Music

EWFのモーリス・ホワイトが亡くなったそうです。この方のパフォーマンスには本当に泣かされました。晩年はパーキンソン病で闘病中だったとのことです。残念です。ご冥福をお祈りいたします。

Maurice White

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Maurice White
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やはり、人間というものは早くから親しんでいたものにより多くの親近感を感じるものです。

こんな話を聞いたことがあります。とある離島に住んで10年経った方がいたのですが、その島で生まれ育った5歳の息子に、その方は「お父さんは島の人間じゃない」と言われたそうです。父親の方が島には長く住んでいるにもかかわらず、決して島の人間にはなれない。息子は島の人間になれるのに。

まあ、生まれた土地というものは本当に大切なもので、それは生まれてから経験することが早ければ早いほど、その人の人生への影響度は強いということなのです。

私はEWFを始めてちゃんと聴いてから20年弱経っています。EWFは本当に大好きですが、まだEWFのファン層から見れば外様だと思ってしまうわけです。

ところが、そのEWFを初めて聞いた20年前の時点においてはクラシックもジャズも10年程度しか聞いていないわけですが、当時も今もクラシックもジャズも外様とは思うことは決してなく、ネイティブな聞き手だと自己認識しているのですから。

これは、早ければ早いほどネイティブになれる、とも言えますし、逆に言えば、ネイティブかどうか、ということは錯覚にすぎない、とも言えます。

もちろん、早くに始めるに越したことはないのですが、そうでなく遅く始めたとしても、始めて続けることの方が大切、ということなんでしょう。

何が言いたいか、というと、EWFは、外様だという思い込みにとらわれていて、あまり語ることもなかったのですが、語ることに何らの制約はないのだ、ということだと思います。

今日は追悼ということでこちらを。

September

September

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Apple Musicでも、Amazon Musicでも聞くことができますので是非。本当に何でこう「いちいち」かっこいいのか、と思う一枚です。素晴らしいホーンセクション。ドラムやパーカッションが刻む緊張感のあるグルーヴ。なんでこんなパフォーマンスができるんでしょう。

ちなみに、モーリス・ホワイトの兄弟が、EWFのヴァーダイン・ホワイトだとは知りませんでした。ヴァーダインがモーリスの逝去をアナウンスした、というニュースを読んで初めて知った次第(やはり外様。。)

ヴァーダインのプレイですが、ライブの映像を見ると、本当に弾いているのか、と疑いたくなるほどのオーバーアクションでベースを弾いています。オフィシャルサイトを読むと、シカゴ交響楽団で演奏していたと思われる表現があります。日本語版ウィキペディアも同様。ただし、英語版ウィキペディアにはその記載はありません。ジャン・マルティノンからショルティの時代と思われます。実際はどうだったのか。。

寒い一日でした。明日は仕事です。

それではお休みなさい。グーテナハトです。

 

Classical

今日も「私を構成する9枚」から。

クラシックは、同曲異演こそが醍醐味で、というのは若い頃から知っていました。が、またCDしかない時代、学生には無理難題ですよね…。例えばご両親がマニアで、すでに家にたくさん音源がある、という事案であれば別ですが、そうそううまくいくわけもなく。

中学生の若い頃、当時流行っていたトム・クランシー「レッド・オクトーバーを終え」のなかでの話。
ソナー員がバッハの愛好家という設定になっていたのですが、彼が敵潜水艦のスクリュー音をバッハが録音されているなけなしのカセットテープに上書き録音せざるをえなくなり、艦長が申し訳なさそうにするのを聞いて、「いやいや、もっと良い演奏を持っているのでいいんです」みたいな話をするシーンがありました。

このシーンを読んで、若いなりに、演奏の違いというものとか、演奏の良し悪しのようなものを早く聞き分けられるようになりたいものだ、と思ったものです。

ですが、先に触れたように、さすがにそんなに同曲異演をたくさん聞けるわけもなくという日々が続いたわけですが、ある日、タワーレコードで、同曲異演のCDを買ったのですね。あの時は、本当にドキドキしました。こんな贅沢をしていいものか、と悩んで悩んで悩み抜いて、やっとの思いで買ったのでした。

