ベルクの「三つの管弦楽曲作品6」は1915年に作曲されます。ベルク30歳頃。初演は1923年に第一曲、第二曲が初演されます。指揮はウェーベルン。全曲演奏は1930年です。ベルク45歳の時です。マーラーの影響が聞き取れるのはもちろんですが、シェーンベルクの「五つの管弦楽曲」の影響も受けています。
聴いていますと、マーラー風のレントラーやマーチが聞こえてきますし、極めつけはマーラーの交響曲6番のようにハンマーが使われているということもあり、やはりベルクはマーラーの後継者の一人なのだなあ、ということが分かります。
曲は「1.前奏曲(56小節)」、「2.輪舞(121小節)」、「3.行進曲(174小節)」の三曲からなる無調的音楽。シェーンベルクに献呈されています。本来は1914年9月13日のシェーンベルクの誕生日に完成して献呈するつもりだったようですが、第二曲目が間に合いませんでした。
カラヤン盤とアバド盤を聴いていますが、構築美や力強さを見せるのはカラヤンであるのに対して、アバド盤は繊細美麗ながら聴くものの不安をかき立てるような情緒性にあふれています。好みとしてはアバド盤かなあ。カラヤン盤は、弦楽器が本当にきれい。カラヤン=ベルリンフィルの音だなあ、と思います。
楽譜が読めるといろいろと楽しそうですが、ベルクの譜面はあまり見かけないですし、アマゾンにもなさそう。あるところにはあるのですが、高くて手が出ない。没後73年ですので著作権はきれていると思うのですが(日本ですと50年、EUやアメリカは70年)。そろそろ安く出してほしいですね。
アバド盤はAnvil Films Studioでの録音。以前にも書きましたがこのスタジオの音は結構よいですね。リヴァーヴ感が少々長めでほどよく、しかも丸く柔らかい。アバドの演奏に言いしれぬ不安さを感じる要因はこのリヴァーヴ感にある、と言っても良いと思います。カラヤン盤の録音場所はベルリン・フィルハーモニーです。こちらは聞き慣れた音です。
それにしても、仕事帰りの電車の中で聴くベルクは最高! どうしてこんなに心が落ち着くんでしょうかね。まあ今日は金曜日ですので、解放感もありますけれど。
仕事あ相変わらずテンパッていて、参っています。最近は朝早く会社に行くことにしています。午前中の方が捗りますので。そのかわり、夕方になると急に効率が落ちますねえ。最近はトラブル続きですので、今週末は近所の神社にお参りしようと思っています。っつうか、気合い入れて頭使って仕事しようと思います。