ワーグナー「ニーベルングの指輪」(全曲) サヴァリッシュ(ヴォルフガング)、ヘイル(ロバート) 他 (2005/09/14) 東芝EMI |
先日の「ワルキューレ」に続き、「ジークフリート」を三日かけてやっと見終わりました。正直疲れましたが、ブリュンヒルデの覚醒シーンには感動しました。ブリュンヒルデが「ジークフリート牧歌」のフレーズを歌うあたり、最高でした。
ルネ・コロ氏を楽しみにしていたのですが、衣装と髪型が今ひとつで残念。ジークフリートとしてつけられた演技も少し無理があるかなあと。まるで「知性のかけらもない乱暴な男の子」的な演技がつけられていて、すこし疲れます。ただし、男の子と言うには無理のある年格好なのですが……。コロ氏が悪いわけではないのですけれど。しかし目を閉じて聴いているだけにしておけば良かったです。
演出ですが、「ワルキューレ」の時もそうでしたが、未来宇宙都市と神話的舞台が混交していて、残念ながらちぐはぐな感じが否めません。スペースコロニーと見まがう背景を前に、革の切れ端を重ね合わせて作ったようなジークフリートの衣装を見るのは、解釈するのに少々疲れました。そのちぐはぐさに意味を見いだす必要があるのかもしれませんが、今の僕にはそれをなす力が足りないようです。
僕が大好きなクルト・モル氏が少ししか出てこなくて残念。あの美声はやはりばらの騎士で味わうしかありません。
次作「神々の黄昏」も引き続き見てみたいと思います。楽しみですね。