昨日に続き「カルメン」がらみ。
ここのところ、録りためていた「スコラ」と「男と女はトメラレナイ」を順調に消化しているのですが、両番組とも本当に興味深いです。「スコラ」は音楽的に興味深く、「男と女はトメラレナイ」は、ああ、こういうことを女性たちが話しているのね、みたいな、感じ。前にも書いたけれど、是非アルコールを入れて語って欲しい。
スコラ 坂本龍一 音楽の学校
“https://museum.projectmnh.com/2010/04/22094240.php":https://museum.projectmnh.com/2010/04/22094240.php
男と女はトメラレナイ
“https://museum.projectmnh.com/2010/04/30212528.php":https://museum.projectmnh.com/2010/04/30212528.php
それで、昨日見てきた「カルメン」に重ね合わせてみると……。
やっぱり、女性は実に現実的。いつも引きずる外れくじを引くのは男と決まっているらしい。「カルメン」のホセなんて、本当手にその典型です。帰営ラッパが鳴り響いて、兵舎に戻らないと、とホセがサラリーマン精神を発揮するのを、カルマンは、なによ、私と仕事どっちが好きなのよ、とすごんでみせる。しまいには密輸団の仲間にさせられてしまって「自由、最高!」みたいな勘違いな状態。最後にはカルメンに愛想を尽かされ、カルメンを刺し殺すだなんて。
こんなの、本当に今のサラリーマン哀詩に他ならない。私は、もう、ホセが意地らしくて仕方がない。ああいう運命をたどるサラリーマン男子は少なくないはず。ニュースになるのはそのひとかけらです。ハインリヒの法則。
“ハインリヒの法則":http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%92%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
それに対して、やはり女性は強い。女声も強いですが。常に現実を見極めながら、悪意が湧き出でる現実という沼沢地のか細い道を、きちんと歩み進んでいく。
そうした姿を、この一ヶ月間、たくさん見てきた気がします。「カルメン」しかり、「女たちのジハード」しかり。
あっしらもがんばらんとなあ。負けまへんで。
次の新国立劇場は今シーズン最後、池辺晋一郎さんの新作オペラ「鹿鳴館」です。土曜日にオペラトークに出かけてきたのですが、そのことについてちょっと触れていこうと思います。
ホセとカルメン─男と女はトメラレナイ