Miscellaneous

 

これから趣味を持ちたい人へ」というエッセイをフォーサイトで読みました。書かれたのは成毛眞さん。日本マイクロソフトの社長を務められた方で、前々から随分面白いことをたくさん書かれていてフォローしていました。

新潮社のフォーサイトというサイト(昔は雑誌でした)でもいろいろ面白いことを書いておられます。もともとは週刊新潮に書いておられたもののようです。

その中に、趣味は、体験型、蓄積型、没頭型がある、ということなのだそうです。成毛さんによれば体験型はジェットコースター、蓄積型は盆栽や歌舞伎、没頭型はプラモデル、ということになるのだそうです。

特に、蓄積型の趣味である盆栽は、「趣味を盆栽にしていなかったシニア層は、全力で孫や子供に盆栽を勧めるべき」とまで言います。30年ものの盆栽なんていうものは大変な値打ちになるのだとか。

これを読んで思ったのは、楽器とか、音楽とかもやはり蓄積型なんだろうなあ、と。

まず、楽器は若いうち、学生時代に初めておかないと難しいです。やはり時間がないと楽器の習熟というのは難しいですね。私の妄想でオーボエを始めましたが、さすがに暇ではない社会人にとっては難しい結果になっています。時間が取れれば問題ありません。でも、時間は限られます。

音楽もそうかも。14年前に聴き始めたオペラは、その時すでに遅れを取っていると思い、焦りとともに狂うように聞いたり見たりしました。でも、実は遅くはなく、14年経ってみれば、うまく蓄積できたと思いました。でも、14年はやはり長かったですし、まだまだ聞き足りないですし観足りない。もっと早く聴いたり観たりしていれば、人生は違うものになっていたとも思います。

なんでも早く早くやらないと、と。

遅いということはあるかもしれませんが、気づいたときに始めればそれがベストを尽くしたということになるのだと思います。もちろん、時間が経っているので限界はあるのですが、それでもベストを尽くすことは、結果ではなくプロセス的には本当に意味のあることです。

しかし時間はないなあ。。若い人、まだ社会人ではない方、あるいは社会人になりたての方は、長く付き合うものを早く見つけられるといいですね、と思います。

私も。。

では、おやすみなさい。グーテナハトです、

 

 

 

Miscellaneous

Photo

一週間ほど前に撮った江戸彼岸。ほのかな色合いが実に美しいですね。

こういう美しさも世界。あるいはあまりある芥も世界。世界は多様で混沌としているわけですが、そういう混沌から、何の脈絡もなく、何かが決まったり、人の生き方が変わっていったりするもんなんでしょうね。ニュースを読んだり人の話を聞いたりして、そんなことを思った1日でした。

こういう世界にあって、パルテノン神殿に象徴される「美しさ」のようなものを希求した辻邦生はやはりすごいです。きっと随分と苦悩されたのだと思います。奥様の手記を読んだり、自筆日記を少しだけ拝見してそう思ったりしました。

「「たえず書く人」辻邦生と暮らして」の162ページ。

亡くなる一週間前から、午後のマーラーなどを聴く時間帯のあと、西向きの大きな窓に面した椅子に、日が暮れるまでじっと座っているようになった。

勝手な想像なんですけれど、夕暮れの山並みを眺めておられたのではないでしょうか。なんだかそういう気分です。

「たえず書く人」辻邦生と暮らして (中公文庫)
辻 佐保子
中央公論新社 (2011-05-21)
売り上げランキング: 256,534

やっと週末。なんだか長い一週間でした。やるべきことは何も終わらず。。

ではおやすみなさい。グーテナハトです。

Classical

あいかわらず聴き続けているマゼールのブルックナー。本当に驚かされる瞬間が何箇所もあって、個性というものの素晴らしさを感じます。

Bruckner: 10 Symphonien
Bruckner: 10 Symphonien

posted with amazlet at 16.04.06
BR-Klassik (2011-01-04)
売り上げランキング: 18,005

昔、まだまだクラシックを聴き始めて間もない頃、演奏んも違いというものをりかいすることの難しさに途方にくれていた頃がありました。中学生ころですかね。あのころ、小澤征爾の弟の小澤幹雄さんが「やわらかクラシック」という番組をFM東京でやっていました。クラシック音楽の曲名をあてるという番組で、いまでもNHKFMの「きらクラ」の「きらクラドン」のようなものですかね。

