Opera,Richard Wagner

 立春を過ぎて、太陽の昇る時間は速まり、沈む時間は遅くなりました。いつも家を出るのが6時15分ぐらいなのですが、一ヶ月ほど前は本当に真っ暗でしたが、最近は白々明けるころになりました。ですが、寒さはまだまだ続きます。そう言えば、関東南部では今シーズンはまとまった雪がまだ降っていません。雪が降ると電車が止まるので憂鬱なのですが、そうはいっても一度ぐらいは雪のなかを歩いてみたいとも思います。もちろん、北国の方にとってみれば、何を言っているんだ! と言う感じだとは思いますが。

水曜日になりましょうか、本当に久方ぶりにパルジファルを聞きました。カラヤン盤です。この盤ではグルネマンツが私の大好きなクルト・モルさんなのですよね。揺らめく旋律の波に乗りながら、モルさんの艶やかで芯のある歌声を聞くことほど幸せなことはないですね。パルジファルはこれからも聞いていく予定。来年、ウルフ・シルマーさんがパルジファルをN響でふるという情報もありますし。コンサート形式だそうですが。

パルジファルは、二回ほど聞いて、今度はラインの黄金に取りかかりました。ラインの黄金は3月の新国立劇場の演目ですので予習と言うことでもあります。カラヤン盤を聞き終えて、ショルティ盤を聞いている感じ。最初は、ラインの黄金は取っつきにくいなあ、と思っていたのですが、このところは、冒頭のラインの乙女の部分がすばらしさが少しずつ分かってきたりして、とても面白いのです。ショルティ盤よりカラヤン盤の方が録音もよいですし、まとまった演奏です。ショルティ盤は歴史的名盤ではありますし、スター歌手を呼んでいるというところなのですが、ちょっと力が入りすぎているかな、と思うところがあります。音響効果が積極的に入っている点に引っかかる方がいらっしゃると聞いたこともありますし。

さて、明日からは休日ですが、久々に予定の入っていない休日です。とはいえ、近所の英会話には行くのですが。実は私のメインパソコンが壊れまして、大変な思いをしています。このブログはサブマシンのノートで書いているのですが。メインパソコンにはiTuneデータがたんまり入っていますし、新しいCDを取り込むのにも使っていましたので、音楽生活にリミットがかけられた感じです。そのほかにもいろいろ困っていて、ああ、本当にPCなしでは生きていけない世の中になったなあ、もとい、PCなしに生きられない体になったなあ、等と思ったり。

PCはショップブランドのものでしたし、拡張性がありますので、マザーボードを変えて、CPUを載せ替えて、みたいに自作っぽいことをやってみる予定。これも一生に一度はやってみたかったことなので、いい機会だと思っています。しかし、自分でパーツを集めると、かなり安い値段でハイスペックマシンが組み立てられます。ちょっとオーバースペックかもしれませんが、長く使おうという魂胆なので、と自分で勝手に理由付けしています。

Concert,Ludwig van Beethoven,Opera,Richard Wagner,Symphony

今週はなかなか忙しい日々でしたが、ずっと「指環」を聴いていました。そのわけをカミングアウトすると、またシュナイダーさんのコンサートに行ってしまいました@サントリーホールというわけです。いや、あの日曜日(25日)の演奏を聴いたら、また行きたくなりますよ……。あれやられちゃあなあ。写真はアークヒルズのライトアップです。

いつも愛読しているyokochanさんの「さまよえる歌人日記」でもこの演奏会のことを取り上げられていらっしゃいます。素晴らしいレポです。

幸いというか何というか、家族の用事で午後に都内に出たのですが、その用事を済ませて慌てて溜池山王から地下トンネルを走ってサントリーホールへ。間に合いました。サントリーホールは、昨年、ティーレマン&ミュンヘンフィルでブルックナーを聴いて以来。ホールの中に入ると、あれ、こんなに小さかったっけ、みたいな。新国ばかり行っているからでしょうか……。

最初はベートーヴェンの交響曲第四番。これがまた良いのですよ。日曜日の「ジュピター」のような繊細で端正で良心ある演奏とでもいいましょうか。東フィルを室内楽的な繊細さで鳴らしています。これがまめやかな演奏というのですね。しかも、ベートーヴェンがこんなに面白くて、複雑怪奇で、緊張と弛緩の波を乗り越えていくとは思いませんでした。そうした構造をより際だたせる指揮だったのだと思います。

