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Richard Strauss
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いやあ、ローマ人の物語8巻はあっという間に読み終わってしまいました。
皇帝ネロが失脚し自死した後に、ローマは内乱状態になります。立て続けに3人の皇帝が擁立されますが、ローマ軍団兵同士が敵味方に分かれて凄惨な内戦を闘います。同胞同士の殺し合いは後味の悪いものです。さらに悪いことにゲルマニアでは争乱が起こったり、ユダヤ戦役を闘わなければならなかったり。
そうした危機を収拾すべく皇帝へ擁立されたのがヴェスパシアヌスでした。この皇帝、とても愛着が湧くんですよね。ローマが本籍地ではない初の皇帝です。取り立てて抜きんでてもいないけれど、きちんと職務をこなす東方軍の司令官だったのです。なにより、ヴェスパシアヌスは人材に恵まれていたのですね。ムキアヌスという同僚をローマに送り、反ヴェスパシア勢力の封じ込めやゲルマニアの叛乱鎮圧をはじめとした西方の諸懸案を解決させる。これは、内乱の収拾の過程でヴェスパシアヌス自身に同士討ちという汚点がつかないように、という配慮から。ヴェスパシアヌスはエジプトに留まり、ヴェスパシアヌスの息子ティトゥスにユダヤ戦役の任に当てさせる。ローマに何かあれば、エジプトから海路でローマに入ることもできるし、ユダヤ戦役の戦況によっては、ヴェスパシアヌス自身が援軍に駆けつけることもできる。また、エジプトは小麦の産地なので、ローマの台所を押さえることにもなる。本当に手堅いです。 私も仕事の方法として手堅く一つ一つ懸案を押しつぶしていくやり方が好きですので、とても共感出来ました。
ヴェスパシアヌスは皇帝即位後も手堅いですよ。財政健全化のために、国有地の借款権を吟味して、これまでは端数となってきちんと借地料を取れていなかったのを改めます。いいですねえ。さらに受けるのが、公衆便所からでた小便を集う羊毛業者に小便分の税金をかけたのだそうです。というわけでイタリアでは公衆トイレのことをヴェスパシアーノvespasianoというのでした。ヴェスパシアヌスは死ぬ直前に「かわいそうなオレ、もうすぐ神になる」と言ったそうです。ローマ皇帝は死んだ後には神格化されることをユーモアを交えて語ったのでした。
ヴェスパシアヌスを継いだのは、長男のティトゥスだったのですが、二年の統治で病死。この頃ヴェスビオ火山の噴火でポンペイが火山灰に埋もれることになります。ティトゥスの跡を継いだのは、弟のドミティアニス。元老院とうまくいかず、また粛正も行いましたし、キリスト教も弾圧したと言うことで、元老院議員階級と、後世のキリスト教的視点から見る歴史家達を敵に回すことになりました。軍事面でも経験が足りなかったので、ドナウ川以北のダキア系民族との戦争処理を誤ったりします。ですので、最後は暗殺されたと同時に、記録抹消刑に処せられて、ドミティアニスの記録は消されていくわけです。ところが、きちんとしたこともやっておりまして、ライン川防衛戦とドナウ川防衛戦を結ぶリーメス・ゲルマニクスという長城を構築します。これは功績ですね。
ちなみに、ローマのコロッセオを作り始めたのもヴェスパシアヌス。ヴェスパシアヌスはフラヴィウス一門なので、正式にはフラヴィウス円形劇場というのだそうです。
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