最近エルガーを聴いていますが、大曲「ゲロンティアスの夢」をきちんと聴いてないなあ、と思い、そういえばCDがあったはず、とゴソゴソとCD棚を探していたところありました、「ゲロンティアスの夢」。DECCAで買った記憶もありましたが、それはブリテン「戦争レクイエム」で、「ゲロンティアスの夢」はEMIでした。サー・ジョン・バルビローリがハレ交響楽団を1964年に振った古い録音。今はワーナーになっているんですね。
ブルックナーやマーラーほどに聴きこんでいないですが、そうか、この曲、実にドラマティックなオラトリオで、 年老いて死を迎える人物が魂となって天国へ行く課程を描いた作品。
天使の導きと、悪魔の激しい嘲笑と教唆の合唱。悪魔の合唱は歌詞の意味を追わなければ格好の良い合唱なんですが、そこにはやはり何かしらの胡散臭さがつきまとっています。で、歌詞を確認すると、やはりね、、という感じ。巧い話には裏があります。以下の歌詞は、現代社会においてもなにか通用する悪魔のささやきのように思い、少しゾッとします。
地獄の業火の恐れ、
憎しみに満ちた炎、
臆病者の嘆願。
彼の値段を教えてやれ,
聖人だろうが構わない。
抜け目ないセンスで、
賃金のためにあくせく働くだろう、
はは!
オペラ対訳プロジェクトより https://w.atwiki.jp/oper/pages/3304.html#2
繰り返し、かついくつかのバージョンで聴いてみて理解を深めてみる必要があるとともに、詩を作った19世紀の枢機卿ジョン・ヘンリー・ニューマンという方もすごい方で、もう少し調べ見ないと行けない、と思った次第です。
さて、また雨の酷い週末になっているようです。最近の雨はこれまでとは違いますのでどうかみなさまお気をつけて。
おやすみなさい。グーテナハトです。