先だって、ラトルが振る二番を聴いたときもかなり眼から鱗が落ちましたが、シュナイダーさんの指揮でもまたベートーヴェンをよりいっそう理解できた気がします。

それにしても、四番の演奏は特に音が良いと感じました。四楽章で弦楽器がフレーズをバトンしていくところがあるのですが、あのあたりの音が移動していくニュアンスは安いオーディオセットではなかなか再現できないのではないでしょうか。サントリーホールの残響音も柔らかく少し長めのリヴァーヴで、心地よかったです。    

15分の休憩のあと、いよいよリングです。これはオランダの作曲家であるヘンク・デ・ヴリーガーが1991年に編曲したもので、主要部分をオケ版に編曲したもの。つなぎに多少違和感がありましたけれど、おいしいところは詰め込んだ大のごちそうです。

個人的には、「ジークフリート牧歌」のフレーズをブリュンヒルデが歌う部分が盛り込まれなかったので残念だったのですが、十二分に楽しめました。

ホルンがジークフリートの角笛を吹くところも良かったですし、神々の黄昏のブリュンヒルデの愛のテーマのあたり、ヴァイオリンの高揚感がすさまじくて、涙が出そうになりました。凄いなあ、本当に。シュナイダーさんの指揮は、決して熱血的ではないのですが、指環の構造を熟知した上で抑制した棒振りのなかで十二分にオケの音を引き出している感じでした。

でもやっぱり最終部分の悲しみと寂しさを併せ持ったところに到達すると本当に寂しくなってしまいます。60分で指環を駆け足で回ってきて、ああ、これで終わったのか、という安堵感とともに寂寥感。あの何とも言えない気分は、指環を回った最後だからこそなのだと思います。

演奏が終わるとブラボーの嵐。私も叫ぼうかと思いましたが、ちょっと気恥ずかしかった。でも叫べば良かったなあ。日頃練習しないと。シュナイダーさんは何度も何度も拍手に呼び戻されていました。楽団員もシュナイダーさんに賛辞を浴びせていました。楽団員も演奏後は充実した顔をしていたように思えました。

ちょっと、しばらくは指環を聴けそうにありません。シュナイダーさんの演奏を出来るだけ長く記憶にとどめておきたいので。それで、頭の中は神々の黄昏の最終部分がぐるぐる回っている感じです。

またまたで大変恐縮ですが、明日は新国で「こうもり」を鑑賞予定。なんだかこの一ヶ月はコンサートばかりだった気がするなあ。良い一ヶ月でした。

やっぱり生のコンサートは凄いです。CDを聴いているだけでは分からないことがたくさんあります。けれども、時間と経済の制約がなければ良いのですが、それを望むのは無理というもの。ともかく日頃はせっせとCDで音楽を聴いて、時にコンサートに行くという感じになりそうです。

Opera,Richard Wagner

今朝起きると激しい雨音が。先日の「谷間の水」を思い出したので、道順を変えて出勤。今日はぬれずにすみました。

最近はどうもまとまってクラシック音楽を聴くことができないでいました。どうやらそれは、先週末の結婚パーティで、ジャズとブルースの生演奏を聞いたから。ちょっとした衝撃だったようで、本当はブルックナーを聞きたいはずなのに、あいま時間にジャズを聴いてしまうことがありました。べつにジャズを聴くのが悪いというわけではありませんが、気持ちにノイズがのった感じでした。それでも通勤時間や会社の昼休みになんとか聞き続けて、ようやく今日になってワーグナーに回帰できました。

というわけで、「ラインの黄金」をカラヤンの指揮で。あらすじを大体把握したので、音楽だけ聴いても面白いです。初めて聞いたのはショルティ盤でしたが、音のよさではカラヤン盤が勝っています。演奏も録音に助けられてダイナミック。「ラインの黄金」は、「ヴァルキューレ」や「神々のたそがれ」ほどには聞き込んでいるわけではないです。「ジークフリート」と並んで、理解が急がれる曲です。まずは聞き始めなければ話は進みませんね。

 ラインの黄金は、女性歌手の活躍の場が少ないですね。ラインの乙女やフリッカやフライア、エルダも登場しますが、ジークリンデやブリュンヒルデといった主人公クラスの女声がないです。それがとっつきにくさなのかな、とも思います。そういえば、ジークフリートも終幕にブリュンヒルデが出てくるだけ。鳥の声もありますが。そうか、ラインの黄金とジークフリートが僕にとって聞きにくいのは女声が少ないからか、と気づきました。

