Opera

R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」
  • アーチスト: クライバー(カルロス)
  • 発売元: ユニバーサルクラシック
  • レーベル: ユニバーサルクラシック
  • スタジオ: ユニバーサルクラシック
  • メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 価格: ¥ 6,825
  • 発売日: 2002/06/26
  • 売上ランキング: 19530
  • おすすめ度 5.0

次のオペラの予定は、6月9日、新国立劇場で「ばらの騎士」を観に行きます。

主なキャストはこちら。

【元帥夫人】カミッラ・ニールント
【オックス男爵】ペーター・ローゼ
【オクタヴィアン】エレナ・ツィトコーワ
【ファーニナル】ゲオルグ・ティッヒ
【ゾフィー】オフェリア・サラ

このうち、一番楽しみにしているのは、エレナ・ツィトコーワさんです。この方が歌うのを初めて聴いたのは2003年10月、新国立劇場でフィガロの結婚を見たとき。ケルビーノを歌われていました。オクタヴィアンとおなじズボン役ですね。この方の声、倍音が非常に豊かなのです。柔らかくのびがあってよい意味で太い声を出されるのです。この時のパフォーマンスのなかで一番光っていたのがこの方でした。今回はオクタヴィアンですから、聞き所満載ですね。楽しみです。

Opera

シェーンベルク:モーゼとアロン 全曲 シェーンベルク:モーゼとアロン 全曲
ブーレーズ(ピエール)、ライヒ(ギュンター) 他 (2001/07/18)
ソニーミュージックエンタテインメント

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バレンボイム率いるベルリン国立歌劇場が今秋来日しますが、演目はドン・ジョヴァンニ、トリスタンとイゾルデ、そしてモーゼとアロンです。どの公演も値段がお高めで行くのを諦めていたのですが、このところ少し引っかかりを感じていました。ドン・ジョヴァンニやトリスタンとイゾルデはメジャー級なのでこれから見られる可能性は高いでしょう。
でもモーゼとアロンは、この機会を逃すと一生見られないのではないか、と思えてならないのです。どうやらかなりアバンギャルドな演出のようでとても興味をそそられます。これを見れば、シェーンベルグについての理解が深まるきっかけにもなるでしょうし、旧約聖書の有名な物語を理解する助けにもなると思うのです。今週中をめどにもうしばらく考えてみることにします。

さて、今日はチェリビダッケさんが振られた「こうもり序曲」を考えてみたいと思います。

レクイエム ボックス レクイエム ボックス
チェリビダッケ(セルジュ)、ボニー(バーバラ) 他 (2004/10/20)
東芝EMI

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Celibi
三回聴きました。
冒頭は中速ですが、オーボエのソロに入るとやはり他の演奏と比べて遅いかな、と言う気持はあります。しかし、遅いテンポをしっかりとコントロールしているのが分かるのです。そうですね、たとえるならば、飛行機を着陸させようと速度を落としながら下降をしていくのですが、失速寸前まで落としながらも絶対に失速しないぎりぎりの速度で、飛行機を滑走路まで導いている、そんなイメージです。
確かに異論も在るでしょうけれど、本当にチェリビダッケさんらしいこうもり序曲だと思います。この速度で演奏すると、曲の細部が拡大されて見えてくるんですよね。ウィナーワルツのもたり方もゆっくりとした速度なので、とてもよく見えてきます。これで踊るとなると少し大変そうですが。
それから、アッチェレランドしてくるところは鮮やかですね。ゆっくりとしたテンポだからこそ速度の変化を自在に操ることが出来るのではないでしょうか?
テンポは早いほうが良いのか、遅い方が良いのか、と言う議論はあまり生産的ではないと思いますが、少なくともこの演奏はチェリビダッケさんらしい個性的な仕上がりとなっていて、十分楽しむことが出来ます。
このCDには、「モルダウ」や「フィンガルの洞窟」なども収められていますが、こちらもやはり遅いテンポで、カラヤンやクーベリックの演奏に親しんでいる向きには違和感を感じることもあるかもしれません。でもこれも一つの解釈の解答なのだと思います。
それにしても、ミュンヘンフィルって巧いのですね。前にも書きましたが、この速度についてくるのはとても厳しいはず。多少の乱れはあるにしてもおおむねきちんとチェリビダッケさんの棒についてきていると思います。
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Opera

