Miscellaneous

Wozzeck-Comp Opera
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今日は久々に《ヴォツェック》を聴きましたよ。ヴォツェックの痛みは汎地球的。倫理は贅沢品でしょうかね。

でも、私は今日良いことをしました。あいた隣の席にスマホが落ちてました。途中の駅でしたが、電車を降りて、忘れた人いませんか、とホームでほうぼう聴いて回りましたが、不思議なことにだれも忘れてません。しかたがないので駅員に託しました。えーっと、普通ですね。すいません。無事に持ち主に帰るといいんですけどね。みなさまも(私も)忘れ物にはお気をつけ下さい。

ではみなさまおやすみなさい。

American Literature,Book,Miscellaneous,SF

先週から、ハインラインを二冊読みました。学生時代に読むべき本でした。今更読んで本当に残念。
今回読んだのは「スターファイター」と「銀河市民」です。いずれも、実に古典的な物語構成で、大変勉強になりました。

スターファイター (創元推理文庫)
ロバート・A. ハインライン
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「大宇宙の少年」という題名で新訳も出ているようです。

大宇宙の少年 (創元SF文庫 ハ 1-7)
ロバート A.ハインライン
東京創元社
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「スターファイター」は、月旅行に憧れる高校生が懸賞で偶然手に入れた宇宙服を使っていたところ、異星人にさらわれ、異星人の月面基地に監禁されてしまうという物語。脱出、捕縛、救出、どんでん返し、と物語の王道を歩んでいます。ですが、その意外性や、スケールの大きさ、人類一般への深い洞察、科学的技術的に緻密な考察など、本当に物語の喜びが横溢している作品です。

銀河市民 (ハヤカワ名作セレクション ハヤカワ文庫SF)
ロバート・A・ハインライン
早川書房
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「銀河市民」も、奴隷の少年ソービーのビルドゥングス・ロマンであり、貴種流離譚という物語の王道です。乞食に拾われたソービーは自由商人の中で頭角をあらわします。実のところ、彼は世界最大級の大富豪の跡取りで、奴隷制度根絶のために力を注ぐというストーリー。こちらも本当に面白かったですが、本当はもっともっと長い物語のはずで、おそらくは制限などによってかききれなかったか、ハインラインが飽きてしまったかのどちらかだと思いました。あるいは日本語訳が抄訳なのかもしれません。

ちなみに、会社の若い皆さんに「ハインラインしっている?」と聴いたところ、誰も知りませんでした。私の少し上の先輩に聴いてみたところ、ご存知でした。「夏の扉」を読まれたそうです。

もっとも、「スターファイター」も「銀河市民」も両方とも1950年代の作品です。いまや古典だし、読まれることも少ないのですかね。少しさびしいような残念なような。でも「宇宙の戦士」は機動戦士ガンダムの元ネタではないかと言われていますので、現代日本のアニメの源流の一つがハインラインともいえるのですけれどね。

今日は家族通院のため、割当てられた社命公休をいただきました。考えごとをしたり、IT関連の勉強をしたり、書評を書いたりとまあまあ生産的な一日でした。暑い一日でしたが皆様はいかがお過ごしでしたでしょうか。

それではおやすみなさい。

Tsuji Kunio

なんだか続く暑い毎日。徐々に消耗しています。最近は、上着を着て出かけています。どうも仕事場や地下鉄の空調が強すぎて強すぎて仕方がないのです。早く秋が来ないかな、と。私が生まれたのは秋。秋ラヴ。

天草の雅歌 (新潮文庫 草 68F)
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篠田一士さんが新潮文庫の天草の雅歌の解説を書いておられますが、その中で実に心を打つ言葉がありましたので紹介します。

こうした愛の讃歌のなかに、作者がにがい思いをこめて、ひそかに仕組んでいるのは、われわれの内面を久しいあいだにわたって律してきた鎖国的心性への容赦ない批判であり、

こうした、鎖国的心性というのは、私の理解では、自らの利益を守るために、国を閉じることが得策として、貿易を封鎖し、国を閉じたということです。そこには進取の気鋭のようなものは一ミリもありません。単なる保身と停滞です。その先にあるのは既得権益を十全に用いた支配の構図ということになるでしょう。それがこの「天草の雅歌」において語られていたのだと思っています。そしてそれは今もなおアクチュアルな問題としてあるはずです。混血のコルネリアは、日本と海外の架け橋となるべく働くわけですが、そうした個人的検診というものも国家の巨大な慣性の力には為す術もなかったわけですね。