たまには立ち向かって刺激を受ける選曲もだいじですね。それがまた愉しみなわけです。

あと二日で仕事もおしまい。今週末は自宅でやることが満載。静かな週末になるはずですが、充実した週末にもしたいです。

Richard Wagner

4月28日はいつものように会社。休んだ人は4連休。ですが、当然私は休めません。今日(29日)休めることに感謝することに致しましょう。

ともかく、会社からの帰り道は「神々の黄昏」を聴きながら。「神々の黄昏」ともなると、「ラインの黄金」にくらべて曲調も流麗で力強さも増しています。合唱も加わるのも新鮮ですし、ハーゲンの不気味なライトモティーフにも心が揺すぶられます。ブリュンヒルデのライトモティーフも美しくて溶けそうな感じ。ニーベルングの指環は聴いても聴いても飽きません。もっと早くにまじめに聞いておけば良かった、と思いますが、オペラ自体聴き始めてから日が浅いですので、仕方がないですね。本当に音楽は奥深いです。

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー[ヴァーグナー]
  • 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 管弦楽==・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • アルベリヒ==バリトン==ゾルターン・ケレメン
  • ジークフリート==テノール==ヘルゲ・ブリリオート
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==ヘルガ・デルネシュ
  • グンター==バリトン==トーマス・ステュアート
  • ハーゲン==バス==カール・リッダーブッシュ
  • グートルーネ==ソプラノ==グンドゥラ・ヤノヴィッツ
  • ヴァルトラウテ==ソプラノ==クリスタ・ルートヴィヒ

今日は短めに。

Opera,Richard Wagner

今朝は少々寝坊。あやうく遅刻しそうでしたが、なんとか練習には定刻に到着。ここから3時間一年ぶりのバンド練習でして、やはり疲れていた模様。楽譜はもっとさらわないと行けませんね。

ちなみに、新宿で練習したのですが、いつの間にかマルイの古いビルがぶっ壊されていてびっくり。元三越のビルに入ったジュンク堂書店で、久々にぶらぶらとしていたのですが、あまりの本の多さに圧倒されてしまう感じ。本なんてもう無限にあるから、読むか読まないかの選択する時点で勝負は決まって居るなあ、と思った次第。です。

今日は、久々にワーグナーに回帰。何度も登場しているカラヤンの「ヴァルキューレ」です。「ワルキューレ」と表記するべきか、「ヴァルキューレ」と表記するべきか迷いましたが、ウィーンだと「ワルキューレ」、ドイツだと「ヴァルキューレ」かなあ、と思い、あえて「ヴァルキューレ」に。ワーグナーもヴァーグナーなのではないか、とかありますが、まあ余りこだわると疲れるので、キメの問題と言うことで。

相変わらず美しい声を聴かせてくださるヤノヴィッツさんには脱帽。ヴィッカーズさんのジークムントもようやく咀嚼できてきました。

それにしても、ノートゥング(ヴォータンがジークムントのために準備していた剣)の挿話は、アーサー王伝説におけるエクスカリヴァーの挿話とよく似ていますね。選ばれた人にしか抜くことの出来ない剣、という設定は全く同じ。ワーグナーもきっとエクスカリヴァーを意識していたのでは、と想像します。

ジークムントとジークリンデの許されざる愛は、トリスタン伝説にも似ている。ですが、ジークムントとジークリンデのほうが遙かに悲劇的。トリスタン伝説は二人の死で昇華される訳ですが、ジークムントは父親のヴォータンに見放され闘いに敗れ、ジークリンデは森の奥に逃げねばならなくなる。しかも息子は奸計で殺されるし……。ヴォータンが指環を取り戻すために生まれたジークムントもジークフリートも悲劇的な死に見舞われる。ヴォータンって奴は……。そういう人間味のある神の姿はやっぱりギリシア神話のゼウスに思えてならないし。

指環は神話における壮大なカクテルなのだなあ、と思います。

以前、今年の秋に新国立劇場でラインの黄金とヴァルキューレがかけられる、と書いた覚えがありますが、勘違いでした。来年の春ですね。一年後になります。それまでには、ニーベルングの指環をもっと理解できていると良いのですが。

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー[ヴァーグナー]
  • 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 管弦楽==・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • ヴォータン==バリトン==トーマス・ステュアート
  • フリッカ==ソプラノ==ジョゼフィン・ヴィージー
  • ジークムント==テノール==ジョン・ヴィッカーズ
  • ジークリンデ==ソプラノ==グンドゥラ・ヤノヴィッツ
  • フンディング==バス==マルッティ・タルヴェラ
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==レジーヌ・クレスパン