Richard Strauss: Capriccio / Sawallisch, Philharmonia Orchestra Richard Strauss: Capriccio / Sawallisch, Philharmonia Orchestra
Richard Strauss、 他 (2000/08/15)
Angel

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Capriccio Capriccio
Richard Strauss、 他 (2005/09/13)
Deutsche Grammophon

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 今日も良い天気。早起きをして近所のカフェに行って、本を読んだり文章を書いたりしました。昨日も行きましたので二日連続です。最近よく行っているカフェなのですが、「新豆主義」を謳っておられて、収穫後一年以内の豆を使用したり、山地、農園、品種がわかる品質の高い豆を使用したり、焙煎をお店でやられていたり(焙煎前の豆は傷まない(=生きているから)が、焙煎すると劣化していくのだそうです)、とこだわりのお店です。僕は、珈琲を飲み過ぎて体調を崩すことが多いのですが、この店ではついつい珈琲を飲んでしまいますね。ご夫婦でお店を切り盛りされているのですが、注文を受けてから豆をひいてドリップしているので、とても忙しそうです。応援したいな、と思いますので、休日にはちょくちょく出かけようかな、と思っています。
 
 そのカフェでカプリッチョを聴きました。昨日はベーム盤、今日はサヴァリッシュ盤と言う具合。第9場で、月光の音楽のモティーフが現れるのですが、そのとき歌われるのはオペラ賛歌とでもいうべき内容。月光の音楽の裏テーマは、詩と音楽の融合としての総合芸術であるオペラを讃えるモティーフなのですね。

 サヴァリッシュ盤はモノラル録音なのですが、古めかしさを感じさせない演奏ですね。録音されたのが1957年から1958年にかけてですので、サヴァリッシュさんは35歳ぐらいですね。その歳でシュヴァルツコプさんやホッターさんと仕事をされている。

 サヴァリッシュ盤の月光の音楽は、ベーム盤よりゆったりとしたテンポ取りで、豊かに歌い上げる感じ。執事は、ベーム盤よりもさらりとした歌い方。実は執事の歌がシュトラウスの全オペラの締めくくりなんですよね。シュトラウスの全オペラのリブレットの最後の最後です。

 シュワルツコップさんは、ヤノヴィッツさんより情感が出ている。伯爵夫人の心境を拡大鏡で見せている感じ。ヤノヴィッツさんはもう少し冷静です。どちらを取るか人それぞれかもしれませんね。私はどちらも好きですが。

 イタリア人が登場するあたりは「ばらの騎士」と似ていますね。

 カプリッチョには様々な引用があるそうなのですが、門外漢の僕にはそれをそれとして認識することはできません。ただ、イタリアオペラ風な旋律が幾つも登場している、ということがわかるぐらい。 名曲ライブラリーによると、グルックやラモーから引用されていると言うこと。その二人のオペラは聴いたことないですし楽譜が読めないのでなかなかわかりにくいのですが。頑張ろうっと。

それから、月光の音楽はシュトラウスの歌曲集「小間物屋の鏡」に似ているそうです。こちらも要チェック。

それではライナーからの写真を(もう50年経っているから良いでしょうか……)

Capriccio

若かりしサヴァリッシュさん。

Capriccio

録音風景。へー、こんな感じでレコーディングしたんだ、と言う感じ。今は歌手の方は防音ブースに入って歌われるのでしょうか? ポピュラー音楽だと、ドラムやサックスなどの生楽器はガラス張りの防音ブースに入ってあとで適宜ミキシングできるようにしますけれど……。

