新国立劇場の平成22年度収支予算案が発表に
新国立劇場の平成22年度収支予算案が発表になっているようです。
“http://www.nntt.jac.go.jp/about/foundation/budget.html":http://www.nntt.jac.go.jp/about/foundation/budget.html
おわび
今年の3月17日付けの以下の記事で、平成21年度の予算案をご紹介していたのですが、私がソースとしていた資料が誤っていたか、私が誤認していたか、差し替えや訂正がなされたのか、よくわかりませんが、最新の資料を見る限り、実際とは全く違うことがわかりました。お詫びして訂正いたします。
“https://museum.projectmnh.com/2010/03/17032228.php “:https://museum.projectmnh.com/2010/03/17032228.php
先日もソースが不可解な動きをしました。私が間違えたのかもしれませんが、かなり気をつけて書いたつもりですので、何とも言えません。
収入について
平成20年度から22年度の3年分の収入の部を以下の通りあげておきます。
先日も書いた通り、委託費というのが、おそらくは国庫が元となる金額です。5億円ほど削減されています。
これは、さすがに仕方がないでしょう。こういうご時世ですので。といって、流してしまってもならないですし、事業仕分けでのコメントによれば、今後「圧倒的縮減」が予想されますので、油断してはならないのですけれど。
予算削減のポイント
3月17日の記事では、平成20年度と平成21年度を比べて、平成21年度は9億円ほどの受託収入が減ったと書きましたが、最新のソースを見てみると、実際には5千万円ほど削られていただけでした。
ところが、平成22年度となると、5億円ほど削られていることがわかります。このしわ寄せはどこに来たのか、といいますと、
# 施設維持管理費支出が4億円強の削減
# 公演事業費支出が1億9千万円の削減
# 管理費給料手当支出が6千万円強の削減
となっています。
気になるのは今年から「協賛収入」が一般会計から特別会計に移ってきました。これは何を意味するのか。謎。
会計知識、全くないですなあ、私。一応簿記の資格は取りましたが、10年以上前のことなので。
公演事業費支出
人件費
さすがに人件費が削られているのですが、これがちょっと興味深いのです。
「事業費」にぶら下がっている職員給与は5千万円ほど増えているのですが、「管理費」にぶら下がっている職員給与のほうは6千万円強削減されています。これは、管理職の方々が相当身を削っていると見て正しいでしょうか。もちろん、従前の水準が一般的に見てどうなのか、というのはわかりませんので、なんともコメントするのが難しいところでもありましょう。こういうご時世ですので。役員給与の下げ幅についてもよくわかりませんので、こちらもノーコメント。
まとめ
私は、平成21年度で9億円もすでに削減されていると誤解していましたが、実際には、公演事業費支出だけで言うと、3億4千万円も増やされていたのでした。それに対して、平成22年度は逆に1億9千万円削減されています。
これ、意外でして、平成20年度よりも公演事業費支出は高いという計算になります。平成20年度は「軍人たち」をやっていますので、相当お金がかかったはずなんですが。ですので、「自主公演ができなくなるのでは?」という懸念はまだなさそうです。
一番減らされている施設維持管理費とは、いったい何なのでしょうか? 施設のメンテナンスをリストラで4億円捻出とは具体的にはどういったところなのか、よくわからないです。たとえば、前庭の水を抜いてしまう、とかでしょうか。あの水を張った美しい前庭は、相当維持費がかかるはず。放っておくと水苔が出てきますので、定期的に水を抜いてきちんと洗わないといけないはず。相当大変な作業ですから。。
会計に明るい人がごらんになったら、もっといろいろつかめるのかもしれませんが、私の考え得る限るのと頃は今のところこんな感じです。
こういう世知辛い世の中ではありますが、人間を人間たらしめている芸術活動の基盤である新国立劇場の、一層の発展を願いつつ、応援しつつ、という感じです。頑張ってください!
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