静かな雨の夜に──パット・メセニーを聴く
雨の続く日々。雨は雨で恵みの雨ではありますが、やはり太陽の光が恋しい一日でした。今日はなぜかパット・メセニーを聴いてみたりして。2011年のアルバム「What’s It All About」。
最近のアルバムは全く聴いていませんでしたが、ギター中心のアルバムを聴いてみて、ギタリスト達はこういうギター一本で音楽世界を構築できるという事実に励まされ、あるいは悩まされていたんだろうなあ、と思います。ギタリストではないので、あくまで推測でしかありませんが、まあ、マイケル・ブレッカーがEWIでシンフォニックな世界をひとりで構築しているのを見て、驚嘆と諦観を覚えるのと似ているのでは等と思ったりも。
それにしても、「イパネマの娘」がここまで内省的に描かれてしまうと、そこに物語自体が変容してしまうわけで、ある種の絶対音楽のような感覚すら覚えます。
それにしても音楽を楽器ひとつで構築できるのは、鍵盤楽器か撥弦楽器だけではないか、と思わずにはいられない気分です。これはもうほとんどパイプオルガンと同じぐらいの奔流だったなあ、と。先日触れたブルックナーの逸話を思い出しながらそんなことを考えました。
パット・メセニー、昔は分厚いバンド編成で、すさまじくシンフォニックなサウンドを創りだしていましたが、最近は追いかけていないので、何が起きているのか分かりませんが、なんだか虚無僧のような境地へと到達してしまったのでしょうか。
ということで、週末の東京はやはり雲に包み込まれるようです。
それではみなさま、おやすみなさい。グーテナハトです。
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