Classical

いつも御世話になっている、ニョッキさんの「クラシックCD好きのホルン吹きニョッキ」、よんちゃんさんの「司馬氏のアイーダ」で「クラヲタへの100の質問」をされていたのに触発され、よせばいいのに(クラヲタに成りきれてないので)、書いてみることにしました。長いので、前編と後編に分けてアップします。

プロフィール編
Q1. まずHN、職業と生息地を述べてください。

HN:Shushi
Project Manager ?/ SE ?
関東地方

Q2. クラヲタ歴何年ですか?
24年だけれど、途中の6年ほどジャズ・フュージョンばかり聞いていた時代もあるし、じっさいは15年ぐらいではないでしょうか? もっともクラオタは目標であり実績ではないです。

Q3. クラヲタになったきっかけは?
10歳ごろに、親父殿がエアチェックしていたチャイコフスキー「悲愴」か「スラヴ行進曲」を聴いてから。

Q4. よく聴くジャンルはどのあたりですか?

変遷ありますが、今はオペラです。なるべくオペラを聴くようにしています。

Q5. クラシック以外にどんな音楽を聴きますか?
ジャズ・フュージョン。故マイケル・ブレッカー氏に傾倒していました。

Q6. クラヲタであることは恥ずかしいですか?友人同僚にカミングアウトしてます?

カミングアウトしてないです。
恥ずかしいというよりいらぬ誤解を受けそうなので。そういう職場ではないのですよ。

Q7. 最近はやりのライトクラシック系(ボチェッリやimage、Jクラ系など)をどう思う?
自分でCDを買って聞いたことないです。Jクラには森麻季さんも入りますか?

Q8. U野コーホー師についてどう思う?(知らない人はパスして下さい)

「メータのブルックナーを聞いて、あまり良くなかったと感想を言っているものがいるが、それは間違っている。ブルックナーを知っている人ならメータのブルックナーなど聞くものではないことを最初から分かっているのだから」
といったようなことを書いておられたのが印象的ですが、そこまで断定できるほど自信があるということはすばらしいことだと思います。

Q9. 携帯の着メロは何ですか?

魔笛の序曲。

Q10. クラシック音楽の雑誌を読んでいますか(有料無料不問)?よく読むものを挙げてください。

最近は読んでいません。高いし場所とりますし……。

Q11. クラシック音楽関連の情報を主にどこから入手しますか?

インターネットです。特に諸先輩のブログが役立っています。

Q12. あなたはCDリスナー派?コンサートゴーアー派?

オペラはゴーアー派。そのほかはiPodリスナー派。今後の目標はネットラジオリスナー派。

曲目編
Q13. 「食わず嫌い選手権~クラシックヴァージョン~」が開催されます。大好きな曲4つと実は苦手な曲1つを教えてください。

好きな曲や嫌いな曲は変遷するものですが、今日(2008/08/17)はこんな感じ

大好きな曲:
リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」
リヒャルト・シュトラウス「カプリッツィオ」
リヒャルト・シュトラウス「影のない女」
ワーグナー「ヴァルキューレ」

思い起こすと、シュトラウスばっかりなので、「ヴァルキューレ」はあえて入れてみた。本当なら、シュトラウスの「サロメ」か「インテルメッツォ」も入れたかったのだけれど……。

苦手な曲:

シベリウスが苦手でしょうか。早く楽しめるようになるといいのですが。

シベリウスに開眼しました!(2008/12/01)

Q14. お薦めの知られざる名曲ありませんか?

ヘルマン・ゲッツのピアノ五重奏曲。いいですよ。ブラームス的なメランコリー。

Q15. あなたの知っている変なタイトルの曲を教えてください。

思いつかないです。クラヲタ失格。

Q16. 日本が世界に誇る名曲は何?

武満徹「弦楽のためのレクイエム」

Q17. 自分が死んだ時の葬式で流してほしい曲を教えてください。

「ばらの騎士」最後の三重唱 =>リヒャルト・シュトラウスと同じです。移ろい行くときの流れを懐かしみながらも諦念する境地は死ぬときにこそ必要なもの。

Q18. メンデルスゾーン『無言歌集』全48曲の中から3曲選んでください。

ガーン。またクラオタ失格

Q19. クラシックビギナーの彼(彼女)ができました。最初に聞かせたい曲、CDは何?