で、それ以降、深みにずるずるとはまっていくのですが、このCDを聴いた時は、本当にたまげたものです。

Bruckner: Symphony No.8
Bruckner: Symphony No.8

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Bruncker Giulini Vp
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私は、このブル8の第一楽章の後半部分の強烈な高揚に時を忘れ、当時音楽を勉強していた友人と二人で感嘆したものでした。

同曲異演の深みはさらにふかく、底なし沼です。同曲異演沼。

(似た言葉にレンズ沼、というのがあります。カメラのレンズを買っても買っても満足しない状況の異だそうです)

私を構成する9枚のシリーズ、まだしばらく続くかも。

今日でウィークデーは終わり。週末も1日は「仕事」の予定。まあ、ありがたいことなのかも。

それではみなさまは良い週末をお過ごしください。グーテナハトです。

Jazz

今日も「私を構成する9枚」から今日も2枚ほど。

私が敬愛しているマイケル・ブレッカーのアルバム二枚を「私を構成する9枚」に入れました。

Now You See It ... (Now You Don't)
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まずはこちら。これが、私が初めて聞いたマイケル・ブレッカーの音源。1990年のアルバムです。何度も書いたことがあると思いますが、マイケル・ブレッカーの名前を初めて見たのは、石橋楽器のEWIの宣伝文句に「あの伊東たけし氏とマイケルブレッカーが愛用している」みたいな文句が書いてあり、「あれ、伊東たけしと似たようなプレイをする別のミュージシャンがいるのか?」というかなり浅はかな動機に基づいてレンタルCD屋でこのNow you see it を借りた、というところです。1992年のことだと。

で、あれれ、伊東たけしと違う?と思いながら何度も聞いているうちに、なんかいいぞ、ということになりました。

ちなみに、この1992年という年は、ブレッカーブラザーズが再結成された年でもあり、これも何度も書いているところですが、当時のマウントフジジャズフェスティバルの映像を食い入るように見ていたのも、マイケルブレッカーが好きになった理由でもあります。

まあ、マイケルブレッカーのようにサックスが吹けるわけがなく(吹けていたら、私はプロになりました)、これはまさに努力とセンスが足らなかったということなんだと思いますが(バークレーに行くぐらいの人は、マイケル・ブレッカーの方法論をきちんと会得して吹くことができるという)、それでもなお、随分と長い間CDを聴いていましたから、やはり、私を構成しているものなんだと思います。

Don't Try This At Home

Don’t Try This At Home

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Universal Music LLC (2009-07-14)
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こちらは、1988年のDon’t try this at homeこのアルバムも随分と聞きました。ジャケットが強烈。ギターはマイク・スターン。

個人的には、1980年台後半から1990年代初頭のマイケル・ブレッカーが好きです。昔、スティーリー・ダンのマイケル・ブレッカーを聞いたことがないことを先輩に怒られたのですが、いやいや、私が好きなのは1980年代後半以降です、と開き直った記憶があります。

このアルバムの頃のマイケル・ブレッカーは、徐々に深みを増しつつあるのですが、それでおなお若い頃の強烈な勢いが残っていて、そのバランスが素晴らしいのだと思っています。

というわけで今日はこの辺りで。明日でウィークデーは終わり。皆様、ゆっくりお休みください。グーテナハトです。

Miscellaneous

なんだか、私を構成する9枚を取り上げるシリーズになりつつあるような気もしますが、今日はこちらを。シークレット・ストーリー。パット・メセニーによる名盤です。

Secret Story
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Pat Metheny
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Jazz

Wes Bound
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Lee Ritenour
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いやあ、本当にいい音を作るリトナーです。今日の帰宅時はこちらを2回ほど聴きましたが、本当にこの音には惚れ惚れします。

特に、Ocean Ave.という曲。溢れる音の感じが最高。定番のfour on sixのグルーヴもいいです。この曲聴きながら何度もなんどもコピーを繰り返したのを思い出しました。今から22年前のこと。Road Songという曲も随分と練習の材料でした。高田馬場の下宿の部屋の窓際でCDを聞きつつEWIでコピーしたりするという状況だったと思います。

ですので、サックスを吹いていた私が、このアルバムを「私を構成する9枚」の1枚に入れたというわけなんだと思います。

それにしても、音楽をやっている時でさえ本当に悩みぬいた学生時代でしたが、結局死ぬまで悩むんだろうなあ、と。悩みながら行動しないといけないのですけれど。

寒い1日。久々に泳ぎました。と言っても3日ぶりですが。相変わらず10分しか泳ぎませんが、今日初めて平泳ぎよりクロールの方が泳いだ時間が長かった気がします。もう少し体力がついて、疲れにくい体になるといいのですけれど、あと1年ぐらいはかかるかも。

