この一ヶ月弱は、ヴェルディばかり聞いている気がします。これまでは本当にヴェルディが苦手でした。ですが、ちょっとした理由により、アイーダを聞き続けているうちに、なんとも面白くなってきたのです。
以前にも書いたのですが、迫力のある音響、情熱的な旋律、人間心理を抉り出すプロット、などなど魅力がたくさん。これまでは、レストランの外から、紳士淑女がヴェルディ作品をめでているのを眺めているだけでした。ですが、ここにきてようやくレストランの敷居が下がってきて、紳士淑女にはならずとも、ヴェルディ作品を楽しめるコース料理にありつけた、といった感じでしょうか。
今朝も、オテロを聞いて出勤したのですが、導入部の迫力音響に深い感動を覚えましたし、なにより、デル・モナコのテノールが雄雄しくてすばらしいのです。どこかでモナコの声をトランペットに喩えていた文を読んだ記憶があるのですが、まさにトランペットですね。すばらしい。ちょっとピッチがおかしいところもありますが、それもご愛嬌でしょう。 ともかく、オテロもまだまだ聞き込まないといけません。まだまだご馳走を味わうだけのレベルに達していませんので。これはまたひとつ楽しみが増えました。
ちなみに、これまで実演で接したベルディ作品は以下のとおりです。
- イル・トロヴァトーレ(2003年@新国立劇場)
- オテロ(2003@年新国立劇場
- 椿姫(2004年@新国立劇場)
- ファルスタッフ(2004年@新国立劇場)
- マクベス(2005年@新国立劇場)
- 運命の力(2007年@新国立劇場)
予定では、リゴレットを今年の11月に見に行くことができそうです。
一応本番前に予習をしていますので、本番だけではなくCDもきちんと聴いているはずでした。しかし、これだけ聴いても、理解できなかったのがどうしてなのか分かりません。楽しむことができるようになるには少々時間がかかるということなのでしょう。
そういうわけで、ほとんどヴェルディばかり聞いているので、ほかの曲を受け付けなくなっています。特にジャズ。iPodにはジャズも結構入っているのですが、今度はジャズに入っていくことができなくなってしまいました。僕にとっては、今はヴェルディを聞く季節なのだ、ということなのでしょうか。うれしいですね。感謝しないと。