クライバーの「運命」でしょうか。あまりに素晴しい演奏。

Q20. クラシック音楽が使われて印象的だったTVCMとその曲名を教えてください。

→ アリナミンVのショスタコーヴィチ「レニングラード」です。古いですが。

Q21. 地図にも載らぬ小さな公国から御前演奏の依頼がありました、何の楽器で何の曲を演奏しますか?

ボレロをテナーサックスで吹いてみたい。
ソロイストとしてなら、バッハの無伴奏××をアルトサックスで吹いてみたい。

Q22. 春夏秋冬、あなた的な感覚でそれぞれの季節にふさわしい選曲をお願いします。

春:プフィツィナー:ヴァイオリンソナタ作品27第四楽章 (きれいすぎる)
夏:外山雄三「ラプソディ」 (→夏祭りだぜ!)
秋:ブラームスの弦楽六重奏 (→秋ですねえ)
冬:ブラームス:クラリネット五重奏曲(→雪振る街でこの曲聞きながら窓の外を眺めていたことがあった)

Q23. あなたが朝の目覚めに聴きたいと思うクラシックの曲を教えてください。

そう言えば、昔はメシアンの「主の降誕」が目覚ましだったなあ。

Q24. あなたの知っているオペラの歌詞の一部を書いてください。
" Morgen mittag um Elf !"
「明日の11時ですって!」
リヒャルト・シュトラウス「カプリッツィオ」

Q25. 三行程度でオペラのアリア(歌詞)を作ってみてください。

 作れたら、別の道に行っていたでしょう。

Q26. 自分のリサイタル・コンサートが開けることになりました。プログラムを作ってください。

バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ(サクソフォーン編曲版)
バッハ:無伴奏ヴァイオリンパルティータ(サクソフォーン編曲版)

Q27. オペラで演じてみたい演目や役柄を教えてください。

シュトラウス「カプリッツィオ」のフラマン

Q28. 最近どうしても耳から離れない曲って、何?

今日時点では、蝶々夫人の第一幕最終部の二重唱

CD編
Q29. さて、CD(LP)何枚持ってますか?

??800枚ぐらい??

Q30. そのなかからお気に入りベスト3を挙げてください。

今日時点です。
シュトラウス「カプリッツィオ」ベーム盤(ヤノヴィッツとディースカウがすばらしくて)
シュトラウス「ばらの騎士」クライバー盤(DVDですが許して下さい)
マーラー交響曲第八番 ショルティ盤(もう二〇年以上大好き)

Q31. 一番沢山の同曲異演盤を持っている曲と、その枚数を教えてください。

なんでしょう?
数えてきました。
ブルックナー交響曲第八番 22枚

Q32. 月に何枚くらいCD買いますか?どんなジャンルが多いですか?

最近は買いません(買えません)

Q33. 買って本当に後悔した糞CDは何ですか?

恐れ多くてかけませんが、某ヴァイオリニスト名義のバロックの協奏曲。

Q34. あなたが持っている名珍盤を教えてください。

うーん、なんでしょう。ブルックナーの交響曲のオルガン編曲盤ですかね。
これはメジャーですので珍盤ではないですね。
→クラオタ失格

Q35. 最近買って当りだったCDは何ですか?

最近はCD買っていないです。

Q36. 懐に優しいメジャー廉価盤・ナクソスのお薦めを挙げてください

ナクソスもあまり買わないですね。

Q37. 日本のレーベルから出して欲しい曲を教えてください。

CD買わないので……。

Q38, CD復刻・再発して欲しい名演奏を挙げてください。

クライバーのばらの騎士、CDでも出してくれないかなあ。
クライバーのボエームなんかもきちんとした音源で聞いてみたい。

Q39. 実在しないけど、こんな演奏者によるこんな曲目のCDあったらなあ、というのを挙げてください。

クライバーのマーラーってあります??
聞いてみたい。

Q40. 人生で初めて買ったクラシックCD、LPは何でした?それって、まだ持ってます?

