ブラームス:交響曲第1番&第2番&第3番 北ドイツ放送交響楽団 (1997/09/26) BMG JAPAN |
昨日に引き続きブラームスの交響曲第1番をヴァントと北ドイツ放送交響楽団のコンビで聴いてみました。
のっけからテンポの速さに驚かされます。そして、誰かが扉を叩いているような切迫したティンパニーの連打にまずは打ちのめされます。テンポのコントロールが自在に行われ、ダイナミックレンジも広いです。雄々しいブラームスです。甘えや弱音を挟み込む余地は全くありません。もちろん時折優しい貌を覗かせることもあるのですが、雄々しい雄叫びを感じることの方が多いのです。悲痛なまでに魂の深いところにある情念を汲み上げ続ける意志力と集中力。最終楽章の最終小節に至るまで一分の隙も見せない集中力の持続。これもまたドイツ的(あるいは北ドイツ的)強靱な意志力の表出なのだと感じ入り、かつ畏れを抱くのでした。