Capriccio

ベームさんとシュトラウス先生のツーショット。このお二人とても仲が良かったようですね。

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atre

一昨日郵送されてきた5月号の「ジ・アトレ」、先月の蝶々夫人の写真が表紙でした。左が岡崎也加子さん、そして、右が我らがジュゼッペ・ジャコミーニさんです。あの時の感動が呼び覚まされます。よく見ると、制服のボタンを三つ外しておられます。ピンカートンの(よく言えば)洒脱な感じ、(悪く言えば)少し軽薄な感じの演出意図が分かりますね。それにしても、ジャコミーニさん、若く見えるなあ。 「ジ・アトレ」は、新国立劇場の情報誌で、クラブ・ジ・アトレに入会すると送られてきます。二ヶ月から三ヶ月ぐらい先の公演にスポットをあてて、演出家、指揮者、キャストなどのインタビューが載っていますので、観に行く予定のオペラの事前予習などに最適です。

Opera

OPERA CITY
NNTT

観てきました、西部の娘。今回も幸いにも行けて良かったです。

(写真はオペラシティ、中庭の池)

演出について

  • 舞台上には段ボールの直方体が積み重なっていて、倉庫の中といった趣。それが幕が進むにつれて徐々に壊れていきます。ホモキ氏の解説では、最後は荒野に帰するという設定なのだそうです。
  • 舞台上には、世界各国の衣装をまとった男達が登場します。ユダヤ人、アラブ人、黒人、東洋人……。演出のホモキ氏の意図通り。アメリカ西部に集まる男達を移民ととらえて、それを現代に移すとこうした多国籍の男達が職を得るため、生きるために、移民となってアメリカ(ないしは欧州でもいいと思うのですが)に集まっているという設定なのです。
  • ミニーは、オレンジ色のつなぎの作業服を着て登場。スーパーマーケットの従業員といった感じでしょうか?
  • ディック・ジョンソンは赤いチェックのシャツにジーンズ、モスグリーンのザックを持って登場。いかにもアメリカ人らしい格好です。
  • ランスは、保安官なのですが、黒い制服にブーツといた出で立ちで、現在の警察の制服を着ています。
  • ホモキ氏の解釈。ディック・ジョンソンは個人主義的(いい意味でだと思いますが)な人間で、自分の運命を切り開いていこうとしている。父親から盗賊団を受け継いでいることをあまり良く思っていなくて、本当はもっと違う人生を送りたいと思っているのです。ミニーとできれば所帯を持って堅気に生きていきたいと思っているわけです。でも、盗賊団の首領としてのレッテルを貼られ、盗みはいいものの、殺人犯にまで仕立て上げられていく……。現実世界も同じですよね。皆が皆レッテルを貼りあって、真実を見ることを忘れてしまう。
  • 最後には、ディックとミニーは男達に見送られながら去っていくわけです。ディックもミニーも、新しい生活へと一歩を踏み出していきます。ところが残された男達の生活は変わらない。男達は炭坑夫ですから厳しい生活を送っている。だが、そこから抜け出すこともできないし、抜け出すことを考えることすら出来ない。辛い毎日が待っている。ただ経済的な理由のため、生活のため……。
  • そう考えると、まるで会社を去る人、残る人、と構造がにているんじゃないか、と思ってしまいました。毎年春になると会社を去って新しい道へと進んでいく人々がいます。つい先だっての3月末もそうでした。
  • でもその先は? マノン・レスコーのようにならなければよいのに、と少し心配してみたりして……。そんな心配するから、まだ会社に残っているのか、僕は……、という感じでしょうかね……。

演奏について

  • 冒頭の短いプロローグから強烈な迫力。これはもうたまりません。さすがシルマー氏です。キビキビとしたスタイリッシュな音を作り出していて、フォルティシモのパワーが強力。東京フィルハーモニー交響楽団もがんばっていたと思います。
  • それにしても、ランス役のルチオ・ガッロ氏は好演でした。スカルピア的悪役ぶりを遺憾なく発揮していました。
  • もっとも印象的だったのは、第二幕のミニーとディック・ジョンソンの愛の二重唱、ミニーとランスの対決の場面、勝負に勝ったミニーの勝どきをあげるところ、でしょうか。
  • ミニーとランスのポーカー対決、コントラバスがリズムを刻む中で、二人が台詞を言い合うのですが、すごい緊迫感。双眼鏡でずっと観ていたのですが、迫真の演技でした。
  • ミニーの勝どきの場面もすごかった。オケのパワーが遺憾なく発揮されていました。すごかったです。
  • プッチーニは本当に流麗な旋律を創るものです。すばらしい。
  • しかも、このオペラは当時の最先端の音楽を研究して作ったと言うこともあって、ボエームなんかと比べると、格段に和声が複雑になっているのを感じます。