マーラーの交響曲第八番ショルティ盤です。まだ持ってますよ。

Q41. どこでCDを購入する事が多いですか?行きつけのショップはありますか?

昔は、渋谷のタワレコで買い物症候群的に買いあさっていました。
ストレス解消ですね。
今は、なるべくCDショップには近付かないようにしています。
近付くと福沢諭吉がいなくなるので。市立図書館のCDを制覇しようと企んでいます。

Q42. クラシック売場で、変な人見かけたりしたことありませんか?

私のことですか?

Q43. ヤフーオークションでCD(楽器も可)購入したことあります?

ヤフオクで、バレンボイムのトリスタンとイゾルデのチケット落札したことあります。それから、EWI、つまりElectric Wind Instrument = ウィンドシンセを買いました。

Q44. CD聴きながら何してますか?

いろいろ。ライナー読んでいるのが一番良い状態。ブログ書くときも聞いていますね。

Q45. 図書館などでクラシックCDを借りることはありますか?

借りてますよ。おかげさまでカラヤンのニーベルングの指環を聴くことができました。

Q46. 通販でクラシックCD全集買ったことありますか?

親は買ってましたが、私は買ったことないです。

コンサート編
Q47. 月に何回くらいコンサート(オペラ)に行きますか?場所、ジャンルは?

多くて月に二回、三ヶ月に二回ぐらいのペースでしょうか?
場所で一番多いのは新国立劇場。ジャンルはオペラ。

Q48. お薦めのホールと座席を教えてください。

録音場所で言えば、ドレスデンのルカ教会が好きです。残響が長いほうが好きです。

Q49. オーケストラの定期会員になってますか?または定期的に聴きに行くオケはありますか?どこのオケか、どれくらいの期間聴いているのか教えてください。

オケの定期会員にはなってないですね。いつかも書いたかもしれませんが、小さい頃は、東京に住んだら絶対にN響の定期会員になるのだ! と思っていましたが、実現していません。新国立劇場の友の会の会員にはなってまして、2008年/2009年シーズンの年間チケット買いました(→高すぎて卒倒寸前でしたが)。とうとう3年連続買っています(2010年1月15日追記)

Q50. 忘れられないコンサート(オペラ)ってありますか?あれば一つ二つ挙げてください。

ジュゼッペ・ジャコミーニがピンカートンをやった2007年の新国立劇場での「蝶々夫人」。
カミッラ・ニールントの元帥夫人、エレナ・ツィトコーワのオクタヴィアンできいた2007年の新国立劇場での「ばらの騎士」
→ 年とると涙腺が緩むそうですが、両公演ではなにも悲しい場面などではないのに、演奏中、ずっと涙が止まりませんでした。あんな経験は初めてでした。

イレーネ・テオリンがイゾルデを歌った「トリスタンとイゾルデ」@新国立劇場 2010年 →これは凄かった。辻邦生のいわゆる原初体験をした模様。

アンドレ・プレヴィン&フェリシティ・ロットの「カプリッチョ」最終部をN響で聴いたとき(2009年)→これも涙が止まらなかったです。家庭交響曲も凄かった!

Miscellaneous,Roma2008

昨年の、フィレンツェ、ヴェネツィア旅行では、パスタを何度か食べて、まあそれなりに美味しかったのですが、日本で食べるパスタと余り違いはないな、と思ったりもしました。思い上がりすぎでしょうか。

ところが、ローマで食事を摂った4軒のレストランのうち、2軒はものすごく美味いパスタを出してくれました。ゆで具合も味付けも段違い。うーむ、負けてはいられないと言うことで、自宅でローマのパスタを再現しようと作ってみました。作るのはペペロンチーノですが、私は納豆を入れるのが好きですので(これが絶妙に美味い)、納豆ペペロンチーノが練習台になります。

 

まずは、オリーブオイルを超弱火で暖めながら、スライスしたニンニクを投入。パスタをゆではじめる直前に、唐辛子と納豆を投入。

パスタゆではじめ。煮立った水に塩をいれるのだが、ここで塩をけちると美味しくないので、思いっきり入れてみる(とはいえ、いつも結局少なくて後悔するのですが)。パスタの袋には「7分でアルデンテ」の記載があったけれど、タイマーは5分にセット。5分経ったら、パスタを少しあげて硬さを見る。歯ごたえあるなあ、と思うぐらいで上げてみる。

