ONDINE (2012-07-11)
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本当に暑い一日。
こんな日には涼し気な音楽を聴きたいものです。
というわけで、ベルリオーズの「夏の夜」を聴いています。ベルリオーズの代表作の一つとされているオーケストラによる伴奏付きの歌曲で、ソプラノやメゾソプラノ独唱で歌われることが多いようです。ニコライ・ゲッダなども録音してますので、男声もありのようですね。
曲調は、フランス歌曲らしく典雅で優美なものです。いずれもテオフィル・ゴーチエの詩です。もともとは「死の喜劇」として1838年に出版されたものを、ベルリーズが1840年ごろに作曲しました。薔薇の精、恋人をなくした漁夫の哀歌、去りゆく恋人を歌う歌、墓地の歌、未知の島を歌う歌、などなど幻想小説家としてフランス文学史に名をのこすゴーチエの情感ある詩についた曲ですので、おのずとそうした曲調になります。
NMLでいろいろ聴いていたのですが、今のところ、アンネ・ゾフィー・フォン・オッターとヴェロニク・ジャンスの録音がいいなあ、と思います。
今日聞いているのはヴェロニク・ジャンスのほうです。
オッターはメゾですが、ジャンスはソプラノです。ただ、ジャンスのレパートリーをみてみると、《ばらの騎士》のオクタヴィアンや《ナクソス島のアリアドネ》の作曲家などがレパートリーに入っています。メゾのレパートリーとかぶっています。ですので、声質は軽くなく重心の低い落ち着いた声質です。
ジャネット・ベイカーのようなメゾソプラノが歌うと、(私にとっては)少し沈鬱な感じに聞こえてしまい、典雅さが少しなくなってしまう気がしてなりません。落ち着きすぎてしまうのです。それはそれでいいのかもしれず、好みの問題であると思いますが。
ちなみい、ジャンスは《コジ・ファン・トゥッテ》のフィオルディリージや《マイスタージンガー》のエヴァを歌ってもいます。そういう幅広さが素晴らしい方なのでしょう。また、バロックのレパートリーが多い方で、ヘンデル、パーセル、ラモー、リュリなどのレパートリーを持っているようですね。
またそろりと新しいオペラを開拓しないと、とラモー、リュリなどの名前を見ながら思いました。
明日はとある原稿の〆切ですので、これからまたいろいろ考えます。
では早いですがグーテナハトです。



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