というわけで、愉しんだ3時間でした。やはりオペラはいいですね。プッチーニ様、シルマーさん、キャストの皆さん本当にありがとうございます。

※ 少々体調が悪かったのが悔やまれます。オペラを観るためには結構体力がいります。次回は6月の「ばらの騎士」なのですが、体調を万全にして行きたいと思います。

Opera


いよいよ明後日に迫った西部の娘。この二週間ほど聞き込んでいたので、だんだんと見えてきた感じがします。

  • このオペラは蝶々夫人の次のオペラ。三部作やトゥーランドットよりは前。それでも響きは新しいですよ。プッチーニはシェーンベルグの研究をしながらこのオペラを書いたのだそうです。
  • プッチーニ的美麗な旋律はこのオペラでももちろん健在。それに加えて、新世界的力強さを兼ね備えたオペラです。
  • このオペラの初演は1910年ニューヨークにて。大成功を収めたのだそうです。しかし、三大プッチーニオペラの後塵を拝しています。とある本には、西部劇映画を知っている我々にとっては、西部劇オペラが目新しくなくなったから、とか、三大オペラにくらべて、印象的な独唱、二重唱が少ないのが、その原因なのではないか、とのこと。
  • たしかに、流麗で印象的な独唱、二重唱があることにはまだ気づいていません。でも、それって、ある時急に気づいたりするものです。もっと聞き込んだり、実際に劇場で観たりすると印象が変わってくるかもしれません。
  • さて、シルマーさんとホモキさんはどんな手さばきで料理してくれるのでしょうか? 楽しみです。

Opera

The Essential Puccini The Essential Puccini
London Philharmonic Orchestra ()
Decca

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蝶々夫人の同曲異演を求めて、いましたが、こちらのCDに所収されている盤を聴きました。ベルゴンツィさんとテバルディさんの蝶々夫人。ベルゴンツィさんの声は透き通っていて、まるでガラス細工のような美しさ。テバルディさんは力強い感じですね。フレーニさんの蝶々夫人ばかり聴いていたので、すこしとまどうようなもの感じるのですが、それは、フレーニさんが僕のデフォルトなので致し方ないです。透かし彫りのように情景が浮かんでくる演奏でした。

あ、それから、図書館でドミンゴさん、スコットさんが歌う蝶々夫人を借りてきました。こちらは、週末にでもゆっくりと。

※ おかげさまで一週間終りましたね。明日は、また東京散歩の予定。天気がよいといいのですが。

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R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」
ユニバーサルクラシック (2002/06/26)
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おすすめ度の平均: 5.0

5 ウィーンの香り!
5 これぞオペラ!陶酔してください
5 カラヤン盤と双璧をなす名盤!

先だって、新聞を読んでいたら、今年日本では「ばら戦争」が勃発するとのこと。ばら戦争といえば、中世イギリスを二分した戦争ですな。白ばらヨーク家と赤ばらランカスター家の争い。

それが日本でも勃発です!

  • 2007年6月 新国立劇場「ばらの騎士」
  • 2007年9月 チューリッヒ歌劇場「ばらの騎士」
  • 2007年11月 ドレスデン国立歌劇場「ばらの騎士」
  • 2008年2月 びわ湖ホール「ばらの騎士」

凄いですねー、こんなに「ばらの騎士」が見られるなんて。びわ湖ホールでもやりますので、関西の方もみにいけるかもしれませんね。

僕は、このうち新国立劇場とドレスデン国立歌劇場を観に行く予定。

新国立劇場はペーター・シュナイダーさん、ドレスデンは準・メルクルさんですね。シュナイダーさんは、ドレスデンでカプリッチョを見たときに振っていらした指揮者。手堅くまとめていた感じを受けました。準・メルクルさんも重厚な響きを引っ張り出す指揮者という印象です。どんなばらの騎士になるのか楽しみです。

