さて、本題に戻って、I Will Say Goodbyeですが、夏に聞くにはピッタリな曲がたくさんです。ハービー・ハンコックのDolphin Danceは特に。エディ・ゴメスのベースソロの微細なビブラートが涼感を誘います。ビル・エヴァンスは改めて聞くと、旋律的に歌わせているのではなくスケールとパターンを組み合わせるのですね。何が旋律で、なにがパターンで、何がスケールかというのは分解できないのですが。自分がアドリブソロをとるときに何をやっているのかを考えながら聴くと面白いですね、などと思います。
昨日の続きです。ビル・エヴァンスのAffinity。なんて訳すべきか。親和力と訳すのがおもしろいかも。
ハーモニカは、トゥーツ・シールマンス。ドイツ語読みだとティーレマンになるかと。この方、ギタリストですが、ハーモニカも吹いていて、ジョン・レノンがハーモニカを吹いたのもこの方の影響なのだそうです。そういえば、先日ジャム・セッションに行った時にかかっていたジャコ・パストリアスのニューヨーク・ライヴに登場していたハーモニカもシールマンスでしたね。
とにかく、ハーモニカの持つはかなく悲しげな音色がビル・エヴァンスの静謐なプレイととてもあっています。聞いていて、何かしらの切なさをかんじます。雨が降るなか、一人でカフェから外を眺めているときに聴くといいかも、という感じです。
1979年のアルバム。私の好きなThe Days of Wine and Rosesも入ってました。Blue in Greenなんかも入っているんですが、ハーモニカが実によくマッチしています。
サックスはラリー・シュナイダー。ベースはマーク・ジョンソン。ドラムはエリオット・ジグムント。
ビル・エヴァンスの後期って、本当におもしろいです。体系的に聞いて見ないと、とおもいました。
ちなみに、音源はAmazonからMP3を買いました。ところが残念なことにノイズがあります。これはオリジナル起因なのか、AmazonのMP3だけの問題なのか。わかりませんが、少しだけ気になりました。
トゥーツ・シールマンスのプレイはこちら。別音源ですが、これもやはりThe Days of Wine and Rosesです。