ではみなさまおやすみなさい。グーテナハトです。

Jazz

#私ヲ構成スル9枚 ジャズ編

今日はジャズ編の私を構成する9枚。

  • インコグニートの100°risingは忘れられない一枚。このアルバム、全てがいい曲で困る! というアルバム。
  • パットメセニーのSecret Story も全てがいい! と思ったアルバムです。これもジャズか、と驚いたアルバム。
  • リトナーのウェス・バウンドは、サックスのインプロヴァイズの練習でずいぶんお世話になりました。誰にも話したことがないことです。
  • マイケル・ブレッカーのNow You See Itは、初めて聞いたマイケル・ブレッカー。日本のフュージョンのような音を想像していたのですが、全く違うサウンドが流れてきて、驚いた記憶があります。
  • チック・コリアのThreeQuartetsは、歌えるほど聴き込みました。一曲はバンドで演奏しました。
  • さらにマイケル・ブレッカーのDon’t try this at homeは、ジャケットが本当にカッコイイ。もちろん演奏も良いんですが、ジャケット写真もやはり私を構成するものになります。
  • リトナーのColor Ritもすべてがいい、と思ったアルバム。
  • イリアーヌ・イリアスのDreamerは、ある時毎日ように聴き込みました。どんなにひどい時でもこのアルバムを聴いてなんとか耐え忍びました。
  • そしてチック・コリアのMad Hatter。もちろん、ジョー・ファレルの吹くHumpty Dumptyも素晴らしいが、最後にハービー・ハンコックも参加するThe Mad Hatter Rhapsodyも。Humpty Dumptyは、二回バンドでやりました。

で、書いた後に気づいたのですがもう一枚、外せないアルバムがあることに気づきました。困った。。

今日も早く寝ないと。。と言いながらも、もう23時半。

そろそろ休みます。みなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。

Classical

「私を構成する9枚」というのが流行っているようです。昔も、「クラヲタに聞く100の質問」というのがありましたが、あれと似てますかね。まあ、こういうのは、自己顕示の表れだったりするのかもしれませんが、まあ、やってみようと思いました。

IMG_5130

直感的に出したところ9枚を超えたので幾つかは選外にしました。左上からコメント。まあ、古いアルバムばかりになります。苦楽を共にしたアルバムたちですから。つうか、DVDも入っているか。。

  • クライバーのトリスタンは、強烈でした。1998年に聴いたのだと思います。こんなに綺麗なものがあるんだ、と驚いたものです。
  • ジュリーニのブル8は、同曲異演の恐ろしさを知りました。
  • シェーフェーがルルを演じたグラインドボーン音楽祭の《ルル》。BSで放送されていたのですが、食い入るように見てしまいました。多分、オペラに初めて見入ったのがこちらでした。
  • 同じく、クライバーの《ばらの騎士》も、強烈。最初はばらの献呈の場面が好きでしたが、歳をとると、最後の三重唱が好きになりました。そのままでわかりやすい。。
  • ショルティのマーラー8番は、多分初めて買ったCDです。本当はマゼールの方が良いのかもしれませんが、ルネ・コロのテノールが素晴らしかった。何度も何度も聞いた一枚。
  • チェリビダッケの《展覧会の絵》も強烈。タワレコでかかっていたのを聴いて衝撃を受け、速攻で買ってしまいました。
  • フランクのヴァイオリンソナタも思い出深い一枚。ちょうどプルーストを読んでいた頃に聞きました。
  • シノポリの《マノン・レスコー》も美しすぎて衝撃でした。これを聞いたのがきっかけでミュンヘンのシュターツオーパーでマノン・レスコーを聴いたんでした。休憩なしで2時間のパフォーマンスでしたが、あんなに濃密なオペラのパフォーマンスはなかったなあ。
  • アバドの《ヴォツェック》が初めてのベルク体験でした。このCDはカミさんが買いましたが、私が貰い受けて、愛聴しているもの。

カラヤンのトゥーランドット、カラヤンのボエームは泣く泣く選外。カラヤンはスタイリッシュすぎるかなあ、と。ハイティンクの指環は、出会った時期が最近(と言っても10年ほど前?)なので、もう少し経つと圏内に入るかもしれない。