番組終了までしばらく聴いていたのですが、印象的だったのがマーラー特集でした。マーラー三昧の曲当てクイズだったのですが、わたしの記憶ではそのときに始めて演奏者を当てるクイズが出たのでした。この演奏は誰の指揮か?という問題。当然わかるべくもなく。。そりゃ、中学生で、何枚も何枚も同曲異演を聴いていて、当てられるだけの資力はありません。親がたくさんもっているとか、そういう環境なら別ですが、わたしはそういう環境にはいませんでしたので。そのとき、小澤幹雄さんは「演奏をきいて、その演奏が誰の演奏家わかるというのも、クラシックファンにとっては重要なことなのです」みたいなことをおっしゃっいまして、あー、これは無理だわ、と中学生ながらに感じたのでした。

このとき「演奏を聴いて、演奏者をを判別する」というのは二つの意味で捉えられるのだと思います。一つは、きいたことのある演奏を、同定するということ。もう一つは、聴いたことのない演奏をであっても、演奏者を同定するということ。

前者と後者、どちらのことを小澤幹雄さんがおっしゃっていたのかわかりません。ま、両方なんでしょうか。

これを初めてできたのが、多分その後10年経ったころだとおもいます。ジャズを演奏するようになって、音楽の機微が少しずつ分かってきたようなころでした。
で、これがなかなか微妙な思い出ですが、初めて演奏を聴いたことがないのに演奏者を当てたという思い出のこと。たしかベートーヴェンのピアノ協奏曲でした。ほんとうに苦手な演奏で、ふと「これはバレンボイムとラン・ランに違いない」とおもってしまったのです。当たりでした。これ以上は言えません。

そういうわけで、最近は、先輩の皆さんにはかなわないにせよ、少しずつ演奏者の同定ができるようになってきたような感じで、いろいろとの楽しみが増えてきた感覚はあります。

そんな中で、やはりこの数年好きになったマゼールは、特徴的で個性的なスタイルなのできっとわかりやすい部類なんだろうなあ、と思います。

長くなりました。電車の中でざっと書いてしまいました。。

ではおやすみなさい。グーテナハトです。

Anton Bruckner

新年度は本当に気を使います。年度の初めなので、行事もたくさん。気を遣います。でも使いきれていないという事もあるのですが。

で、ブルックナー。

先日からヨッフムを聴いて、その後バレンボイムに駒を進めました。バレンボイムは7番まで聴いて限界を感じました。苦手なんだなあ、と。バレンボイム。苦手です。わたしにはちと難しい。遊びがなく、ガチガチに固められた演奏には、疲れてしまいます。

で、アバドの7番を聴いて、しばし時を忘れる感じ。それはまた次の話として、次に思い立って聴いたのがマゼール。いや、これは本当に豪放で大きな演奏です。実はこれまで聞く機会に恵まれていなかったのですが、本当に心に染み入るマゼールのブルックナーです。

Bruckner: 10 Symphonien
Bruckner: 10 Symphonien

posted with amazlet at 16.04.04
BR-Klassik (2011-01-04)
売り上げランキング: 18,062

テンポをきちんと動かすんですが、それが本当に絶妙に感じるわけです。ここぞ、というところにテンポを落としてメリハリをつけるのは見事。昔、マゼールのボレロを、「まるで歌舞伎役者が大見得をきるような演奏」と評しておられるのを聴いたことがあります。確かに。ここぞというときの爆発力、あるいは、なにかここぞというときに翼を広げる孔雀のような大見得なんだと思います。本当に期待を裏切らないですよね。。
最近隔日更新になってますが、途切れていないだけいいのかも。いや、もうなんだか身動きが取れません。

