Opera,Richard Strauss

アラベラの物語は、スルりと入ってくるようなものではありません。なにか、居心地の悪さを感じます。音楽は完璧に状況を描写していて感動するのですが、状況をよくよく考えると、不思議なことがたくさんありすぎます。
まずはマッテオ。
わかりやすいティピカルな男。
アラベラこのことが大好きなんだが、完全に一方通行で、ズデンカが作った、アラベラの手紙で妄想たくましくしている。これ以上望みがなければ、ガリツィア最前線に出るか、ピストル自殺を企てている。おめでたいロマンチスト。おそらくは、体面を気にする男なんだろうなあ。アラベラも一種のステータスシンボルなはず。
でも、ズデンカが男装しているのを見破れない。ところが、ズデンカが女性だと分かるとやいなや、我が友、我が恋人、我が天使と持ち上げる。結局、アラベラへの恋慕の念なんてたいしたことないのだ。アラベラの姿に似ていて、容易に手に入れられるズデンカにひょいと乗り換えたということなのか。。。
やばい。毒舌過ぎる。
ちなみに、この居心地の悪さ、後ろになにか大切なことが隠されている気がしていて、必死に掘り起こそうとしているのです。がゆえの悪あがき。私は、ホフマンスタールもシュトラウスも尊敬しています。この居心地の悪さこそが、彼らの企みではないかと思うのです。
ちなみに、マッテオが絶望して志願を口走るガリツィアは、今で言うとウクライナの西部地方で、ポーランド分割の際にオーストリアが手に入れた土地で、1860年代にガリツィアでは叛乱が起きていたようです。
“http://en.wikipedia.org/wiki/Galicia_%28Eastern_Europe%29":http://en.wikipedia.org/wiki/Galicia_%28Eastern_Europe%29
次は、この喜劇の中で最も得をした夫婦である、ヴァルトナー夫妻について。

NNTT:新国立劇場,Opera,Richard Strauss

しかし、アラベラとマンドリカのカップル。いったいこの後どうなるんだろう、と気になって気になって仕方がありません。
あんなにマッチョで嫉妬深くプライドの高いマンドリカと、やはりプライドがあるけれど、気まぐれで、夢見心地なアラベラの結婚生活が、穏やかなものであるとは思えません。見ていて、そこがすごく気になります。
アラベラとマンドリカがおかれた歴史的背景を考えてみましょう。シュトラウスの設定では1860年ごろですので、第一次大戦とオーストリア帝国の滅亡を見たか見ないかごろに二人とも天寿を全うするでしょう。いや、アラベラは1920年ごろまで存命だったかもしれません。
ただし、ですよ。今回の演出の時代設定は1930年ごろです。ということは、ナチスがドイツの政権を握り、第二次大戦では、クロアチアやスロヴェニアはパルチザンとドイツ軍の熾烈な戦いが起こり、その後は社会主義化されてしまうわけです。当然マンドリカの土地は収奪されるでしょう。極めて過酷が運命が待ち受けているに違いありません。それを思うと切ないなあ。
さて、今回の演出では、マンドリカの領地の地図を従者が見せる場面がありました。あれ、トウキョーリングで、登場した地図にそっくりだったと思いませんか? わたしは、双眼鏡で必死に字を読みました。そこに、ギービヒの領地とか書いてないかな、と。でも、そんなことは書いておらず。
なんともかんとも、心配になる二人の行く末なのでありました。
まだ続きます。妄想と深読みのシリーズ。