Richard Wagner

今年も桜の季節がやって参りました。

週末が良い天気だったので、近所に写真を撮りに行きましたが、ほぼ満開ですね。今週いっぱい持つかどうか……。というわけで二枚ほどご紹介します。

マクロレンズで取りました。

 

SAKURA2008

こちらは望遠レンズ。

SAKURA2008

どうも、桜の木全体を取るのが苦手なようです。ポイントをどこにするのかがまだ分からないからでしょう。今週末も時間をとれれば、写真を撮りに行くかもしれません。

さて、指環四部作のうち、最も苦手意識の強かった「ジークフリート」を聴いているのですが、カラヤン盤が結構良いかもしれません。特に第三幕の終幕へ向けて、ジークフリートとブリュンヒルデのダイアローグの部分が素敵です。ジークフリートが火の神ローゲの作った炎を乗り越えてブリュンヒルデと出会い、それまで知らなかった「恐れ」の感情を抱き、最後には二人は結ばれるわけですね。もちろん、その後の「神々の黄昏」の悲劇を知っているものにとっては複雑な思いを持たざるを得ません。

しかし、その悲劇も実は新しい世界の始まりを告げている。イエス・キリストが磔刑に処せられたのちに新しい世界が来た、という史観といっても良いでしょうか。言い過ぎでしょうか。脱線しました。

ヘルガ・デルネシュさんもジェス・トーマスさんも(不勉強で)初めて聴いたのですが良いですね。ヘルガ・デルネシュさんは、ヤノヴィッツさんのような透き通った声の持ち主。ジェス・トーマスさんの若々しい声は、純真無垢なジークフリートにぴったりですね。録音場所はベルリン・イエス・キリスト教会ですので、音もばっちり。やっぱり指環はカラヤン盤が良いのかなあ、などと。ショルティ盤はやはりすこし録音が古めかしい感じがしていますが、カラヤン盤はそう言う違和感もあまりないですね。カラヤン盤を聴けて幸福です。

 

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー[ヴァーグナー]
  • 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 管弦楽==・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • ミーメ==テノール==ゲルハルト・シュトルツェ
  • ジークフリート==テノール==ジェス・トーマス
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==ヘルガ・デルネシュ

 

Opera,Richard Wagner

毎日20分ずつ観ていたサヴァリッシュ盤DVDですが、めでたくフィナーレを迎えることが出来ました。DVD自体の購入は4年ほど前になりますが、なかなか聴く機会がなくて、そもそもオペラの楽しみ方を知らなかったと言うこともあるのですが、ラックの肥やしになっていたのですが、昨年のはじめに「ラインの黄金」から「ジークフリート」を見終わり、今月から神々の黄昏を、毎日20分ずつ見てようやく完了です。長かったです。「神々の黄昏」の最後の和音がご褒美に聞こえてならないです。

ジークフリートはルネ・コロさんで、最初は違和感を感じていた衣装も、最後の方になってようやく気にならなくなりました。と言うか、隠れかぶとを被ってグンターに変装したときが一番格好良かったかも。歌唱は抜群です。ブリュンヒルデのベーレンスさんは、強力ですが、少し胃にもたれる感じもありました。ハーゲンのマッティ・サルミネンさんのハーゲンは毒々しさを出した歌唱・演技で、とても良かったですね。

演出は少し癖があって、未来と現代と過去が一緒くたになったもの、とでも言いましょうか。初めて見るものとしてはあまり適切ではなかったかもしれません。聴くところによればレヴァイン盤のDVDはワーグナーの台本に比較的忠実である、と言うことなので、ビギナーとしてはそちらを見たほうが良かったかもしれないです。レヴァイン盤はこちら。

ニーベルングの指環*楽劇
ニーベルングの指環*楽劇
  • 発売元: ポリドール
  • 発売日: 1999/12/22
  • 売上ランキング: 26659
  • おすすめ度 4.5

とにかく、(理解度はともかくとして)ある種、憧れでもあった指環を映像で見終わるという僥倖に恵まれました。今年の秋には実演にも触れられる予定。楽しみになってきました。

Richard Wagner

午前中はいつものカフェで一仕事。残念ながら余りはかどらず。午後は部屋の大掃除を。昔年の不要物を一生懸命整理して捨てました。

何故か、10年前のハードディスクが出てきて、時代を感じました。初めて買ったPCのハードディスクが捨てられないまま残っていたのですが、容量は512MBです……。いまじゃあ、SDカードだってこんな容量より全然大きいんですからね。