では、我々に出来たことは何だったのか。主人公の上田与志は、あえて密航を企て、捕縛され、最後は切腹を与えられます。巨大な慣性には個人の死でしか報えないのか。ハンガーストライキのような身を捨てた抗議でしかなしえないのか。それでもなお巨大な慣性はジリジリと動き続けるのでしょうから。

今日は少々考えすぎました。また明日まで、おやすみなさい。

J.S.Bach,Miscellaneous

暑い一日。なんともかんとも。。みなさまはいかがお過ごしですか。

今日は一日いろいろと聴いておりました。午後はNHK-FMのリクエスト番組を聴いたり。下野竜也さんや浅田舞さんが出ておられて、ダンシング! クラシックということで、舞踏にまつわるクラシック音楽のリクエスト特番という感じでした。私も《七つのベールの踊り》をリクエストすればよかったです。

音楽というのはほんとうに不思議で全く良くわかりません。歳をとればとるほどわからなくなります。やはり説明できるもんではなく、ただ聴くしかないのでしょう。それを語ったとしても、語れるわけもなく。他の方々とすりあわなくても、伝わらなくても、それはそれでしかたがないわけで、ただそう入っても伝える努力というか、伝えるベクトルさえあればいいということなんでしょうかね。

そんなことを今日はこの演奏を聴きながら思ってしまいました。

アルフレッド・ブレンデルの弾くバッハのイタリア協奏曲です。

バッハ:イタリア協奏曲、他
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ブレンデルの演奏はまめやかで、深刻ぶることのない演奏は、清々しさを感じます。今日もっとも凄いと思ったのは第二楽章の音階が微細なもたり具合です。音符に現れない本当に微細なテンポのズレのようなものがあって、そうした遊びが音楽に潤いをもたらしているのだと思いました。これ、ジャズほどにぶれさせてしまうとNGなんですが、そこまでいっていないわけで、そうした絶妙さが素晴らしいです。

イタリア協奏曲は高校時代の友人が、ピアノをやっていて、彼がうちに遊びに来てくれた時に弾いてくれました。私も一時期第一楽章を練習しました。右手と左手の音階が上行と下降でぶつかるところが刺激的で、喜んで弾いていたのを思い出しました。

私ももう少し楽器やらないとなあ、と思いながら、今日はハノンを弾きました。薬指が心地よく痛いです。

というわけで、みなさまおやすみなさい。

Jazz

はじめに

8月も半分過ぎ去りました。今年もあとわずか?ですね。今日も明日も久々に予定がない日でした。ここぞとばかりに家でやるべき予定をたくさん入れてしまいました。とほほ。もちろんカラオケボックスでオーボエの練習もしました。最近はサックスも一緒に持っていくことにしています。やはりサックスの音は変わった気がします。オーボエをやるようになってから、のどの使い方や腹筋の使い方がずいぶん変わった気がします。そのせいかと思います。そうなるといいなあ、とこっそり期待をしていましたので、期待通りになりうれしい限りです。

I Will Say Goodbye

今日もビル・エヴァンスを聴きました。1977年のアルバム、I will Say Goodbyeです。

I Will Say Goodbye
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このアルバムを買った理由は、Seascapeが入っているからでした。この曲はWill and Rainbowというアルバムの中でボブ・バーグが哀切なソロを取っています。衝撃を受けて、ぜひにもと10年ほどまえにバンドでやりましたが、いやはや難しくって。。

Over Crystal Green
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さて、本題に戻って、I Will Say Goodbyeですが、夏に聞くにはピッタリな曲がたくさんです。ハービー・ハンコックのDolphin Danceは特に。エディ・ゴメスのベースソロの微細なビブラートが涼感を誘います。ビル・エヴァンスは改めて聞くと、旋律的に歌わせているのではなくスケールとパターンを組み合わせるのですね。何が旋律で、なにがパターンで、何がスケールかというのは分解できないのですが。自分がアドリブソロをとるときに何をやっているのかを考えながら聴くと面白いですね、などと思います。

先日までチック・コリアばかり聞いていたんですが、最近はビル・エヴァンスになっている予感。まだまだ聞いていない音楽はたくさんありますね。

最近、どうも攻撃的になることが多いのですが、赤いものを身の回りに置きすぎているからではないか、と思いました。青色グッズにそろえてみるとどうなるか。。

ではおやすみなさい。

Miscellaneous

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暑い日が続いております。みなさまお変わりありませんか?

