナーがないので分かりませんが、他の指環と一緒としたら間違いないです)、残響音もほどよい感じです。

とはいっても、まだまだ聴き足りないですので、今日もきっとショルティ盤かカラヤン盤いずれかのヴァルキューレを聴くことになると思います。他にお勧めはあるでしょうか? カイルベルト? クナッパーツブッシュ?

  • 管弦楽==ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
  • 作曲==リヒャルト・ヴァーグナー
  • 指揮==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • ヴォータン==バス==トーマス・ステュワート
  • ジークムント==テノール==ジョン・ヴィッカーズ
  • ジークリンデ==ソプラノ==グンドラ・ヤノヴィッツ
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==レジーヌ・クレスパン
  • フンディング==バス==マルッティ・タルヴェラ

Opera,Richard Wagner

Walküre_1

MIDI

ショルティ盤のライナーには、示導動機の譜例が載っています。ヴァルキューレを聴いていて、ジークムントとジークリンデの場面でよく出てくる動機で、ライナーではヴェルズング愛の動機とされています。トリスタンとイゾルデの二幕を思い出してしまいますね。禁忌に触れる出口のない哀切な愛情が歌われます。このあたりの雰囲気、とても好きで、ついつい繰り返して聴いてしまっています。ショルティ盤では、ジークムントはジェームズ・キングさん、ジークリンデはレジーヌ・クレスパンさんです。お二人とも良いですね。この渦巻く愛情吐露の甘美さの中にいつまでも留まっていたいと思うのですが、フンディングやフリッカがそれを妨げる。もちろん二人とも二人なりの信義に基づいていることです。それが人生というものです。

今朝も少し寝坊気味ではありますが、気になっていたフレーズを譜面にすることが出来ました。今日ももう少しヴァルキューレを聞き込んでみようと思っています。って、何日聴いてるんだろう? 意外にもなかなか飽きないですね。これははまってしまったかもしれません。今年の秋には新国立劇場でラインの黄金とヴァルキューレがありますが、どんどん楽しみになってきています。

というか、4月13日、新国立劇場で魔弾の射手をみるのでした。こちらの予習もせねば……。