Jazz


懐かしいアルバム。もう20年以上前?
ブレッカー・ブラザーズの《アウト・オブ・ループ》。
朝、疲れた時に、聴くと最高ですよ。若い頃はこんなんばっかり聴いてました。
一曲目Slangのアップビートなナンバーを聴くと、規則的な打撃音が、如何に人を高揚させるかがよくわかります。シャーマニズムから始まる音楽の歴史はここに至れり。
マイケルのEWIが縦横無尽に使われているはずですが、スタジオ録音なのでどこまでがマイケルで、どこからがジョージ・ウィッティのキーボードなのかわかりません。
マイエルのソロは、一番油が乗っていた時と思います。このあとストレート・アヘッドなジャズに回帰していきますので、ここに聴かれるような、激しさはこの頃が終わりなのではないでしょうか。少なくともアルバムにおいては。ファンクな感じと、昔ながらのマイケル・フレーズの混合は本当にカッコイイ。
アマゾンのレビューにも書いてありますが、当時は、loopさせる音楽が流行してたと記憶しており、それに対するアンチテーゼだったということもあるようです。あとは、out of rootとという意味も込められていたはず。ルート=根音からの離脱。
たしか、このアルバムで来日した時の映像がWOWOWで放送されましたね。《サム・スカンク・ファンク》の解説の時に、ランディが「僕の友だちが、変わったペットを飼っていてね。スカンクだったんだよ。だから、サム・スカンク・ファンクにしたんだ」とコメントしていたのを昨日の事のように思い出します。
それにしても、この永劫回帰から抜け出すといういみでもOut of Loopという言葉はニーチェ的。あるいは、輪廻からの解脱か。なるほど、実はそういう形而上学的な意味もふくまれているのですね。ギタリスト尊師との会話が懐かしいです。
では、グーテナハト。