こちらのウェブログですが少しばかり変わりました。

先日から行っていた作業がようやく一段落しました。これまで11年間使ってきたMovabletyepからWordpressへの移行がほぼほぼ完了しました。

さすがに、Movabletypeへの思い入れというか郷愁というものは少なからずありましたが、やはりMovabletypeは商用のスキームになってしまったということなのでしょうか。テーマやプラグインの柔軟性がなく、なかなか思うように扱うことができませんでした。なにより、コメントにトラブルが生じていて、ご迷惑をお掛けしたということが、移行の最大の理由になるのだと思います。

使ってみてまあまあ使いやすそうなのですが、仕組みはまだ理解していませんので、これから少しずつ勉強します。なにはともあれPHPが必要ですが、昔少しいじったぐらいですので、ちょっと頑張らないとね、というところです。

私の方は今週も暑さにやられてふうふう言ってます。早く秋が来ませんかね。

ではおやすみなさい。

Jazz

昨夜は涼しい夜でした。なんとか眠れた気がしますが、朝から電車や仕事場の冷房が寒くて寒くて。最近は上着を着て仕事しています。みなさまも体調など崩されぬよう。

Affinity
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Bill Evans Toots Thielemans
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昨日の続きです。ビル・エヴァンスのAffinity。なんて訳すべきか。親和力と訳すのがおもしろいかも。
ハーモニカは、トゥーツ・シールマンス。ドイツ語読みだとティーレマンになるかと。この方、ギタリストですが、ハーモニカも吹いていて、ジョン・レノンがハーモニカを吹いたのもこの方の影響なのだそうです。そういえば、先日ジャム・セッションに行った時にかかっていたジャコ・パストリアスのニューヨーク・ライヴに登場していたハーモニカもシールマンスでしたね。
とにかく、ハーモニカの持つはかなく悲しげな音色がビル・エヴァンスの静謐なプレイととてもあっています。聞いていて、何かしらの切なさをかんじます。雨が降るなか、一人でカフェから外を眺めているときに聴くといいかも、という感じです。
1979年のアルバム。私の好きなThe Days of Wine and Rosesも入ってました。Blue in Greenなんかも入っているんですが、ハーモニカが実によくマッチしています。
サックスはラリー・シュナイダー。ベースはマーク・ジョンソン。ドラムはエリオット・ジグムント。
ビル・エヴァンスの後期って、本当におもしろいです。体系的に聞いて見ないと、とおもいました。
ちなみに、音源はAmazonからMP3を買いました。ところが残念なことにノイズがあります。これはオリジナル起因なのか、AmazonのMP3だけの問題なのか。わかりませんが、少しだけ気になりました。
トゥーツ・シールマンスのプレイはこちら。別音源ですが、これもやはりThe Days of Wine and Rosesです。

というわけで、今日はおしまいです。みなさまおやすみなさい。

Miscellaneous

今日の東京は曇りのち雨。ただ、雨もそんなに強くなく、しとしとという感じでしょうか。正直今日は日中ずっと室内にいましたので、気候の感じはわからないのですが、それもなにか不健康なので、一日に数度は窓際で外の風景を眺めて気分を休めることにしています。本当は昼休みには屋外に出たいのですけれど。
今日はこちらを聞きました。ビル・エヴァンスのAffinity。最高ですね。詳しくは後日。

Affinity
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Bill Evans Toots Thielemans
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仕事で毒をたっぷり吸い込んでしまい大変です。解毒には何をやればいいのかいろいろ考えましたが、実はボランティア活動ではないか、と思いました。解毒というより、良いものを取り込んで毒を追い出したいものです。
明日も暑い一日になりそうです。どうかお身体にはお気をつけて。おやすみなさい。

Béla Bartók

はじめに

台風一過です。東京の昨夜は熱風が吹きすさんでいました。おかげ窓をあけて眠ることができず、やむなく空量をつけたまま眠りました。今朝になっても熱風が吹き続けていましたが、それでも空は青く晴れ上がりました。空調をつけるとどうも体調がすぐれません。一日中体が冷えきってブルブル震えながら過ごしました。
ふと気づいたのですが、今日の東京の空には巻雲が浮いていました。秋の雲です。実際には上空の空気の流れが速い時にできるようですが、確かにもう秋が近づいてきているのかもしれません。

Cirrusclouds-Georgia-Oct1st.jpg
Cirrusclouds-Georgia-Oct1st“. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

サクソフォーンのあるオケ曲

先日、会社の飲み会でたまたま隣に座って同じ部の若い方と話をしました。その方はオケをやっている方で、めずらしく会社で音楽の話で盛り上がりました。
その中で、オケ曲のなかでサックスが登場する曲は? という話になり、《ボレロ》、《ダフニスとクロエ》、《アルルの女》などが出てきました。今スコア観たんですが《ダフニスとクロエ》は間違いですかね?