NNTT:新国立劇場,Opera,Richard Strauss


昨日の「アラベラ」公演行ってきました。
オペラで泣いたのはいつぶりだろう? 今年の4月、「神々の黄昏」@新国で泣いて、4月の「パルジファル」@上野で、号泣して。その後、なんだか気が抜けてしまった感じでした。今年の3月は、「カプリッチョ」の最終部分、聴くだけで泣いてしまうぐらいだったのですが。4月の後半以降は、本当にアンテナの感度が弱まってしまって、何を聴いてもなんだか白々しく聞こえてしまうような感じで、本当に危機的な状況だったのですよ……。やっぱり、「影のない女」@新国のショックが大きかったんだろうなあ。
それでもなんとか、いろいろ聴いていたんですが、どうにもこうにも、というところ。
で、やっとその呪縛から解放されました。
昨月、オペラトークでも、解説の田辺秀樹氏が、シュトラウスの和音をポロロン、と弾いたところで、思わず涙ぐんでいましたので、そろそろ感動できるかな、と思っていたんですが、やっぱり大丈夫でした。
リヒャルト・シュトラウス万歳!
第一幕、ブルーの色調のホテルの部屋で、まあ、占い師とアデライデが出てきて、ズデンカなんかと、会話するあたりから、なんとなく緊張してみていたのですが、アラベラのミヒャエラ・カウネが登場して、歌い出した途端に、腹筋のあたりがグッときて、落涙してしまいました。カウネの歌声、それはもうシュトラウスの数ある女主人公にぴったりな声でして、この方の元帥夫人や伯爵夫人マドレーヌを聴いてみたいと思うのでした。ズデンカのラスムッセンは、少し声量に物足りなさを感じたんですが、ピッチはよくて、なかなか良い感じ。第一幕の二重唱は素晴らしかったですよ。もっと泣けたのは、第一幕の最後のほうでアラベラがなんとも苦悩する場面。ここでの指揮者ウルフ・シルマーの牽引力は素晴らしかった。カウネとシルマーでグイグイと高みへと昇って行くのを目の当たりにして、もう感動せずには居られない。ここでも激しく落涙。すごいですよ、まったく。シルマーもカウネもすごいんだが、やっぱり一番すごいのはシュトラウスのオーケストレーションだと思うのです。
そうそう、マンドリカを歌ったトーマス・ヨハネス・マイヤーは、昨年の「ヴォツェック」でタイトルロールを歌った方。ヴォツェックはかなりの素晴らしさで、度肝を抜かれましたが、今年のマイヤーも、マンドリカのマッチョですこしチャラい感じをよく出していました。ピッチも声質も申し分ないと思うのですが、ただ声量がちょっと、というところもありました。これは、シルマーのオケのコントロールの問題なのか、マイヤーの声量自体の問題なのか、PAの調整によるところなのかは不明。でも、それもこれも許せる。
マイヤーのマンドリカ、かなりの不良貴族ぶりで、私は首肯できたのですが、かなり際どい線を行っていましたので、気に入らない方もいるんだろうなあ、と思いました。だって、金のネックレスまでしているんですから。それから、妻屋さんのヴァルトナー伯爵の演技も、気にする人はいただろうなあ。かなりコミカル過ぎる演技でしたので。これについても私は首肯できます。とても楽しめました。ああいうセンス、妻屋さんは日本人のなかでも上を行っていると思います。もちろん、本場の欧州人の洒脱さには我々日本人はかなわないのでしょうけれど。
そういえば、マイヤーも妻屋さんも、昨年の「ヴォツェック」で協演しているんですよね。妻屋さんの医師役もコミカルだったなあ。妻屋さんって、すごく面白い方なのかしら。いやいや、舞台でコミカルな人って、意外と気むずかしかったりするもんですので、分からないなあ。でも興味ある。だって、妻屋さんがいなければ新国は成り立たないのでは、と思うぐらい、新国に出演しておられるのですから。
少し話を戻して、ミヒャエラ・カウラー。オペラトークで、田辺秀樹さんが「今回のアラベラは美人だ! 期待してください!」と言っておられましたが、確かにお美しい方。でもって、すごく大柄です。声は深みも持ち合わせるけれど、なおもまた若々しさ、瑞々しさのようなものも持っておられる。少し気になったのは、中高音近辺で、ビブラートに入るタイミングが少し遅いのでは、と思ったことぐらい。あとは、演技も良かったですよ。アラベラの気まぐれでまだ、娘娘している感じをよく出していたと思います。
ああ、あとは、衣装。面白いなあ、と思う反面、あれれ、と感じるところもありました。マンドリカの衣装は、完全に首肯しますが(好き嫌いあると思いますが)、アラベラの衣装は、ちょっといろんな意味で面白かったです。
明日は、深読みと妄想シリーズです。

