昨夜、NHKで「日本人は何をめざしてきたのか 知の巨人たち」という番組をやっていて、その中で三島由紀夫が取り上げられていました。
三島由紀夫は1925年1月14日生まれ。今年で生誕90年です。
一方の辻邦生も、1925年9月24日。
ですので、二人は同い年です。
二人が過ごした時代は同じです。終戦時に価値観がひっくり返ってしまったというのも同じです。
三島由紀夫は、価値観の転倒をうけて、日本古来の伝統へ回帰しようとしたわけで、が故に三島事件を引き起こしたとされています。一言で語るには重いものではありますが。
辻邦生は、パルテノン神殿に向かい、美が世界を支える、という方向に進んだのだと思います。
いずれも、揺れ動く現実を、どこかで繋ぎとめよう、としたのは同じだ、と思います。価値がひっくり返ったことをどうやって処理していくか、ということ。難しい課題です。
我々にとっても、価値がひっくり返るどころか、価値があまた溢れている状態にあって、何が支えになるのか。あるいは支えなんていらない、という方向に行くのか、など考える必要があります。ですので、他人事ではないのです。
明日からまたウィークデーですね。ウィークデーこそが大切です。がんばらないと。
ではグーテナハトです。