ウェルカム・フラワー posted by (C)shushi
行って参りました、新国立劇場「魔弾の射手」。まあ楽しめた公演でした。
アガーテ役のエディット・ハッラーさんは豊かな声の持ち主で、ある種迫力のある歌でした。アガーテ的にも良かったですが、ブリュンヒルデを歌って欲しい感じの方です。マックスのエーベルツさん、声は良かったですが、ピッチに苦労されていたのではないでしょうか。エンヒェンのユリア・バウアーさん、良かったです。歌的にも無難でしたが、小気味よい演技が魅力的。
エッティンガーさんの演奏ですが、テンポを動かすことでダイナミズムを生み出していた感じですが、オケの操縦には少々苦労していたご様子。序曲の弦楽器の重奏があまりに重々しくて、ドイツの深い森の空気を巧く出しておられたと思います。しかし、序曲の最初のホルンがかなり厳しくて、あからさまに音が外れていたのはとても残念。それ以降もなんだかホルンの厳しさが前にでて来る感じで、喉に刺さったとげのように気になってしまいました。まあ、ライヴですからそう言うこともあるのでしょうけれど……。残念でした。
演出はオーソドックスな解釈を現代的な装置で上手く表現していたと思います。ドイツ的な森の雰囲気が良く出ていました。それから、狼谷のシーンはスペクタクル的で面白かったです。大きなクモやムカデが登場したり、火の車が空を舞ったりしていて、狼谷の雰囲気を巧く出していました。
- 指揮==ダン・エッティンガー
- 管弦楽==東京フィルハーモニー交響楽団
- オットカール侯爵==大島幾雄
- クーノー==平野忠彦
- アガーテ==エディット・ハッラー
- エンヒェン==ユリア・バウアー
- カスパール==ビャーニ・トール・クリスティンソン
- マックス==アルフォンス・エーベルツ
- 隠者==妻屋秀和
次は、ツィンマーマンの「軍人たち(兵士たち)」です。ツィンマーマンは学校の授業で聴いたことがあるっきりです。予習用にと、この「軍人たち」のCDを予約しているのですが、当初の発売予定日からずれにずれて、今月末発売とのことで予習が間に合うかやきもきしています。