一番大好きな乳化の瞬間。フライパンを強火にしてオリーブオイルが強く泡立ちはじめたら、パスタのゆで汁を少しずつ注ぐ。すると、油とゆで汁がいい具合に絡まり合う。すかさずパスタを投入。強火でパスタの表皮を柔らかくし、オーリブオイルや塩味をパスタにしみこませる。

できあがり。お皿に盛ってみる。もう少し色合いがあるといいのだけれど。

食後の感想としては、パスタはもう30秒ほどゆでた方が良かったかもしれない。でも、食べられない硬さじゃないのでOK。かなり美味い。いけてます。でも、ローマのパスタの美味さには到底及ばないなあ。まだまだ修業は続く。

今週末は久々にゆっくりと過ごせる休み。今週は仕事が忙しいこともあって、ちょっと疲れているなあ。本当なら辻邦生さんの文学紹介と行きたかったのですが、ちょっと無理かな。色々とやりたいことはあるのですが、なかなか手がつけられませんが、午後は、ちょっと頑張って見ようと思います。

午前中は、ドン・ジョヴァンニを聞いたり、ばらの騎士を聞いたり、ワルキューレを聞いたり。少々散漫な聴き方ですが、たまにはこういうのもいいでしょう。

 

Opera

また、書いた記事を消してしまった。なんだかついてないな。しかも、「クラヲタへの100の質問」の下書きを整形中に……。こちらは明日以降にとっておきます。

今日もドン・ジョヴァンニのお勉強。第一幕まで完了。それにしても、エルヴィラ役のアグネス・バルツァさんがすばらしい。芯のある鋭利ながらも豊かな声です。ツェルリーナを歌うキャスリーン・バトルさん、良いですね。優しげに高い音で転がるような声で、速いパッセージも巧く歌いこなしている(ちょっと厳しいところもありますが)。バトルさんは最近はどうしていらっしゃるのでしょうか。昔、CMに出演されて有名になったことがありますが。ウィキペディアにはこういう記載がありますが、どこまで本当なのか……。

ドン・ジョヴァンニのサミュエル・ラミーさんは少し上品めなドン・ジョヴァンニ。まあ、ドン・ジョヴァンニのペルソナはそういうものなのでしょうけれど。外面上は上品だけれども、後ろにあるのは欲望。いや、これはもう欲望とは言えない。いみじくも歌っているようにまるで空気を求めるように女性を求めている。欲望よりもさらに純化された生きる糧と言っても良いぐらいなのでしょう。ここまで開き直ってくれると、逆に潔ささえ感じますね。こういうドン・ジョヴァンニ的な生き方は私には無理ですが、否定はいたしません。そこまで人間は自律的ではないですよ、おそらくは。だからこそこういうオペラに昇華される機会が生まれるというものです。

今日は久々に会社を早く出て図書館に。ぎりぎり間に合って、ドン・ジョヴァンニの古い録音を借りてきました。いろいろ録音比較して聞くともっと楽しくなりますよね。

今日は、半年後に稼働するシステム設計について打ち合わせ。私の放談状態でして、二時間半イニシアティブをとり続け、考えては喋って、考えては喋って。こういうのは喋っている当人は楽しいものなのですが、若手の女の子にとっては苦痛な二時間半だったようでして、少々悪いことをしてしまいました。ちょっと気をつけないとまずいですね。反省しております。まあ、お喋りを現実に置き換えていくのがシステム開発ですので、ここからが大変なのですが。

Roma2008

レオナルド・ダ・ヴィンチ空港へは、ルフトハンザのエアバス320で90分ほどのフライト。食事をとって、本を読もうとしたら睡魔に襲われいつの間にやら寝込んでしまう。日本ではもう夜中の1時ごろですから。

気がつくと、最終アプローチで、主翼からフラップが引き出されて着陸態勢かと思うとあっという間に着陸。

空港はフィウミチーノというところにあるため、ダ・ヴィンチ空港よりもフィウミチーノ空港と呼ばれることが多いようだ。ちなみに空港をあらわすスリーレターはFCO。羽田は HND、成田はNRTなので、FCOがフィウミチーノ由来であることは間違いなさそう。