ブーレーズの《かかし王子》

その他ということで、私が出したのがバルトークの《かかし王子》でした。この曲には本当に美しいテナーサックスのソロがあります。
聞いているのはブーレーズの録音。いや、もう絢爛な色彩でしなやかで伸びがあります。意外にもずいぶんとメロディーを引っ張るので、ダイナミックな演奏になっています。半年前に聴いた時、なにか疵を感じたんですが、今回はあまり感じないですね。

バルトーク: カンタータ・プロファーナ / バレエ「かかし王子」
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リヒャルト・シュトラウスの交響詩のような複雑な和声、マーラーのような聖と俗の混交のダイナミズム。オケ好きにはたまらない一曲です。《ツァラトゥストラはかく語りき》や《ドンファン》、マーラー9番、あるいはストラヴィンスキーのバレエ音楽に感じる奇天烈な感じなどが随所に現れているのです。
いつか実演を聴いてみたいです。きっと卒倒してしまうと思います。
まだまだ暑い日が続きますので、みなさまもどうかお身体にはお気をつけ下さい。私も今日はそうそうに眠ることにします。
それではおやすみなさい。

Béla Bartók

台風がようやく日本海に去りました。みなさまご無事でしたでしょうか。このブログを書いている時点でもまだ975hPaだそうです。しぶとい台風でした。東京地方も午後はかなり風が強くなりました。ベランダに出していた植木がひっくり返ってしまうぐらいでした。
本当は散歩に出かけるはずでしたが、何かあると嫌なので一日中家で過ごしました。昨日のセッションで受けた刺激を咀嚼しつつ、懸案の仕事を幾つか片付けるなど。なかなか進みませんが。
今日はこちらを聴いています。ハイティンクの指揮で《青ひげ公の城》。バルトークの紹介はお久しぶり。本当に素晴らしい世界。

バルトーク:青ひげ公の城
オッター(アンネ=ゾフィー・フォン) トムリンソン(ジョン)
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このミステリアスな物語を、どう表現すればいいのか。今日のところはここに私は人間の人間たる所以を感じます。
おそらくは人間は過去の過ちを何度も何度も敷衍しながら生きているはず。その過去というのは個人的な過去に限らず歴史的な過去をも含むもの。この何千年もの人間の歴史において人間の性(さが)というものが質的変化を遂げたことは残念ながらない。もちろん政治体制は大いにかわったのだけれど、それはおそらくは衣を変えただけにすぎず、中身は変わらない。
ユディトが囚われていた女達の仲間に加わるシーンを見ると、ユディトが空けた扉の向こうに会った、牢獄や、財宝や、領地といった栄華があったとしても、最終的には、同じ先人の列に加わることになる。そこには選択の余地はない。もちろん、青ひげとの会話のなかでユディトは青ひげと対決するのだが、その対決にはあまり意味はない。いや、あるとしたらそれはその対決のさなかに生じる青ひげとユディトにおいて何かしらの意志の交感があったという事実にすぎない。徹底的なある種のニヒリズムなのではないか、と。
世ははかなく、人生はまばたきの如きものである。その中で青ひげと対決することにだけ意味がある。結果は重要ではない。働きかけは結果を伴うわけはない。世界は直線的な因果律で動くものではないのだから。
《青ひげ公の城」はそういう物語に思えてならない。
なんてことを考えています。
そうか、このアルバムはアンネ・ゾフィー・フォン・オッター様だったのですね。こういう強力な役柄を歌っても素晴らしいのがオッターなんですね。今日、たまたまシュトラウスやベルクの歌曲をオッターで聴いていたんですが、同じ方とは思えないです。
さて、懸案の仕事の一つがブログシステムの移行です。もうMovabletypeは個人ユースではないのでしょう。カブトを脱いで、Wordpressに移ることにしました。すでに枠を作り文書を流し込み、テストを実施しています。来週には、新しいシステムに変わる予定です。
ではみなさまおやすみなさい。