Opera,Richard Strauss

ふふ。がんばれ。
さて、いよいよ11日は「アラベラ」ですが、どうにもこうにも。また仕事入るかもしれないし。困ったなあ。今日は最後の予習ということで、カイルベルト盤をば。前にも少し書きましたが、少しく録音に引き締まりがないのは時代が時代ゆえに致し方がないとして、やっぱり、良いですなあ。第一幕からしてぐんぐんと引き込まれます。なにげに、脇役のエレメールが歌うあたり、実は好きだったりして。
とある、偉大な先生のツィッターで、今回の新国のアラベラは、カットがない、と言っておられるのを読みました。さすが学者ともなると、そこまでスコアを読んで音楽を把握しているのかあ、というところ。僕にはそこまではできんなあ。せいぜい何度も聴いて記憶するぐらいで、100%覚えているわけではないし、総譜も読めぬゆえ。譜面もあやしい。えーっと、学生時代しごかれましたが。
今日はあいにくの天気。明日の福岡はどうかなあ?

Giacomo Puccini

離脱したが、明日も仕事である。そして、明後日は日帰りで博多である。次の日は「アラベラ」。大丈夫なのか?
無性に、ピン・ポン・パンの三人の歌が聴きたくなりました。この三人、アルトゥム皇帝に使える大臣たちです。そう、「トゥーランドット」に登場する名脇役たち。
二幕の前半、三人が歌い重なるのですが、まあ、これはサイドストーリなので、あらすじからみて、そんなに重要ではないわけですが、私は、この三人の歌が大好きだったりします。夢見心地に、早く故郷に戻って、悠々自適な生活を送りたいぜ、ってかんじで、夢物語を紡ぎ続けるんですが、その音楽がすごく心地よい。まあ、これって、結局、自らの願望だったりするのかしら、みたいな。
プッチーニは、こういうサイドストーリーも当然手は抜きませんなあ。夢見心地で、帰宅しました。
でも、明日もがんばらねば!

Miscellaneous

なんら文化的活動をしていない私。唯一読書のみ。
でも、いよいよ来週月曜日はアラベラです。さらっと確認したネット上の意見は分かれているように思われます。あまり見ないことにしてますけれど。私は、ウルフ・シルマーの鋭敏な指揮が大好きですので、今回も期待しています。久方ぶりの新国立劇場はいかがなものでしょうかね。
ちなみに、来週末は「フィガロの結婚」です。こちらも楽しみですが、予習しないとなあ。どうもモーツァルトのオペラを楽しむまでには習熟していないので。やはり後期ロマン派以降が好みなんですよね。
などといいながらも、昨夜はバッハを聴きながら「居眠り磐音」三昧でした。
ともかく、更新せねば。
今週末は、日帰りで博多です。

Opera,Richard Strauss

うーむ、充実しているのだが、仕事も下半期が始まったとあって忙しい。この不景気にあってはありがたいものです。
シュトラウスの「町人貴族」が楽しくて楽しくて仕方がありません。これ、以前にも書いたとおりです。その影響で、聴いているのが、シノポリ盤「ナクソス島のアリアドネ」です。
Wikiによれば、編成はほとんど同じで36人程度。ヴァイオリン6、ビオラ4、チェロ4、コントラバス4。それで、この豊穣な響き。
「町人貴族」から独立した「ナクソス島のアリアドネ」は、1916年に初演されています。第二部のギリシア悲喜劇の部分の最初で、驚くほど調性感のない、長調と短調が入り交ざった部分が出てくるのですが、何ゆえかベルクっぽくて、すごくカッコいい。その後のアリアドネの詠歎の広がりとか膨らみかたがすばらしい。
このCD、すごく録音がよいのです。ケンペの「町人貴族」と同数の編成とは思えないぐらい。もしかすると、シノポリがあえて厚くしているのかもしれませんが。