ボーディングブリッジをわたって、バゲージクレームへ。ところが、なかなか荷物が出てこない。20分ぐらい足ってようやく荷物がそろい、イタリア鉄道の駅へ向かう。クレジットカードが使える券売機がガイドブックに写真入で載っていたのだが、当の券売機は壊れていて使えず。かわりに、新型のカラー液晶画面を備えた券売機ではクレジットカードで乗車券の購入ができる。

フィウミチーノ空港からローマ中心部のテルミニ駅までは、全席一等車のレオナルド・エクスプレスが走っている。一等車というからどんなものだろう、と思ってみるのだが、そうそうきれいな車両でもないし、座席がすばらしいというわけでもない。ただ、空港からテルミニ駅までがノンストップである、ということぐらい。しかし、疲れている身にとっては早くホテルに着きたいので、ありがたいことこの上ない。

車窓は畑風景から郊外住宅へと変わっていく。マンションがいくつもたっているのだが、決まって窓には遮光シートが張ってある。もう夕方も遅い時間だというのに西日が厳しく赤い光が客席にも差し込んでくる。

テルミニ駅の24番線に到着した列車を降りると緊張感に包まれる。テルミニ駅の治安の悪さは十年前からうわさに聞いていたし、ガイドブックにもそれなりの注意喚起がされているから。だが、夏の盛りのテルミニ駅はまだまだ日差しの下にあって、光があふれている。行き交う人々も、ビジネスマンや若い旅行者達ばかりで、怪しげな雰囲気を持つ男や女を見つけることができないぐらい。少々拍子抜けしながらも、周囲に目配りをしながらあらかじめ地図に穴が開くほど確認したホテルへと急ぐ。

ホテルはテルミニ駅近く、ちょうど北東方面にある共和国広場の近くにあるHotel Giorgiという小さなホテル。中に入ると子供をあやす女と、黒いシャツにネクタイを締めた若い男がにっこり笑う。年配でもう髪の毛が真っ白になっている小太りの男が独り言を言いながら宿帳をめくってくれるのだが、われわれの名前がないようで、別の中国人旅客と間違えたりする。予約が入っていないのか、と少々詰め寄るのだが、子供をあやす女が、「問題ないのよNo problem! 」と言ってくれる。どうやら、予約が入っていなくても泊まれるだけの空き室があったようだ。 黒いシャツの男は、子供をあやす女と夫婦のようなのだが、明るいイタリア人である反面、心のそこでは何を思っているのか分からないようなひんやりとした空気もあわせ持つ男で、われわれを部屋まで案内してくれる。

ロビー階から3階(日本で言えば4階)まで外見が古びたエレベータで昇っていくのだが、実際に動いている機械はあたらしいもののようだ。こうした丸階段の中央部にしつらえられたエレベータはドアを自分達で開け閉めしなければならないのだ。欧州のホテルにはこういった丸階段に設えられたエレベータを良く見かけるが、日本ではついぞ見かけることはない。というのも、欧州の建物は石造であるから、そうそうすぐに立て直されることはなく、内装工事などで建物の快適さを向上させていく。日本の場合は、どんどん建物ごと立て替えていくから、古いエレベータなどぶっ壊されてしまうというところだろう。

3階の客室階に入ると、なにやら新築住宅に入ったときのような甘い匂いが立ち込めている。ボンドの匂いや新しい木材の匂いが入り交ざった匂い。連れが男に「リフォームしたばかり?」とたずねると、男は陽気に首を縦に振る。 二つの部屋を選ばせてくれたのだが、ベッドが少し奥まったところに置かれている316号室をリクエスト。作ったばかりの新しい部屋だ。ベッドも広く快適さはこの上ない。これで机がもう少し広ければいいのだけれど。