「ばらの騎士」は2003年の夏に二期会公演を見たのが初めて。あとは、カルロス・クライバー師がウィーンで振った完璧すぎるDVDを見たぐらいです。クライバー盤のDVDは、ロットさん、オッターさん、ボニーさんが素晴らしかったですし、オックス男爵のクルト・モルさんも良かった。前にも書きましたが、僕はモルさんの声が大好きなのですよ。

そんなことを思いながら、終幕の三重唱を聴いてみました。

ああ、やっぱり、オペラで言うと、シュトラウス先生とプッチーニ先生が激しく好きなんだなぁ、僕は……。

Opera

西部の娘、引き続き予習中です。
新国立劇場で催されたオペラトークの模様を読むことが出来ました。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000119.html
演出のホモキ氏のこの言葉がポイントですかね。

現代の我々は映画により西部劇のイメージを持っていますが、このイメージで「西部の娘」を捉えるのは間違っています。100年前のヨーロッパでの大きなテーマは、「移住」、「孤独感」、「故郷からの離別」ということであり、それを私は取り上げようと思いました

なるほど。移民のドラマとしての「西部の娘」、異邦の地で不安に怯えながらも生きようとする男たち、女たちのドラマ、そんなところでしょうか。オペラは、主題をアクチュアルに解釈することが出来るので、常に新鮮ですよね。
ウルフ・シルマーさんは、1959年ブレーメン生まれです。48歳ですね。お若いです。
私、シルマーさんを初めて見たのは、2002年11月のパリにて。このときのことは既に書いたことがあるかもしれません。またカミングアウトします。シルマーさんが「影のない女」を振っておられたのを聴いたのですが、この時、生涯二回目のオペラ体験だったということもあり、影のない女の予習をしきれていなかったのですよ。しかも、パリ到着翌日が公演日。仕事に忙殺されボロ雑巾のようにくたびれきった私には、予習が不十分な状態で影のない女を聴く力は無かったのでした。朦朧としながら聴いたのですが、ほとんど見られず。残念な思い出です。
次にシルマーさんの指揮を見たのは、NHKの芸術劇場で放映された、2002年ブレゲンツ音楽祭の「ボエーム」ですが、この演奏は凄かった! 濃密でスタイリッシュなボエームでした。演出も素敵。詳しくはこちら
次は、新国立劇場2003年シーズン幕開けを飾った「フィガロの結婚」での指揮。これもやはりスタイリッシュで爽やかな感じのフィガロ。演出は、ホモキさんでしたね。真っ白な舞台に白い箱が幾つも幾つもおいてある、抽象的な演出。面白かったです。
演出のホモキさんの演出は、2003年にミュンヘンで見た「マノン・レスコー」もホモキさんの演出。この演出もよかった。舞台はミュンヘンの歌劇場なのですよ。歌劇場の舞台に載った歌劇場、みたいな。メタがかかった状態で観客は見ていることになります。合唱団はオペラを見に来ていた観客で、警官は歌劇場の守衛の制服に身を包んでいる。巨大なシャンデリアも舞台上に再現されているという感じ。巨大な階段があって、それはちょうど歌劇場の入り口の階段を模したもの。そのまま四幕二時間ぶっ通し。素晴らしかったです。
ちなみに、舞台はこんな感じでした。
MANON
次のシルマーさんは、エレクトラでした。この演奏も凄かったです。
そして、今回の西部の娘。いやが応にも盛り上がってきます。楽しみですね。

Opera




西部の娘、予習中です。
ウィキペディアにきちんとしたあらすじが載っていました。こちらです。初演で大成功を収めながらもその後は不遇なこのオペラですが、この記事によると耳に覚えやすいメロディーが少ない、とのこと。しかし、全体にドラマティックで重厚なオペラだと思います。でも弦の美しさも随所に見られます。所々にラグタイムやジャズ的なメロディもきこえてきます。
それにしても、よくぞ日本で演目にかかったな、と言う感じです。日本在住の向きにとっては、一生に一度見られるか見られないかというぐらいレアなのではないでしょうか?