浮き立つ透かし彫り──アルブレヒト・マイヤー バッハアルバム

新年も8日が過ぎました。早く来年のお正月にならないですかね。
今日もベルリン・フィルのオーボエ奏者アルブレヒト・マイヤーのソロ・アルバムです。

バッハ・アルバム
バッハ・アルバム

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マイヤー(アルブレヒト)
ユニバーサル ミュージック クラシック (2004-09-22)
売り上げランキング: 19,982

音の質は実は私の好みかもしれません。エッジがキツくなく、倍音がしっかりしています。
演奏のスタイルは、激しく押し出すようなものではなく、抑制されたものです。
冒頭のバッハ《イタリア協奏曲》の最後の終わり方にまずは驚きました。過剰に盛り上がらず、そっと蓋を閉じるような洒脱な終わり方なのです。この部分、譜面においては、フェルマータですので、仰々しく終わりそうですが、このアルバムにおいては、フェルマータどころではありません。ピアノで静かに終わります。

このセンスは、ちょっとすごいなあ、と思います。
その他の曲も、やはり細やかで丁寧なものです。アーティキュレーションが鮮やかに浮かび上がってくるさまは、浮き立つ透かし彫りを見るようです。
本当に癒されますし勉強にもなる素晴らしいアルバムでした。
最近胸が痛い。比喩的な意味ではなく。心臓か肺のどちらかなんですが、どうも肺じゃないか、と疑ってます。心臓のほうは大丈夫だったので、だとすると気胸ですかね。。オーボエ吹きすぎだったのかも。
ではグーテナハト。