気づくと靴を脱いでベッドに転がり込んでいた。これからおおよそ11時間ほど眠りについて旅の疲れを癒すことになる。

つづく

Opera

今日もドン・ジョヴァンニ。

昨日の帰りの電車で、ライナーを見ながらじっくり聞いていたのですが、まるで霧が晴れたようにドン・ジョヴァンニの暖かくもあり涼やかでもある豊潤な世界がぱっと開いてきました。すばらしすぎる! どうして私はこのよさが分からなかったのでしょうか? 聴き方に問題があったということなのでしょうけれど。こういう経験は何度してもうれしいものです。

第1幕第3場でのアンナ役のアンナ・トモワ=シントウさんの声のすばらしさ。トモワ=シントウさんの歌唱には、カラヤン指揮のリヒャルト・のシュトラウス「四つの最後の歌」で聞きなれていたのですが、そのCDのトモワ=シントウさんにはあまり良い印象をもっていなかったのですが、ところが、このドン・ジョヴァンニでの歌ではどうでしょうか! すばらしく力のある豊かにあふれ出る声を披露されているではないですか!

一緒に歌うオッターヴィオ役のエスタ・ヴィンベルイさんも高く透き通ったテノールで、このタイプのテノールを聴いた記憶がなく、とても新鮮ですばらしく思えます。

第5場にエルヴィラ役で登場するアグネス・バルツァさんの歌声もいいのですよ。透徹と凛とした歌声です。バルツァさんの歌は、カラヤン指揮の「ばらの騎士」でオクタヴィアンと歌っているのを聞いたことがあるのですが、なんだか印象がまったく違います。こんなに力のある透明感のある声だったとは。アリアに続くレチタティーヴォの声もすばらしい。ベルリン・フィルハーモニーの上質なリヴァーヴ感に上手く声が乗って心地よいのですよ。

しかし、この第1幕第5場のアリア「ああ! だれが私につげてくれるでしょう」は本当にいいアリアですね。四度進行(あってますか?)で進むところがたまらない。ここだけ繰り返し聞いていたいぐらいです。

モーツァルトのオペラには今までかなり苦手感を持っていたのですが、なんだか壁を乗り越えることができたかもしれません。レチタティーヴォを聞いていても楽しめるようになってきましたし。モーツァルト・オペラは、愉しまないと損ですね! またひとつ勉強になりました。

Opera

先だっての「旧約聖書物語」に 引き続き、「新約聖書物語」を読んでいます。理由はもちろん勉強のためでして、絵画やオペラを愉しむのに必要ではないか、というところから。西洋人は小さ いころから慣れ親しんでいるのでしょうが、私にしてみれば、努力しなければ知ることができません。 今日読んでいるところでは、洗礼者ヨハネがヘロデ王に捕縛される場面が現れました。これは、リヒャルト・シュトラウスの「サロメ」の題材になった話。

そ ういうわけで、本当は「ドン・ジョヴァンニ」を聞かなければならないところ、ちょっと息抜きに、ニーナ・シュテンメさんの歌う「サロメ」の最終部を聞きま した。何度か取り上げたことがありますね。うーむ、すばらしく力強いサロメ。パッパーノの指揮もすごくて、渦巻き混ざり合う音の感じがすばらしいです。こ れで全曲版があればいいのですけれど。

それから、再び「ドン・ジョヴァンニ」に戻りま した。カラヤンの指揮は本当にすっきりと理想的美しさ。弦の美しさは、厚みがあって豊かでありながら、透き通っている感じ。いいですね。1985年、ベル リン・フィルハーモニーでの録音。ベルリン・フィルハーモニーのリヴァーヴ感は程よく控えめで、教会での録音よりも粒がはっきりしています。

私 は、モーツァルトの旋律でも短調の旋律が好きでして、伸びやかで光の感じられる長調のフレーズの中に、急に千切れ雲に太陽が隠れてしまうように短調のフ レーズが入ってくるところがたまらないのです。それから、調性が一瞬ゆれるところも。第16曲、ドン・ジョヴァンニの誘惑の歌、弦のピチカートとマンドリ ンの伴奏なのですが、調性が時折ふっと色を変えるのがすばらしい(絶対音感があれば、具体的に調性を書けるのですが。あるいは譜面を読めればもっと書ける かもしれませんが)。それにしても、トモワ=シントウさんも、バルツァさんのすばらしい歌唱です。こちらについてはまた明日。

