イタリア紀行 その14 偉大なるボッティチェルリ


Italy2007
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今回改めて圧倒された感のあるボッティチェルリの偉大さ。
美術史には明るくない僕がまとめるのも、越権行為かとは思うのだが、羞恥を捨ててあえてまとめてみると、以下の3点なのではないだろうか?

・ 斬新さ
・ 細密さ
・ 大胆さ

そのうち斬新さについて。

ウフィツィを見終わってから、ピッティ宮殿に向かったのだが、3階にあった近代美術館で、19世紀以降の絵画を見た時に改めてボッティチェルリの偉大さに思い至ったのである。そこに展示されていた、19世紀以降の絵画は、描写性と言う観点から見ると、極めてすばらしい作品ばかりで、写真と見まがうほどであったり、あるいは、写真以上に対象物の実在を表現できている。だが、斬新さはない。ルネサンス以降の遠近法であるとか、描写性を発展させてはいるものの、質的変化を起こすまでにはいたっていない。ここから急激に質的変化を遂げたのが、ターナーであったり、印象派以降の絵画であったりするわけである。

ルネサンス期に起こった絵画の質的変化は、、ジオットに始まり、ボッティチェルリにおいて完成を見る。それは、高い描写性、ルネサンス以前の宗教との明らかな断絶、「ものから目をそらすな」(辻邦生師「春の戴冠」より)の結実なのである。ジオット以降徐々に起きていた量的変化が絵画史における稀有な質的変化、創造的進化を遂げた瞬間、それがボッティチェルリなのである。

そんなことを思いながら、ボッティチェルリの部屋で至福の時間を過していく。

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