かなり遅い反応なんですが、ずっと気になっていましたので、現状を調べてみました。もちろん予算審議があるので、どう転ぶのかはこれからなんですが。
昨年の11月に以下の記事を書いておりますので、こちらもご覧ください。
“https://museum.projectmnh.com/2009/11/22003546.php":https://museum.projectmnh.com/2009/11/22003546.php
それで、文部科学省の事業仕分けに対する見解は以下のページで見ることができます。
“http://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/h22/1288550.htm":http://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/h22/1288550.htm
少々官僚的な言い回しで、なにを言っているのかわからないところもあるのですが、こういうことが書いてあります。引用します。
2.文化関係事業
「芸術創造・地域文化振興事業」や「子どものための優れた舞台芸術体験事業」など文化関係の事業に関する事業仕分けの結果(予算縮減や国の事業として行わない)に対して、これらの事業が実施できなくなるとの心配の声が多く寄せられました。これらの事業については統合や重点化による効率化を図りますが、新たに、優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業や地域の伝統文化の継承のための事業を創設することとし、文化芸術活動に対する支援については従来以上に充実して参ります。
国会答弁のようでちょっとよくわからないです。
で、こちらの資料。
「事業仕分け結果・国民から寄せられた意見と平成22年度予算(案)における対応状況・詳細」
“http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2010/01/14/1289014_1_2.pdf":http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2010/01/14/1289014_1_2.pdf
34ページに結果が書いてあるのですが、11万件の意見があったそうで、まあ、事業仕分けには反対の意見が多かったようです。当たり前ですけれど。気になるのが「優れた芸術活動への重点的支援については3年で2分の1まで縮減する」という表記。なるほど。
(追記)
以下から先は、私の勇み足。日本芸術文化振興財団は文化庁配下ではなく文部科学省配下でした。金額が合わないからおかしいと思いました。続報は次の記事にて。大変失礼しました。
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で、文化庁のウェブサイトに行ってみましょう。
“http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/sosiki/index.html":http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/sosiki/index.html
上のリンクの右側最下段の「日本芸術文化振興会」配下に新国立劇場がぶら下がっているはず。なので、文化庁の二二年度予算案を観てみればいいわけです。で次のページ。
“http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/index.html":http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/index.html
まず最上段の「平成22年度文化庁予算(案)の概要」を開いてみると、
“http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/22_gaisan_gaiyou.pdf":http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/22_gaisan_gaiyou.pdf
全体で、前年比0.5%の伸びとなっていて、「文化芸術創造活動への重点支援」の項目は、6億1600万円の減額となっている。おそらく、ここが、「日本芸術文化振興会」の予算にマッチしているはず。
それで、つぎに「平成22年度予算(案)主要事項説明資料」を開いてみる。
“http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/22_gaisanyoukyu.pdf":http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/22_gaisanyoukyu.pdf
再び引用。
(1)優れた芸術活動への重点的支援4,598百万円( 5,017百万円)
我が国の芸術水準向上の直接的な牽引力となる芸術水準の高い、音楽、舞踊、演劇、伝統芸能、大衆芸能の各分野の公演や、優れた劇映画、記録映画の製作に対し支援するとともに、我が国のトップレベルの芸術団体と国内各地の劇場が共同で制作するオペラ等の舞台芸術公演に対して重点的に支援を行う。
①舞台芸術等支援3,886百万円( 4,306百万円)
支援対象:オーケストラの定期公演など基幹的活動や、意欲的な優れた芸術活動への重点的支援 338件
トップレベルの芸術団体と国内各地の劇場が共同で制作する舞台への支援
・舞台芸術共同制作公演(新規) 6事業②映画製作支援712百万円( 712百万円)
支援対象:2分野(劇映画、記録映画)、60作品①が日本芸術文化振興会の予算のはずで、4億2000万円の減額。新国に投じられている予算は48億円なので、あまりインパクトはなさそうに見えてしまう。しかし、舞台芸術支援費は38億円。あれ、足らない。。前回の記事の「四八億円」の記載のPDFはネットワークから消えていて、よくわからない。うーむ。
それにしても、先にも触れたように、「3年で2分の1」という表現が非常に気になります。短期的には、契約関係などがあるから、大きな変動はないのかもしれませんが、中長期的には予断を許さないです。
それから、来年度についてもまだよくわからない。あくまで当局の要求なので、国会でどうなるか、というところ、最近のニュースは、小沢氏の問題や、新党結成の問題ばかりで、予算審議がどうなっているのかよくわからんのですが、もうしばらく様子を見てみることにしましょう。