帰りの電車では、ようやく、「ドン・ジョヴァンニ」を楽しめるようになって来たかもしれません。やはり、アクティブに関わっていき続けないと音楽はこちらへと振り向いてくれないものですね。

Climbing,Opera

週末は富士登山でした。 結論から言いますと、頂上には到達できませんでした。というのも、激しい雷雨と雹(ひょう)に見舞われて、本七合目(3200メートル付近)で足止めされたからです。ニュースでは、落雷で亡くなった方もいらしたとのことでしたので、無事に下山できて良かったのです。

さらには、富士山の初冠雪記録になるかもしれないということ。雹で頂上付近は薄らと白く化粧が乗っていましたので、冠雪とみなされるそうです。ただ、その年の頂上の最高気温の後の冠雪が初冠雪となるそうで、今後頂上の最高気温が更新されなければ、これが初冠雪になるそうです。

 下の写真は、あっという間に振ってきた雹(ひょう)の写真です。白いつぶつぶが氷の塊なのです。

一緒に登ったベテランの山登り二人はとても怖がっていたのですが、私は登山という登山は初めてなので(富士山も登山といえるのか、というのは微妙なようですが)、怖さも知らずに振り落ちてくる雹が痛いなあ、などと思うぐらいでした。しかし、雷がすぐそばに落ちたときだけは恐ろしかったですね。光ると同時に強大な破裂音。きっとモーゼがシナイ山上で遭遇した神とは、稲妻ではなかったかと思うぐらいで、自然の強さに驚いた次第。 この雷鳴の中、歩いている方もいらしたので、そんなものか、と思っていましたが、良識ある方々は山小屋に避難されていましたね。

ちなみに、僕たちが登った須走口本七合目の山小屋は、雹と雷鳴のなかでも山小屋に誰一人として入れてくれない。雹が収まって、雷鳴が少しずつ遠ざかっていくのを見計らって、ひとつ下の七合目の山小屋まで降りたのですが、その山小屋はとても良心的で、小屋の中にブルーシートをひい て、避難する登山者達をどんどん中に入れてました。人命に関わることですからね。山小屋といえどもスタンスが違うというところです。 色々と勉強になった富士登山でした。

さて、音楽はといえば、「ドン・ジョヴァンニ」を引き続き勉強中。レチタティーヴォになかなか慣れないものですね。レチタティーヴォ抜きで聞いてみようかなあ、などと思ったり。イタリア語が分からないとだめなのかあ、と少々気落ち。がんばらねば。 今日は、キャスト表を載せますね。

  • 作曲==ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  • 指揮者==ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 管弦楽==ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 合唱==ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
  • ドン・ジョヴァンニ==バリトン==サミュエル・ラミー(→レイミー)
  • 騎士長==バス==パータ・ブルシュラーゼ
  • ドンナ・アンナ==ソプラノ==アンナ・トモワ=シントウ
  • ドン・オッターヴィオ==テノール==エスタ(イェスタ)・ヴィンベルイ(→ウィンベルイ)
  • ドンナ・エルヴィラ==ソプラノ==アグネス・バルツァ
  • レポレロ==バス==ボナヴェントゥーラ・フルラネット
  • マゼット==バス==アレクサンダー・マルタ
  • ツェルリーナ==ソプラノ==キャスリーン・バトル

 

 これはちょっと本腰を入れて聞かないとだめですね。なかなか入っていけません。これはヴェルディのオペラより強敵かも知れません。真剣に頑張らねば。

Miscellaneous

うーむ、また書いていた記事を消してしまいました。困った者です。なにかうまくいかないです。別にMovable Typeが悪い訳じゃないんです。私が選んだ文書作成ツールがまずいだけなんです。

さて、気を取り直して、今日はカラヤン盤ドン・ジョヴァンニを聞ききました。今日でようやく一回聞き通しました。さらに聞き込みを進める予定。ドン・ジョヴァンニも、新国立劇場2008/2009のラインナップに入っておりますので、予習が必要なわけであります。良く聴くオペラは後期ロマン派ですので、さすがに勝手が違います。ちょっと戸惑いますが、すぐに慣れることでしょう。本当の良さが分ってくると思いますので、いまから楽しみです。