ではまた。おやすみなさい。グーテナハトです。

Miscellaneous

IMG_1048.JPG

ソメイヨシノ満開です。

ですが、東京地方は曇り空でした。さらに寒い。だいたい現在12度ぐらいのようですが、まるで冬のような感じです。曇っていることもあり、なんともかんとも。ただ、寒いと桜が散るのが少し遅れることにもなりそうです。

昨日から新年度。いろいろギアチェンジしないと。

きょうはこちら。

ブルックナー:交響曲第7番
バレンボイム(ダニエル)
ユニバーサル ミュージック クラシック (2012-09-26)
売り上げランキング: 38,222

バレンボイムがシュターツカペレ・ベルリンを振った交響曲全集から7番を。バレンボイムらしい質実剛健な演奏。これがドイツ的なのかなあ。バレンボイムはドイツ人ではないですけれど。。

それでは。

Miscellaneous

Photo

今日は振替休日でした。2年ぶりぐらいに川越の喜多院へ。

まったく意識していなかったのですが、行ってみるとなんとしだれ桜が絶好の状況で驚きました。徳川家光お手植えのしだれ桜の二代目という説明です。流れ落ちる滝のように桜が咲いている様子は実に見事です。ヒヨドリが何匹もこのしだれ桜に集まっていて、桜の花びらを食べているようでした。ヒヨドリが枝にとまったり、あるいは飛び立つとき、枝が打ち震え、桜の花びらが幾重にも散る様は、なにか詩的な感興を呼び起こすものでした。

Photo

それにしても、なんだかんだ言って、日本人だなあ、と思いました。こうした風景はもちろんですが、本堂で護摩壇で火を焚きながら読経しているのを見て、本当に心に沁みるものがありました。日本人は本当に不思議です。

音楽的にも面白くて、太鼓のリズムに合わせてお経が読まれているわけですが、護摩壇で仏具を叩く金属音がポリリズムというか変拍子のリズムを叩いているというか、なにか太鼓のリズムに合わないようでいて、実は同期しているというリズム感に興味を覚えたりしました。

ちなみに、一眼レフも持っていたのですが重すぎてあまり使わず、結局きちんと撮れてスピード感をもって使えるのはiPhoneで撮った写真という状況です。コンデジの時代はもちろん終わっているのですが、一眼レフも危ないですね。。もちろん一眼レフの表現力がとてつもないのは言うまでもありませんが、そうだとしてもiPhoneのようなスマホでも、その場で様々な加工をしてスピード感をもってクラウドにアップできるというのは、10年前からするとほとんど信じられない状況です。

さしあたり、すこし癒された感あります。さすがに最近色々ありすぎました。また明日からがんばらないと。

ではみなさまおやすみなさい。グーテナハトです。

 

Tsuji Kunio

Photo

写真は、やはり西行花伝っぽい桜の木。先週の土曜日に撮った写真です。

西行花伝。ずっと読めずにいたのですが、また再開しました。

それにしても、素晴らしい場面に出くわしてしまいました。もちろん、初めて読んだ20年近く前の記憶はかなり曖昧になっています。その後の人生経験のようなものにおいても随分と良い方は変わっていると思います。そういう背景があって、読むのが二度目でありながら、本当に感嘆していまいました。つまり言葉の芸術の極致なのかなあ、と。

それは、女院と義清が出会う瞬間です。この感動は、映像では絶対に表現できません。本当に言語芸術の極致を見た気がします。

語らないことの重要性です。

女院は、それまで鳥羽上皇や白河法皇との関係で登場するのですが、顔についての描写はないわけです。ですので、読み手は義清と一緒に、女院が義清の母であるみゆきの前と似ているという事実に驚くことになるのです。

