Opera


いろいろ疑問に思いましたので、引き続き調べています。っつうか、「神々のたそがれ」の予習もしないといかんのですが。

文部科学省のウェブサイトの引用

まずは、文部科学省の引用から。

<文化・芸術分野>

文化芸術は、過去から未来へと受け継ぎ、人々に喜びや感動を与えると同時に、経済や国際協調をはじめ我々の全ての営みの基盤として重要であると考えています。
優れた劇場や芸術文化活動への支援や地域の伝統文化の継承、メディア芸術の振興など、「ハード」整備から「ソフト」「ヒューマン」への支援に重点を置くことにより、文化・芸術関係予算について、過去最高の1,020億円を確保いたしました。
ただ、これが、新国に直接関連するかはよくわからないけれど、なんともまあ玉虫色というか、なんというか、複雑な感想です。こんなトーンの報告書を会社で書いたら、袋だたきだなあ。

二回目の事業仕分け

ご存じの通り、二回目の事業仕分けが行われます。参議院議員選挙をにらんだ支持率向上策の一環というのも周知の通り。
“http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d6/pdf/ss2.pdf":http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d6/pdf/ss2.pdf
こちらは独立行政法人がスケープゴートとなります。新国立劇場が属する「日本芸術文化振興会(“==>":http://www.ntj.jac.go.jp/)」は当然独立行政法人です。下記のリンクの右下にあります。
“http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/sosiki/index.html":http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/sosiki/index.html
で、二回目のトーンは結構厳しめです。
“http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d6/pdf/s1-1.pdf":http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d6/pdf/s1-1.pdf
引用しますと、

行政からの支出を受け、あるいは権限を付与される等によって独立行政法人及び政府系の公益法人が行う事業については、昨年11 月に実施した事業仕分けにおいて様々な問題が指摘されたところである。これらについては、本来法人が有する専門性、機動性等のメリットを活かしきれずに、非効率・不要な事業の温存等の問題が発生しているおそれが大きい。こうした観点から、今回の事業仕分けでは、このような独立行政法人及び政府系の公益法人が行う事業を取り上げ、予算面にとどまらず、事業の必要性、有効性、効率性、緊要性や、誰が(国、地方公共団体、独立行政法人、公益法人、民間事業者等)事業を実施する主体として適当かといったことについて検証を行う。

というわけで、結構なトーンです。まあ、政治文書ですので、シュプレヒコール的な意味合いもあるでしょう。とはいえ、改めて何らかの動きが出てくるはずです。いったんは平成23年度予算を見据えたものらしいので、まずは注視を続けましょう、というところですかね。

新国立劇場への国費投入実態

前回の記事( “https://museum.projectmnh.com/2009/11/22003546.php":https://museum.projectmnh.com/2009/11/22003546.php )において、以下の記載をしましたが、参照していたリンク先が消えていて、再度確認をとることができません。

新国の総予算は79億円。そのうち国からの予算は48億円。

どういう風なお金の入り方なのか、以下の図が参考になりそうです。
図A

で、あらためて、二一年度の収支予算を確認してみました。
“http://www.nntt.jac.go.jp/about/foundation/pdf/zaimu_yosan.pdf":http://www.nntt.jac.go.jp/about/foundation/pdf/zaimu_yosan.pdf
私も収入部分のうち特別会計をエクセルで検証しました。一般会計は、寄付金などに限られるようですので。
図B → *最新の資料と差し替えます。以下の図は最新ではありません。*

-図Aでみられるように、日本芸術文化振興会と新国立劇場運営財団の間には「業務委託契約」が結ばれている模様でして、黄色に塗った部分が国費投入部分と思われます。ということは、私が、以前48億円という数字を出した根拠は、平成20年度に当たると思われます。平成21年度は9億2000万円ほどマイナスなんですね。-
正しい記事を後ほど書きます。私が基にした資料が霧散してしまいました。最新はこれから記載します(2010/6/6)

まとめ

2002年以来、新国立劇場にはお世話になっていますし、最近の意欲的なパフォーマンスや、質的向上が見られる新国立劇場にはこれからも是非頑張ってほしいです。ただ、国家財政の危機的状況も理解していますので、そのあたりの兼ね合いが難しい。以前も書いたように、欧米のオペラハウスだって、厳しい中で何とかやりくりしています。新国立劇場も、是非にも自力で回せるぐらいに頑張ってほしいです。公演の質の向上もありましょうし、ネット配信や、公演映像の商品化などなど、アイディアはあっても良いのかなと思います。あってはほしくないことですが、新国立劇場運営財団が官僚の天下り先としての存在としか見なされなくなれば、自ずと消滅の危機に瀕すると思いますので。
以下の二つがポイントでしょうか。
* パフォーマンスの質の向上
* チャネル拡大
以上長くなりましたが、以上と言うことで。いろいろ勉強になりました。仕事でなれた作業なので、意外と楽しかったです。
明日こそは、ドレスデン奇想変奏シリーズに取りかかりたいと思います。っつうか、ローマ紀行も終わってないことに気づいた。まだまだ書くべきネタはたくさんあるなあ。