捨てるに当たっては、フォーマットをした上で512MB分のファイルを上書き保存して中身を見られないようにしました。フォーマットしただけではデータ自体は消えていないのである、というのは周知の通り。ハードディスクを捨てたり売ったりするときは気をつけなければなりませんね。

それから不要なフロッピーディスクも廃棄を。これは分解して、中の磁気シートをシュレッダーにかけました。

そんな作業を、カラヤンの「神々の黄昏」を聞きながら過しました。のっけから、リバーヴのかかったジークフリートのファンファーレがなり響きます。もしこの残響がPAによるものでなかったとしたら、このイエス・キリスト教会の音響の良さには改めて目を見張ることになるでしょう。

ショルティ盤の快速に比べてテンポは押さえられているのが新鮮です。ジークフリートの葬送行進曲の場面はためてためて歌っています。ラインの乙女達も、舞台裏で歌っているように音量が抑えられています。劇的ですね。 ショルティ盤はステレオとはいえさすがにすこし古びた音がしていますが、カラヤン盤は音質面では良好です。iPod+クワイエットコンフォートでも十二分に楽しめます。

そして、再びヤノヴィッツさんが登場です。今度はグートルーネ役です。芯のある透き通った声。綺麗ですね。ますます好きになりました。

 

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー[ヴァーグナー]
  • 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 管弦楽==ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • アルベリヒ==バリトン==ゾルターン・ケレメン
  • ジークフリート==テノール==ヘルゲ・ブリリオート
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==ヘルガ・デルネシュ
  • グンター==バリトン==トーマス・ステュアート
  • ハーゲン==バス==カール・リッダーブッシュ
  • グートルーネ==ソプラノ==グンドゥラ・ヤノヴィッツ
  • ヴァルトラウテ==ソプラノ==クリスタ・ルートヴィヒ

Opera,Richard Wagner

昨日は午前中から所用のため都心へ。

と言うか、もう場所出しても良いでしょう。素晴らしかったんだから。神保町近くスタ-バックス神田小川町2丁目店でのこと。

時間待ちをしていたときのこと。コーヒーをかなりこぼしてしまったのですよ。幸い、周りに人はいなくて迷惑をかけることはなかったのが不幸中の幸いで、店員さんに頼んで床にこぼれたコーヒーを拭いて貰いました。

ここまでは予想出来たのですが、それ以降が想定外だった。

改めて380円だしてコーヒーを買って、席にもどって「神々の黄昏」を聴いていると、店員さんがいらっしゃる。何かと思うと、こぼしたコーヒーの代わりにコーヒーを買うときにはお代は要らないと言って、さっき払った380円を返してくれたのだ。

こちらの不注意でコーヒーをこぼしたというのに、無料でコーヒーを頂けるなんて、感動。世間の常識なのかもしれませんが、知らなかったですよ。

そう言えば、エクセルシオールカフェでもやっぱりコーヒーをこぼしたこともあって、その時は、買った直後だったので、親切で交換してくれて、そのときも感動したけれど、スタバは、飲みかけのコーヒーでも交換してくれるんだもんなあ……。ありがとう、スターバックス。

そんなこんなで、ショルティ盤の「神々の黄昏」を聴いてしまいました。聞き飽きるほど、といってもいいぐらいです。だんだん曲にも慣れてきて、ライトモティーフも少しずつ覚えてきました。やっぱりハーゲンが登場する時に決まって現れる金管の半音下降の旋律が不気味すぎ。ジークフリートのヴィントガセンさん、いいですねえ。ニルソンさん、ちょっと声を張り上げ気味かなと思う場面もあるのですが、やっぱりパワフルで偉丈婦(?)的ブリュンヒルデを歌いあげていますね。第一幕のジークフリートとブリュンヒルデの二重唱の所は、このあと二人に訪れる不幸を知っているだけに複雑な思いです。

映像のほうは進まず。まだ二幕ですが、やはり映像を見た後だと、旋律を覚えやすいですね。

 

  • 作曲==リヒャルト・ワーグナー[ヴァーグナー]
  • 管弦楽==ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • アルベリヒ==バス==グスタフ・ナイトリンガー
  • ジークフリート==テノール==ヴォルフガング・ヴィントガッセン
  • ブリュンヒルデ==ソプラノ==ビルギット・ニルソン
  • グンター==バリトン==ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
  • ハーゲン==バス==ゴットロープ・フリック
  • グートルーネ==ソプラノ==クレア・ワトソン
  • ヴァルトラウテ==メゾ・ソプラノ==クリスタ・ルートヴィヒ
  • 録音年==1964年
  • 録音場所==Sofiensaal, Vienna