映像作品であれば、女院と義清の母が似ているということは先んじてわかっているはずです。ですが、言語芸術の場合、語らなければいいわけですね。女院の顔を初めてみた義清の驚きと、我々読者の驚きは、義清に移入していれば、まさに義清と一緒に驚くことになるのですね。

確かに、映像や漫画のような芸術に小説は負けるのではないか、と思うこともしばしばなのですが、何か映像芸術ではない言語芸術のプライオリティを実感した、と思いました。

まだまだ希望はあるのかも、などと。

でも、さすがに最近は色々あるなあ。早く落ち着きたいものです。

ではみなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。

 

Miscellaneous

昼になって晴れました。三春のしだれ桜だそうです。

今日の東京地方、寒い1日でしたが、お昼頃からは日差しが照り、少し暖かくなりました。

近所の公園に行ってみましたが、ソメイヨシノはまだまだ。ですが、しだれ桜は随分と咲いていました。

明日も仕事関連の講習へ。ま、仕事は仕事ですが、仕事をもっと高速化しないと。

音楽の方は相変わらずブルックナーばかり。

Bruckner: 9 Symphonies
Bruckner: 9 Symphonies

posted with amazlet at 16.03.26
A. Bruckner
Deutsche Grammophon (2003-04-08)
売り上げランキング: 17,086

今日は短く。おやすみなさい。

 

Miscellaneous

SAKURA2016

東京では月曜日に開花となった桜ですが、本日、振替休日だったこともあり、近所の桜を見に行きました。曇り空だったので、青空にバッチリ映える桜は撮れませんでしたが、日の丸構図ですが、なんか水墨画みたいでいいかも、と勝手に思ったり。iPhoneで急いで撮ったのでピンが少し甘いです。

今日からまたヨッフムのブルックナーの聴き直しを始めました。第1番から順番に。やっぱり、激しい演奏だ。。

Bruckner: 9 Symphonies

Bruckner: 9 Symphonies

posted with amazlet at 16.03.23
A. Bruckner
Deutsche Grammophon (2003-04-08)
売り上げランキング: 16,368

あたためていたものがなんとなく言語化できてきたのですが、それがあまりに壮大すぎて、空恐ろしい。だが、やらないといけないことなので困っています。

それでは、おやすみなさい。グーテナハトです。

Anton Bruckner

Bruckner: 9 Symphonies

Bruckner: 9 Symphonies

posted with amazlet at 16.03.22
A. Bruckner
Deutsche Grammophon (2003-04-08)
売り上げランキング: 16,192

昨日から、ヨッフム&ベルリンフィルorバイエルン放送管弦楽団のブルックナー全集を聴き続けています。ただ、さすがに全て身を入れて聞いているかといえば、なかなかそうもいかない感じではありますが。

結構、スタイリッシュというか、テンポが早く激しい演奏だなあ、というのが印象でした。確かに、昔聞いたミサ曲第三番なんかもずいぶんスリリングな演奏で、老齢のヨッフムの写真が印象に残っている身にとっては、なんだかお歳を召しているのになんて元気な演奏なんだ、と思った記憶がよみがえりました。

3 Masses

3 Masses

posted with amazlet at 16.03.22
Deutsche Grammophon (1996-01-23)
売り上げランキング: 9,672
ブルックナー:交響曲第5番
ヨッフム(オイゲン)
ワーナーミュージック・ジャパン (2007-03-21)
売り上げランキング: 53,586

先ほど、九番まで聞き終わりましたが、もう一回聞いてみないと、と思ってます。

なんというか、きっとワーカホリックなんやろうなあ、と思いながら、予定時間より3時間も多く働いてしまうという。まったく。。そろそろ考えないと。

ではおやすみなさい。グーテナハトです。