明日は日帰り富士登山。山の天候は良くないようですが、頑張っていって参ります。

Miscellaneous

書いていた記事が消えてしまいましたが、めげずにまた書き綴りましょう。

今週末は、高校以来の友人二人と私の三人で富士山に登ることに。昨年、悪天候で私だけ登れなかったということもありましたので、リベンジです。この日のために体重を落としてきたのですし、毎日ウォーキングをしてきたのですから(それじゃあ足らないという気もしますが)。日本最高地点の剣が峰に是非にも行ってみたいですね。

ちなみに、一緒に昇る友人は、某組織の准教授にして叩き上げの男。もう一人は某組織の調査官にしてアスリート。彼らと相まみえるのは、普通のサラリーマンにとってみれば命が幾つあってもたりない感じ。そんな彼らは、標準登頂タイムよりも一時間短いタイムで昇りきろうとしているのです。ついて行けるかなあ。You are Chickenと言われたくないので、気合いで登ります。

今日は、犬養道子さんの「新約聖書物語」に突入。「旧約聖書物語」は最後の詩篇にいたって、少々辛かったですが、新約聖書物語は洗礼者ヨハネの登場から始まります。あの、ヘロデ王の義理の娘サロメに首を所望され、斬首されるあのヨハネです。なるほど、こういう具合にイエスはヨハネから洗礼を受けたのか、と実に興味深いです。洗礼者ヨハネは、イエスの親戚筋なのだそうで、だからこそ、聖母子像には、幼いイエスとともに幼いヨハネが描かれるのですね。一つ一つパズルのピースがはまっていく感覚です。

音楽の方はといえば、夏の暑さに甘えて、アグレッシブな聴き方ができてない。コレッリの合奏協奏曲を聴いて心和ませている感じです。本来はオペラをずんずん聞いていかなければならないのですが、ドン・ジョヴァンニを少々囓りぎきした程度。明日は、必ず、ドン・ジョヴァンニだ!

 

Roma2008

本当に暑いですね。昨晩は夕立で涼しかったというのに、朝起きると暑くて暑くて仕方がありませんでした。

先日は、エコをエンコにかけて、失笑を買ってしまいましたので、このあたりで本題に。

ローマのことです。

今年ローマにいこうと考えたのは、

  1. ローマにおけるラファエロの諸作品を見ておきたかった。
  2. なによりラファエロの墓参りをしたかった。
  3. ベルニーニの彫刻群を見てみたかった。
  4. イタリアでオペラを見てみたかった。

という理由により。 諸事情のため、暑い夏に旅程を組まざるを得ませんでした。

行くと決めたのが4月で、その時点で航空券も抑えましたので、燃油サーチャージも今今よりも少し低い値段でいけました。ちなみに、連れ合いの航空券はマイルでゲット。しかしマイルで交換できる特典航空券でも燃油サーチャージがかかるのです。とはいえ、二人分に均すと、この時期としてはリーズナブルな値段になってほっとしました。

塩野七生さんの「神の代理人」や「ローマ人の物語」を読んでいたのもローマ旅行の予習の一環でした。おかげでローマ史をさらうことができました(まだ9巻分しか読んでないですが)。 それから、ベルニーニ。バロック芸術の天才ですが、今は絶版となっている石鍋真澄さんの「ベルニーニ」を図書館から借りて読んでいるうちに、写真だけで感動してしまって、ベルニーニの彫刻を詣でることにしたわけです。今はamazonではとんでもない値段になっています。

 

ベルニーニ―バロック美術の巨星
石鍋 真澄
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今年も、ルフトハンザのボーイング747にてフランクフルトへ。シベリア上空では、ひたすらベルニーニの予習を。ワインを飲んで、食後にコニャックを頼んだのですが、思ったより眠気はきつくなくて、少し休んだぐらいでしょうか。コニャックはおいしいですね。CAさんが"Enjoy!"といって渡してくれたのが印象的。

フランクフルトでエアバス320に乗り換えてローマ・フィウミチーノ空港へ。機内でサンドイッチを食べたのですが、日本時間ではもう夜中。さすがに眠たくて、着陸周りは覚えていません。

全ての道はローマに通ず。いよいよ、ローマ入りです。