ジャズ系も別途ありますけれど、今日はこの辺りで。

明日の東京地方はまた雪でしょうか?  通勤時間はお気をつけください。

それではお休みなさい。グーテナハトです。

Miscellaneous

今日、疲れを癒すためにずっと家。マゼールの《オルガン付き》や《ローマ三部作》をきいたり。。

で、BSプレミアムでやっていた、世界ふれあい街歩きのドイツ総集編的な番組をちらりちらり見ていたのですが、なんだかドイツにまた行きたくなりました。

まあ、世界ふれあい街歩きは、ロケなので、台本がある街歩きです。なので、街ゆく人の人の良さようのようなものも演技だったりするわけです。なので、「絶対に騙されてはいけない! 日本人が勘違いすると困るじゃない!」とうちの家族は言っておりますが、それにしたって、まあいい感じだなあ、と。

ブレーメンでは「この街は大きいが、人との距離は近い」みたいなことを、夕方にビアガーデンで飲んでいる若者たちが言っているのを見て、まあ、本当にそんなことがあるかどうかはわからないし、たとえあったとしても、日本人がそうしたコミュニティに入れるわけもないのですが、ただただ羨ましいなあ、と思ったり。

それから、ローテンブルクの鍜治屋での一幕で、鍜治屋の主人が、自分の息子を指差して、Mein Sohnといったんですが、これは《パルジファル》でティトレルがアンフォルタスに「我が息子よ」と呼びかけるあのシーンと同じセリフじゃないか!と勝手に盛り上がったり。アホですね。

映像で見る街並みもずいぶん美しく、これも家族に言わせると、「19世紀に植民地から富を吸い上げた結果」ということで、まあそういう面もあるとは思いますが、それにしても、何かそれだけでは説明できないことがあるなあ、と。キリスト教文化という共通基盤の上に、様々な文化を持った民族や国家がいくつもあって、その摩擦において切磋琢磨した結果なのかもしれないですね。

こちらは、ピルニッツ宮殿。あのピルニッツ宣言の舞台。ドレスデンからエルベ川を遡行したところにあります。庭にはリスが走り回っていましたね。ちょうど10年ほど前に行ったドレスデン旅行で立ち寄った場所の一つです。いい思い出ですが、昨今は特にいろいろなものが変わっていますので、ドイツに行きたいと言いながらも、行ってみると難しいこともあるかもなあ、とも思います。

IMG_1774

今日は本当に休んでしまいました。明日は、いろいろと仕事をしないと。

それではみなさまおやすみなさい。グーテナハトです。

Miscellaneous

Photo

先日、都電に乗りました。私的には、乗った記憶があるようは、ないような、という感じでしたが、改めて新鮮な気分でした。時が止まっている感じ。

そういう意味で言うと、こちらも懐かしい。いや、昨日も取り上げましたが、交響曲第1番は、本当に懐かしいです。とても好きな曲でしたが、この25年は聞いていなかったということに気づきました。でも本当に素晴らしい曲です。最終楽章でティンパニーがリフを出すところがあるのですが、そこは随分かっこいいですね。

ショスタコーヴィチ:交響曲第1番&第7番「レニングラード」
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明日の東京地方は雪とのこと。皆さまどうかお気をつけください。

それでは、おやすみなさい。グーテナハトです

Dmitrii Dmitrievich Shostakovich,Symphony

今日もレニングラード。バーンスタイン盤。レニーのレニングラード。ロジェストヴェンスキーは週末にiTunesに取り込まないと。

ショスタコーヴィチ:交響曲第1番&第7番「レニングラード」
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シカゴ交響楽団をバーンスタインが振っているのですが、シカゴ交響楽団はすごいですよ、やはり。きめ細かさとパワーが半端ないです。金管のこう言うオケで聞くショスタコーヴィチはあまりに素晴らしすぎます。

なんだか、もっとソ連っぽいオケが恋しくなるという気も致しますが、どうでしょうか。

カップリングされている交響曲第1番も立派な演奏でした。

 

それにしても、もっとでっかいことをやってみたいなあ、と思いました。まあ、他の方のやっていることは大きく見えるものなのかもしれませんが。

明日は早起きの見込み。頑張らないと。。

ではお休みなさい。グーテナハトです。