Book

9月に読んだ本一覧ですが、16冊にもなってしまった。こんなに娯楽本ばかり読んでいて良いのか? 現実逃避ではないのか? まあ、でも、ゲームにのめり込んだり、賭事や、アルコールに費やさないだけ許してくだされ。
まあ、大事なのは冊数ではないんですけれどね。
「メデューサの嵐」はすごかったですよ。最後の瞬間、荒唐無稽だけど、冷静に考えればあり得る解決法。度肝を抜かれました。
来月もたくさん読めると良いのですが、仕事がエラく忙しくなりますので、ちょっと不安。

期間 : 2010年09月
読了数 : 16 冊
メデューサの嵐〈下〉 (新潮文庫)
ジョン・J・ ナンス / 新潮社 (2000-01)
読了日:2010年9月30日
メデューサの嵐〈上〉 (新潮文庫)
ジョン・J・ ナンス / 新潮社 (2000-01)
読了日:2010年9月29日
炎立つ (伍) 光彩楽土 (講談社文庫)
高橋 克彦 / 講談社 (1995-10-04)
読了日:2010年9月25日
本・雑誌
ウイリアム ホッファー , マリリン・モナ ホッファー / 新潮社 (1990-12)
読了日:2010年9月27日
炎立つ(四)冥き稲妻  (講談社文庫)
高橋 克彦 / 講談社 (1995-10-04)
読了日:2010年9月24日
炎立つ(参)空への炎 (講談社文庫)
高橋 克彦 / 講談社 (1995-09-06)
読了日:2010年9月22日
四十九日のレシピ
伊吹有喜 / ポプラ社 (2010-02-16)
★★★★☆ 読了日:2010年9月21日
炎立つ (弐)燃える北天  (講談社文庫)
高橋 克彦 / 講談社 (1995-09-06)
読了日:2010年9月18日
炎立つ (壱) 北の埋み火 (講談社文庫)< /td>

高橋 克彦 / 講談社 (1995-09-06)
読了日:2010年9月16日
ヒューマン・ファクター―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫)
グレアム グリーン / 早川書房 (2006-10)
★★★★☆ 読了日:2010年9月14日
寒雷ノ坂―居眠り磐音江戸双紙 02
佐伯 泰英 / 双葉社 (2002-07)
★★★★☆ 読了日:2010年9月11日
花芒ノ海―居眠り磐音江戸双紙 03
佐伯 泰英 / 双葉社 (2002-10)
★★★★☆ 読了日:2010年9月11日
JAL崩壊 ある客室乗務員の告白
日本航空・グループ2010 / 文藝春秋 (2010-03-17)
読了日:2010年9月11日
陽炎ノ辻―居眠り磐音 江戸双紙 01
佐伯 泰英 / 双葉社 (2002-04)
★★★★☆ 読了日:2010年9月9日
偽りの書 上・下
ブラッド・メルツァー / 角川グループパブリッシング (2009-03-26)
★★★☆☆ 読了日:2010年9月4日
偽りの書 下
ブラッド・メルツァー / 角川グループパブリッシング (2009-03-26)
★★★☆☆ 読了日:2010年9月4日

Classical,Richard Strauss

いやあ、シュトラウスって、本当に素敵です。
組曲「町人貴族」を、ケンペ指揮にて。
もともとは、「町人貴族」は、「ナクソス島のアリアドネ」を劇中に含む作品として発表されました。1912年のシュトゥットガルトにて。シュトラウスの指揮によって初演されましたが、「ナクソス島のアリアドネ」の後半部分にあたる、劇中劇の部分が荒唐無稽と言うことで、不評の内に終わりました。あの、アリアドネとツェルビネッタのかみ合わない感じが、今ひとつだったのでしょう。
というわけで、シュトラウスは、劇中劇の「ナクソス島のアリアドネ」の前半に新しく曲をつけて、これを「ナクソス島のアリアドネ」第二版ということで、発表しました。これは、成功裏に終わり、現在も上演されているのは申すまでもありません。
一方で、「ナクソス島のアリアドネ」の部分を除いた「町人貴族」の部分は、劇付随音楽として1917年に補筆改訂されました。さらに、そこから9曲を抜き出したのが、今日、私が聴いている組曲「町人貴族」というわけです。
この曲、当然ですが「ナクソス島のアリアドネ」と響きが同じ。それは、ピアノも加わる小編成のオケの洒脱な感じ。ですが、シュトラウスの複雑で玄妙な和声の波をも楽しめるもの。極端に美しさに偏ることなく、ユーモアやウィットに富んだ軽妙な音楽です。
この曲を集中的に聴いたのは初めてかも。お恥ずかしい。今日聴いているのはケンペがシュターツカペレ・ドレスデンを振っているものですが、ラトルがベルリンフィルを振った音源も持っていますので、そちらも聴いてみましょう。
久々に、シュトラウスの音楽を新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。まだまだ、聴いていない曲はたくさんあるからなあ。がんばろう。

American Literature,Book

いやあ、恐ろしい。来月早々、飛行機に乗る予定ですが、恐ろしくなってきました。
「高度41,000フィート 燃料ゼロ! 」という本の中のエピソードです。ヤード・ポンド法からメートル法へ切り替わってまもないカナダにおける、信じられないミス。当時最新鋭だったボーイング767の燃料計の破損が幾重ものエラーチェーンを生み出し、なんと、目的地半ばにして燃料切れを起こすというストーリー。都内への出張時間を利用して、一日で読み干しました。すごかったですよ。。。
一番の白眉が、この着陸シーン。度肝を抜かれます。ドキュメンタリー番組がYou tubeにあがっていて、二週間ほど前、遮二無二&刮目して見ました。これ、操縦するものにとっては、信じがたいぐらいの神業なんですよねえ。

繰り返しになりますが、まあ色々原因があります。燃料計の故障からはじまり、ヤード・ポンド法からメートル法への切り替えにきちんと対応できていなかったことや、ボーイング767から、従来の三人乗務機から二人乗務機となり、責任所在が不明確になってしまったこと、その他様々な偶然……。
この本は、そうした、事故の背景から、事故機に乗り合わせた多くの方々への丁寧な取材が巧くまとめ上げられた秀逸なノンフィクションです。上述のYoutubeの動画の最後のあたりににわかには信じがたい驚異の映像があります。飛行機ってこんなに動けるんだ、みたいな。
最終的には、全員が奇跡的に助かるというハッピー・ストーリーではあるのですが、これを読んでしまうと、恐ろしさが先に立ちます。
それにしてもキャプテンのピアソン氏はすごいですよ。偉大すぎる。
ところで、昨今の航空事故事情ですが、百万フライトで、数件しか全損事故は起きてはいません。また、旧東側や発展途上国の航空会社で事故が多いというデータもありますので、航空会社を選べば、事故に遭う確率をさらに下げることが出来ましょう。
また日本の航空会社の死亡事故はこの十数年間は起きていません。
一番最近の死亡事故は、(wikiによると)日本航空MD-11型機が1997年に乱気流に巻き込まれ客室乗務員一名が亡くなったという事故以来のはず。これは、乱気流という原因もありますが、MD-11という飛行機の特性もあるようです。この飛行機は操縦するのが難しいのです。戦闘機的な設計思想で作られているそうです。ですから、旅客型MD-11はほとんど姿を消しました。また、昨年、成田空港でMD-11が着陸に失敗し、成田空港初の全損事故となったのも記憶に新しいところ(MD-11は危険です)。
また、私がよくお世話になっていた全日空でいうと、最後の死亡事故は1971年の雫石上空における自衛隊機との空中衝突事故以来ありません。
ちなみに、来月搭乗する機種は、ボーイング777とボーイング747-400。
ですので、来月のフライトはきっと安全で楽しいものとなりましょう。楽しみです(って、すこし不安だけど)